夏の渓
2012-08-04 | 風景
谷間の狭い空間から望む空は、どんより重い雲が覆っていた。
渓流の砂州に枝を広げ樹は桂だろうか。
その枝先に汗で濡れたTシャツやズボンを干して水着になった。
桂の根方に広がる青く澄んだ淵に汗ばんだ足先を浸ける。
足の指先から頭の先まで突き抜けるような涼感が走る。
「うーっ」サウナから水風呂に身を浸したような吐息が同時に洩れる(笑)
突然、雲間が割れて強烈な夏の陽射しが照りつける。
水面の輝きが一変する。
キラキラキラキラ光りのプリズムが水面に躍り、
すっと水面下へ沈み込むと、その光がゆらりゆらゆら、カーテンのように揺れて降りてゆく。
ふっと水面を見上げると水晶の円天井が青空を映してサファイアブルーに揺れる。
あまりの美しさに我を忘れる。
これが仁淀ブルー。
日本一の清流の源流域、クリスタルな水の聖域か?
夏の涼感を漂わせる雰囲気、写真も素晴らしい。
それと同時に水の大切さがひしひしと伝わってくるような気がします。
写真そのものが、これだけきれいな水を汚さないでと訴えるような・・・
どうかこれ以上汚さないでと人間に訴える様な
NHK放映の特番がただの美しい自然を伝えるだけのもので終わって欲しくないと切に願います
ランスケさん、今後の貴方の方向性やっとmisaに見えてきたような気がします
来月再会を楽しみに、今度こそ
以前に愛大小屋で一緒になった鬼城さんの先輩に当たる愛大山岳部73歳の古参OBに聞いた話では、あの面河川沿いに御来光の滝まで続く石垣が組まれたりした遡行路は、
昔の営林署が予算消化のために地元の人に委託して作った水源涵養林保全のための道だったようです。
誰かが渓流釣りの釣り師が作ったのではないかと推測していましたが、あの道は釣り師が個人的に作れるような規模やレベルではありません。
今回新たに整備された霧ヶ迫滝から先までの道を辿ってみて驚かされました。
例年、夏になると川底の石に川苔がつくので水の透明度が落ちるのですが、梅雨時から意外と雨が多かったせいか、これほど美しい水と出会えました。
御指摘の通り「綺麗な水」は、源流域の森が豊かで雨が多いことがその条件となります。
山岳写真のコメントで書いたように「美しい風景」は、それ単独では存在しません。
風景を取り巻く自然環境が豊かであることの証なのです。
これからも石鎚の豊かな自然をめぐる生態系の姿を見つめてゆきたいと思っています。
私は彼の命あるものに向ける慈しみに満ちた眼差しが好きです。
そして何よりその物語に満ちた写真世界には敬服しています。
高知には、その土地柄でしょうか高橋宣之さん同様に生命を紡ぐような眼差しの自然写真家が多い。
misaさん単なる「美しい写真コレクター」になってはいけません。
自戒を込めて。