7月14日(火) 晴れ
ピアノのコンサートで披露(ひろう)する課題曲の練習は、最初は楽譜通りに弾くことに専念(せんねん)する。
そして楽譜通り(近く)に弾けたら、その曲の背景や、歌があったらその意味をつかみ、「情景を目に浮かべながら」自分なりの解釈を加えて弾くことを目標にする。
手話も同じだなと思った。
先週の手話サークルの勉強会。
先生はろう者のUさん、手話通訳はKさん。
Kさんが言う『ほらっ、ろうの人の表現て素晴らしいでしょ。』 『情景が目に浮かぶでしょ。』
確かに。
日本語をしゃべれない分、その表現力はすごい。
相手に意思(いし)を伝えるため、使える機能を最大限に駆使(くし)して表す。
もう芸術の域(いき)に達している。
だから、表現力の豊かなろう者は、役者になる人が多いのだ。
手話通訳のKさんが白板に文章を書く。
1. あれが天の川である。
2. このバッグは丈夫で軽い。
3. 私には姉と弟がいる。
4. 姉は勉強を見てくれる。
5. おいしくて安いパンを買う。
1. 静かに歩きなさい。 しっかり歩きなさい。
2. 雨はすぐ上がった。 雨は急に降ってきた。
3. この子をもっと叱って下さい。 この子を厳しく叱って下さい。
1. ビルの完成が近いらしい。
2. この本は読んでしまいたい。
3. 姉はいつも私をお使いに行かせる。
4. そんなに怒らなくてもいいのに。
これらの文章は、単語だけ知っていても伝えられない。
この文章を読んで、その情景を思い浮かべ、自分なりの手話表現(ときにはジェスチャーも含め)で、伝えたい相手にわかるように表す。
つまり、情景が思い浮かばないと、相手に伝えられない。
たとえば「2. この本は読んでしまいたい。」を、あなたならどうやって表しますか?
なぜ読んでしまいたいのか、その理由を想像するだろう。
単語だけ羅列(られつ)するのだったら、「この本を読みたい。」とか「この本を読む必要がある」になってしまう。
トンサンは『明日返すので』という理由づけをし、『この本読みたい』の後に『明日返す』を追加してみた。
この方法がいいかどうかは分からない。人それぞれに、いろんな工夫があると思う。
みんなが思い思いに工夫し、文章を伝えようとする。
U先生は通訳のKさんにもやらせる。
Kさんの表す表現を見て『さすがだな』と思ったり、『我々と変わらないな』と安心したり。 (*^ω^*)ポリポリ
そんな中で、若い人たちの成長ぶりは目覚ましい。
やはり、どんな行事にも積極的に参加し、ろう者と会話する。
その意気込みが急成長の源(みなもと)だ。
文章にとらわれないその表現力には、しばしば『なるほど!』と感心させられる。
音楽と手話・・・どちらも表現力が大切。
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23時57分追記
今日の手話サークルは交流会でした。
漢字当てゲームをやりました。
今村彩子さんを応援します。
ドキュメンタリー映画制作のため自転車で日本を縦断したい!