今年の蛍も終わった。
思い描いたような川面(かわも)から湧き立つ蛍の群舞とは出会えなかった。
自然が相手なのだから、仕様がないと諦めるしかないだろう。
夕暮れの川辺で農作業する人に、一声かけた。
「この辺りで蛍の写真、撮らせてくださいね」
実は、前回の撮影で川辺を下見をかねて見回っていた。
その時、停まっていた軽トラから声をかけられた。
「見かけない顔だ。何をしているのだ?」
不審者と警戒されたようだ。
蛍の撮影していると答えると
「この辺りの川はハメ(マムシ)がおるぞ」
と余所者がうろつくな。と木で鼻を括ったような対応に出会った。
山間の集落で暮らす人々は、巡礼のお遍路さんに暖かく手を差し伸べる一面と、
余所者に排他的な一面も併せ持つ…他者の生活圏に足を踏み入れる時は気を付けないとね。
その人は、先日の人とは、ずいぶん違っていた。
「ここより、もっと蛍が発生する場所がある」と、その場所まで案内してくれた。
その後、暗くなってからも再び訪れ、
「この辺りは五月下旬が蛍発生のピークだから。また来年おいでなさい」
と川辺で撮影する私を労ってくれた。
う~ん、人それぞれなのでしょうね(笑)
気合いを入れて通った割には成果は乏しかった。残念。
夜の川面を、すーっと弧を描いて一条の光が渡ってゆく光景は、
寂しげで、儚い蛍の命の終焉を告げるような無常観を感じる…
彼岸の川を渡る光…なんてね…
藍を溶かしたような日本絵画特有の深い青の世界が憧れでした。
ランスケブルーと自称する拘りの青の世界です(笑)
夜の闇に儚げな明かりを灯す蛍や発光茸の幽玄の光に惹かれます。
花火やイルミネーションの光に惹かれないのは、それが命宿すものが灯す光ではないからかもしれません…?
自然が発する様々な色や光には、唯、畏敬の念を抱くだけです。
さぁ、雨の季節到来…
雨季を彩る、しっとりウェットな水の風景を探してみましょう。
やはり数が少ないです。今回はしかたなく
6枚コンポジットなどして作品をつくりました
(接近撮影した一発ドリもあります)。またおい
おいアップします。初撮影としてはよくやった
とは思うのですがーーーまた水辺のショット
みさせてください!楽しみにしております。が
降らないですねーーー個人的には月末までは降って欲しくはないのです。蛍はもう少し頑張って撮影してみようと思います!!
まぁ、その気持ちも理解できますが、安易だと思いますよ。
蛍写真は、こうじゃないと、というイメージに囚われ過ぎているのでしょうね。
私にも、そういう傾向が確かにありました。
でも、夜の川辺でひとり、幽かな光を放つ蛍の儚い命の飛翔や瞬きを息を詰めて見つめていると、
冒頭の画像のような夜の川面を、すーっと走る光跡の残像が虚空に消え入るような光景に、
命の儚さや、もののあわれという、この国の審美観を強く意識しました。
川面一面に湧き立つ蛍の群舞も華やかで美しいけれど、
それは、もののあわれとは少し違うような気がします。
それぞれの自然条件の下、思い描いた絵柄とは違う、意想外の光景と出会えるも、
自然写真を撮る醍醐味だと思います。
私は、今回の川面を渡る光と月明りのクリークを映す深い青の2枚が成果でした。
また来年ですね。
Masaさんは、まだ頑張ってみますか?
今は雨待ちです。
北の国からの所為かな?
宇和島市内の辰野川沿いは結構多いのですが、今年は全然だそうです。
涼しすぎると・・・
昨晩、鬼北町の方に行った友人は少ないが結構乱舞したとアップしていました。
一声かけるマナーは大事だと改めて思います。
実行しなくちゃ!
ランスケさん、対応は人それぞれですね。(笑)
夜間の気温が低かったこと、満月に向かう明るい月明かりだったこと。
まぁ、それも仕様がないことです。
その条件下で、可能な撮影をするしかありません。
有名な蛍の名勝地は、地元の人が大事に育てているので、ある程度の発生を見込めるのでしょうね。
でも、そういう場所は、昨年の光るキノコ撮影で懲り懲りです(笑)
発生数は少なくても、あの闇に灯る幽玄の光と静かに向き合える場所がいいです。
川辺でひとり、あの青白い光と向き合っている魂の在り処が曖昧になる時間に
惹かれるのだと思います。
能の世界観に通じる身体感覚だと合点しています…
当たり前のことなのですが、性格もそれぞれなのですから、
田舎の人が素朴で親切だという安易なイメージは抱かない方がいいですよね(笑)
知らない人が身近でウロウロしていれば誰でも怪しみます。
一言、声をかけて安心させることは大事だと思います。
それが作法だと思います。
成虫になって約1週間僅かな命の光幻想的ですね、私のお気に入りの場所は今年は数年ぶりに乱舞していました、この後はは姫蛍ですね。
出ているところは、それなりに発生しているようです。
観光イヴェントとして繁殖に力を入れている場所は、一定数の発生が必須ですから。
四国の里山は5月下旬から6月上旬頃がゲンジボタル発生のピークなので、
今回は、撮影のタイミングが遅かったのかもしれません?
ペンタ君は蛍の乱舞を撮れましたか。羨ましいですね(笑)
私は、たぶんこの場所が好きなのだと思います。
葦の茂る昔ながらの川風景が気に入っています。
川面に下りて、三脚を据え、水面に近いローアングルで、じっと蛍の瞬きを眺めている時間が好きです。
点滅の同期現象を見つめていると私まで、それにシンクロしてゆきます。
魂の在り処が怪しくなる瞬間です(笑)
ヒメボタルは綺麗だけど、何度もシャッターを切って合成するしか撮影方法がないので敬遠しています。
ペンタ君は、そんな事、気にしないで良い作品を撮ってください。
それぞれ風景に対する想いがありますから。
梅雨入りしてから、この季節らしい風景を待ちわびています。