3.11 を一年の区切りとするようになった。
また、あれから一年が過ぎ、2011年から7年目の春を迎える。
この一年で何が変わっただろう?
大きな変化として、世界のエネルギー変革への潮流が顕著になったことだろう。
経済合理性から見て、もう原発は完全に過去のエネルギーとなってしまった。
太陽光、風力などの再生可能エネルギーの単価が飛躍的に低コストとなり、
投資も再生可能エネルギーでないと集まらなくなってしまった。
未だ原発に拘り続けることで、経済活動の原動力であるエネルギー変革の潮流に
大きく乗り遅れてしまった日本は、どうするつもりなのだろう?
いつまでも内向きに「日本凄い」の自己憐憫を続けるつもりなのだろうか?
この一週間、放送された震災特集番組を幾つか観て来た。
NHK特集「被曝の森2018」の帰宅困難地域の野生動物の食物連鎖の実態や
昨夜放送された大槻町の復興計画の誤算は、当初から指摘されていたことだった。
それらは決して忘れてはいけないことだけど、
負の側面ばかり目を向けていると、前に進めない。
目に留まった明るい話題は、
震災以降、福島県南相馬市へ移り住んで暮らす作家、柳美里の書店オープンのニュースだ。
「苦しい時、辛い時に本に救われた」という作家の想いは、
リアルな実感として共感できる。
心から応援したい。
自分の処し方を顧みるにも、あの日を思い返せば、謙虚な想いに還れます。
そんな特別な一日があることを大事にしたいですね。
鬼城さんの仰る通り、紙の文化は、これからも残ってゆくと思います。
一時期大騒ぎした電子書籍も思ったほど普及していないようですね。
読書という体験は、視覚だけでなく紙の手触りや本の装丁、そしてページをめくる時間経過も大事な要素です。
豊かな物語に浸る時間、世界観を一新させるような叡智の一端に触れた悦び、
どれも本という身近な文化の持つ特性です。
子供たちにも、しっかり伝えてゆきたいですね。