札所の猫
長い冬が明けて、待ちわびた春の陽射しが戻ってきたような一日だった。
そんな陽気に誘われて、久しぶりの郊外散歩。
水面に光が躍る河川敷のサイクリングロードでは、繁殖の季節を迎え、翡翠(カワセミ)が何度も青い閃光を走らせていた。
雪を頂いた遠い山並みまで、くっきり見渡せる気持ちのいい青空。
寒さに萎縮していた筋肉が、ポカポカ陽気に健やかな伸びをする。
それは猫も同じようで、日溜まりの住人たちは日向で目を細めていた。
何時にも増して、日向ぼっこの猫たちと出会った一日だった。
この日、二人のお遍路さんと出会い、お話が聞けた。
一人は香川からの4度目の逆打ちのお遍路さん。
この人は歩くことに拘らない。
移動は鉄道やバスの公共の交通機関を利用している。
自分の体力に合った巡礼も選択肢だと、話を聞いて納得した。
もう一人は、沖縄からの歩き遍路さん。
常春の地から、連日の雪の山越えは、相当難儀だったようだ。
浄瑠璃寺手前で出会った巡礼の人は、目も虚ろに私の言葉に答えてくれた。
「もう、そこですからね」と見えてきた札所の森を指して、
苛酷な雪の山越えを終えた巡礼の人を労った。
この人の写真は撮れなかった。
疲労困憊の人に、そんな言葉をかけることが出来なかった…
お遍路さんの写真は、お話を聞けてから許可を得て撮らせてもらっている。
例え短い間でも、その人の物語を聞いた後でないと、
祈りの風景は撮れないと思っている。
また少しづつ、勇気を出して、不躾にならないように声をかけてゆきたい。
祈りの風景は、他者の柔らかい部分に触れようとする作業だから…
今回は、日溜まりに集う札所の猫たちで、ほっこり癒しの風景を(笑)
ついに禁断の猫写真に走ってしまった…
「日本語の真面な会話が成立しない」と長妻議員に唾棄された国会答弁の空疎化。
久しぶりに聴いたキレキレの歯切れのいい枝野立憲民主党代表の国会質疑。
どうでもいい相撲報道が終わったと思ったらオリンピック報道ばかりのニュース番組です。
何が今、問題なのか?長いけれど、この動画は必見です。
ネット世界に溢れる猫写真と食レポだけには手を出してはいけない。
そう禁じ手として自己規制していたつもりだったのですが…
ついに禁断の猫写真に走ってしまいました(笑)
実際に被写体として撮ってみると、これは…ハマりますね。
この生き物は、人を虜(とりこ)にする蠱惑的な所作を本能的に身に着けているようです。
その昔、日影丈吉の「猫の泉」や萩原朔太郎の「猫街」に虜になった猫派の下地もありました。
それと日向の猫は、それだけで絵になります。
最後の写真は旧街道筋にある八ツ塚への古い遍路道標です。
いつか、これを撮りたいと願っていました。
ちょうど夕陽に道標が影の中に浮かぶライテイングでした。
確かに写真は、撮れる時と撮れない時があります。
それは辛抱強く、その時が訪れるのを待つしかありません。
それは人や物との関係でも一緒ですね。
そう云えば、八ツ塚にも猫たちがいます。
一番目の塚(案内板のある)から群集墓のある路地に猫たちが、よく日向ぼっこしています。
此処の猫たちも撮らせてもらいましょう。
鬼城さんは、うわつさんに導かれるように写真が、どんどん上達していますね。
深浦の赤い達磨夕陽は、見事な一幅の絵画となっていましたよ。
私は、ここしばらく炬燵猫化していました。
手足の冷えが今年は、何時にも増して治まりません。
老いた両親の気持ちが、年々理解できるようになってきました。
纏まって本を読むのに丁度いい冬籠りの時間でした。
流石です・
猫って何処から見ても絵になりますよね?
外出先でもここに犬がいたらなあとは思いません
猫なのです。
年々指先の冷えは痺れとも言える辛いものが有ります。
私の場合は雪山での装着しない撮影から来たもので横着の何物でもありません。
先日の大寒波で土佐は13年ぶりの積雪
夜明けが待ちきれなくてcamera片手に田んぼに飛びだしました(困ったオバサンです)
思わず「タマ」と呼びかけたくなる美形の猫でした。
4番目の画像、カメラ越しに目が合った瞬間、クラッと眩暈が…
あっ、大島弓子の「グーグーも猫である」も好きです。
冬籠り中にAmazonプライムでTV版(宮沢りえ主演)を観たことを忘れていました。
ああ…このドラマを観た影響ですね。
この世界観に、どっぷり浸かっていましたからね(笑)
少女漫画も吉田秋生や大島弓子の描く世界は好きでした。
それと、この日の光溢れるロケーションも良かった。
写真は、やっぱりライティングですね。
また明日から暖かい晴天が続きそうなので、
「光の春」を求めて散歩してみましょう。
もう寒い冬は懲りごりです。