Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

a Happy New Year 2017

2017-01-01 | 風景

a Happy New Year 2017

明けましておめでとうございます。

 

今年も厳冬期石鎚山の一瞬の光による色変化をピックアップしてみました。

冒頭の画像を年賀状用に選び、お世話になった皆様にお送りしました。

どうしてもインジェクトプリンターには限界があるので、此処に掲載した元画像と比べて頂けると幸いです。

 

山岳信仰の聖地である石鎚山に20年近く通い続けてきました。

近代化以降の系統化された神道とは別に、山全体が信仰の対象である場所に踏み入っていると、

否応なく溢れる命の横溢と人知を超えた自然現象に圧倒されます。

目の前に出現するヒューマンスケールを越えた存在に畏れを抱くのは自然な感情だと思います。

文明の利便性から遠く離れて、為す術もない苛酷な自然現象に晒されると、

人間が本来持っている尺度(スケール感)を思い知らされます。

そして溢れる生命の多様性とその豊饒な恵みも。

人間とは何か?という問いに対する神話的な回答があります。

「人間の本質は合理的な生き方よりも、

自由な生き方を選ぶ点にある。

単一の正しい生き方よりも、

正解のない多様な生き方を選ぶ点にある。」

生物の進化の過程は、環境の変化に適合させた個体が生き延びる適者生存です。

例えば、最もプリミティブな身体運動である二足歩行(歩き方)も、

この世界に暮らす民族によって、まったく異なっている。

その土地の気候風土に適合する形で、そのように身体化されるようです。

面白いのは、生理的な痛覚でさえ、本来の身体感覚としての痛みとは別に、

風土や民族の抱える共通認識によって異なると云うから不思議です。

私たちが思っている以上に、この世界は複雑で不可解。

だから面白いのでしょうね(笑)

 

さて明けて2017年、皆様にとって、よい年でありますように。

御多幸をお祈りいたします。

 


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8 コメント

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いろいろあれど (misa)
2017-01-01 01:08:49
さすが、良い瞬間を切り取っていますね
思わず前のめりになりました

今年も何とかおせちや寿司そ紅白聞き流しながら
手作りしました
勤務先変更や相続などかなりきつい一年でしたが
さてさて今年はどんな一年になりますことやら・・・



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光の芸術 (鬼城)
2017-01-01 09:52:04
写真は不思議ですね。
目に映るものを切り取る作業なのですが、人それぞれ感性が出ます。
ランスケさんの写真を見ると不思議に自然を大事にしたい、その思いが伝わってきます。
新年を迎え、健康でまた石鎚の切り取りを多くの方に紹介してください。
まだまだ、若いのですから挑戦を・・・
今年の大晦日、除夜の鐘も初詣もなし!(笑い)
家でゆっくり過ごしました。
今年もよろしくお願いします。
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穏やかな年明け (ランスケ)
2017-01-01 10:31:13
穏やかな新年の幕開けですね。
こんなに、すっきり晴れた元旦も珍しい。

この記事は日付が変わる時刻に更新されるように予約投稿しておきました。
大晦日は仏壇や神棚周りを掃除して、後は大雑把に。
気持ちの上だけでも年明けの準備を整えました。
後は変わり映えのしないTVは消して、音楽を聴きながら本を読んで過ごしました。

年明けの新聞にも特集が組まれていたように、
現在は今まで流通していた常識やシステムが通用しなくなった歴史の転換点なのでしょうね。
本を読んでいても、多くの識者が原点回帰に向かっています。
人類が辿ってきた700万年の進化の過程と生命現象とは何か?
という根源的なところまで遡って考えなければ、最早答えを見い出せない状況なのでしょう。

AI(人工知能)に「地球に一番いい環境とは何か?」と設問すると、
「人類が最も悪影響を及ぼすので排除しよう」と答えるそうです。
まったく、その通りで反論のしようもありません(笑)

人類700万年の歴史の、そのほとんどが肉食獣による捕食に怯えて暮らしてきた長い時間でした。
道具によって大きな獲物を集団で狩るようになったのが20万年前。
言葉を獲得した7万年前より以前の、そのほとんどの長い時間の中で人類は共生しなければ生きてゆけないことを遺伝子的記憶として刻み込んできた筈なのです。
何処で間違えてしまったのでしょうね?
返信する
陛下に一本取られた話 (ランスケ)
2017-01-01 13:57:56
新年の御挨拶、ありがとうございます。
鬼城さんの宇和島の年末年始の風物詩描写、
あいかわらずポントを抑えた見事な歳時記ですね。
故郷を離れて暮らす多くの皆さんには、堪らないでしょう(拍手)

大晦日にツイッターを覗いていると、とても心温まるいいお話を見つけました。
天皇陛下への御進講の会食の席でのプラベートなお話なので転載禁止の断りが明記されていました。
でも、とても陛下と美智子皇后のお人柄が窺える気持ちのいい話題だったので、
コメント欄にその記事のリンクを貼り紹介しました。

数時間後に確認すると残念。リンク先を消されていました(苦笑)
やっぱりルールは守らなきゃね。

でも、このお話は、生前退位に対する理不尽な日本会議による横暴がまかり通っているだけに、
(歴史学者の見解では天皇の譲位(生前退位)は長い歴史の中で当たり前なのです)
多くの人に知ってほしいエピソードです。

「陛下に一本取られた話」で検索するとヒットしますから、是非、御一読を。
(政治的な話ではありません。生命科学者による陛下と美智子皇后の深い知性を感じさせられるお話)
年明けに相応しい、いいお話です(笑)
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謹賀新年 (Masa)
2017-01-08 18:02:52
昨年は教えてもらうという意味でご一緒
させていただきありがとうございました。
他のことは抜きにしてこの元旦の撮影で
ランスケさんの言ってたぬけ やっとわかって
きました。ありがとうございます!今後は
加工のない本当の色の再現に努力していきます!!
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身を持って学ぶこと (ランスケ)
2017-01-08 18:39:43
masaさん、お元気でしたか?
私の怒りも、今となっては大人気ない。と反省しています。

そうですか…
私が言っていたことを少しは理解してくれましたか?
結局、身を持って体験しないことは、いくら言っても、
頭だけでは理解できないのかもしれません。
masaさんも、これから体験を重ねてゆくことで色々学んでください。
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私も大反省 (masa)
2017-01-10 19:57:57
そうなんです ほんと私も大人気ありませんでした。
ブログは相手が見えないぶん書いてしまいます。ほんと気をつけます。ちなみに画像を再現像して送った件
別の人に送ってたようですーーーでも それも含めて特訓中です。それと やはり石鎚に登れてなかったのがたたり 12月中旬の西条からの石鎚は成就社に行く前で挫折してしまいました。そのリベンジで12月31日行きなんとか元旦に弥山から撮影できたのですが 帰りがグタグタ(ランスケさんと登った時より酷い)
体を作り直さないといけにようです。1月21日22日行く予定ではありますがーーーどうなることやらです。
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山岳写真は体力勝負 (ランスケ)
2017-01-12 12:39:09
ドラマチックな山岳写真の世界に憧れるのは分かりますが、
積雪期の山で朝夕の写真を撮るには一般の登山者より+10kg 余計に荷物を担がなければなりません。

まずは体力ですね。
それがないと目的地まで辿り着くことも出来ません。
山岳写真の本番である厳冬期に備えて、一年を通して基礎体力を維持しておくことが最低条件です。

今週末から山は、本格的な雪になりそうな天気予報。
平地でも雪が降る予報なので、山はラッセルを覚悟しないと。
様子を見て、無理しないようにね。
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