Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

石鎚2019秋 / 色模様

2019-10-22 | 風景

 

今年の紅葉前線は、冷え込みが弱いので超スローペース。

列島に惨禍をもたらした台風19号の影響も、ほとんど無く、ゆっくり秋が深まってゆく。

再びmasaさんと石鎚へ向かった。

やっぱり山は、朝の風景である。

なんとか時間を工面をして土曜の夜出発、二の鎖避難小屋泊の一泊山行を実行した。

仕事を終えてからの強行スケジュールなので睡眠時間は3時間くらい。

それでも行きたい秋たけなわの石鎚の朝(笑)

また登山口出発は雨である。

22:30 土小屋出発。数メートル先しか見通せない深い霧。

ヘッドランプの灯りを頼りに雨の登山道を歩き始める。

一泊山行で荷物が増えたせいか、視界の悪さにペースが上がらなかったせいか、

二の鎖小屋まで2時間かかってしまった。

小屋の二階ロフトスペースには、すでに2名の宿泊者がいるようだ。

私は一階板間に荷物を解いて眠ることにした。

4時頃目覚めて珈琲を沸かし朝食を取っていると、まだ小さな子供がドアを開けて入ってくる。

この悪天候の暗がりを登ってきたようだ。

続いて弟、姉(どちらも小学生くらい)そしてお母さん。

二階ロフトの宿泊者も降りてきて、にわかに小屋内は賑やかになる。

もう雨は上がっている。見上げる空に星が瞬いている。

滋賀県から来たという単独行の男性を案内する形で夜明け前の小屋を出た。

紅葉シーズンの日曜の朝、すでに弥山には三脚が並び、カメラマンが待機している。

瀬戸内を覆おう一面の雲海の朝である。

滋賀から来た男性は、初めての石鎚でこの風景と出会い、しきりに感激している。

唯、雲海上空の雲が暗がりの中では朝日に焼ける雲なのか否か分からない。

風が弱いのも気になる。

残念ながら悪い方に傾いようで、動的で朝焼けに燃え上がるような風景は出来(しゅったい)しなかった。

暗がりの弥山先端で声をかけた人は、すっかりご無沙汰していた菅さんだった。

仕事を再開してから山へ長い間行けず、縁遠くなってしまった。

菅さんもヘルニアを患い、山へ行けない空白期間を過ごしていたらしい。

本当に久し振り石鎚だというから、ここで会えたのも僥倖なのだ。

これを機会に少しづつ山で過ごす時間を増やしたいと考えている。

また厳冬期の山を一緒に行けると嬉しい。

 

青空と太陽が雲間に隠れ、曇天の空模様。

この光線状態では写真にならないが、墓場尾根まで足を延ばしてみることにした。

菅さんと別れ、天狗尾根東端の南尖峰へ。

ちょうど滝雲の崩れ落ちる尾根先端で、ここからの風景が今回の収穫だった。

(冒頭2枚の画像)

そして岩尾根を下り、覗き込んだ墓場尾根(柱状尾根)は、見事な錦模様だった。

ここ数年で一番の彩ではないだろうか?

そのくらい赤、橙、黄色、緑の色模様が鮮やか。

曇天で光が平板なのが残念。

その鮮烈な錦模様をしっかり記憶に留め、下山することにした。

次々に登ってくる人の波は途切れることなく続き、

登山人口の主流を占める中高年ばかりでなく、幼い子供から若い人々まで、

その年齢層の幅広さは、四国の他の山では見られない現象だろう。

秋真っ盛り紅葉の石鎚は、格別の生彩を放つ場所なのでしょう。

masaさんも「可愛い女の子多いですね」と珍しい感想を。

深く私も頷いた(笑)

10/20現在、紅葉は1700m付近が見頃。

 

 


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4 コメント

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やはり石鎚! (鬼城)
2019-10-23 07:36:52
紅葉真っ盛りが迎えてくれましたね。
写真はまさにランスケワールド!
紅葉だけで無く、山のすばらしさを多くの人と共有できるのも楽しさの一つですね。
自然現象と言っても、これだけの紅葉の中行くことができるのは情報でしょう。
今年は半月ほど遅いようです。
ランスケさん、仕事が忙しいようなのと落ち込まれている姿を想像していました。
復活間近です。
すばらしい石鎚感謝・・・
返信する
お疲れ様でした!! (Masa)
2019-10-23 20:34:50
今回は久しぶりにガスの中のから抜けた時の星や月の
まばたきや周囲の雲海を見ながら最後の階段をのぼる
感動を味わいました!後からの筋肉痛は大変でしたが
充実した月になりました!!また来月もよろしくお願
いします!!
返信する
月一は山へ (ランスケ)
2019-10-23 22:16:15
今年の紅葉はハズレかな?(山頂周辺は)と思っていると、
意外に標高を下げると綺麗な錦模様を見せてくれます。
台風の影響もほとんど無さそうなので、週末あたりは瓶ヶ森林道の紅葉が見頃を迎えそうです。
寒暖差の大きい10月は雲海の発生率も高く、雲の海に浮かぶ石鎚と紅葉の取り合わせは魅力的ですよ。
是非、うわつさんや写真仲間の皆様と足を運んでください。
9月下旬の堂ヶ森以来、山への復活を思わされる僥倖が続いています(笑)
おかげさまで、心身ともに、すこぶる快調な日々を過ごしています。
仕事に追われて疲れたと家に閉じ籠っていたら、増々健康を損ね慢性的な疲労感を抱えてしまいます。
なんとか、この心身ともに健やかな日々を持続したですね。
最低月一は山へ入る時間を作る。これを目標とします。
返信する
11月は霧氷の季節 (ランスケ)
2019-10-24 02:10:53
なかなか霧氷のつくような冷え込みが降りてこないですね。
masaさんが石鎚へ入る山頂小屋の小屋閉めあたりが狙い目かも?

10月はmasaさんのおかげで2度も石鎚へ行けました。
写真的成果はなかったけれど、心身ともに、すこぶる快調。
やっぱり自然の中に身を置く時間が心の健康のためも大事だと実感しました。

そうですね。
11月は霧氷の季節。
瓶ヶ森で雲海に浮かぶ石鎚と霧氷の風景を撮りたいですね(笑)
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