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ブライダルハット(ベール付き)黄変しみ しみ抜き シルク素材

2021年11月09日 | 帽子

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます!!

クリーニング店から百貨店のデザイナーさんのオーダーブライダルドレスの

ブライダルハットの黄変しみのしみ抜きのご依頼です。

ブライダルハット(ベール付き)

長いウエディングベールの付いたブライダルハットです。

画像では分かりずらいですが、上部が一部陥没して

型崩れを起こしています。最初に依頼されたクリーニング店から

事情を聴きましたが無理に頼まれて頭を抱えていましたが

当店にお鉢が回ってきました。私自身は最後の砦ではありませんが

職人としては何とかなりそうな手ごたいがあったのでお引き受けしました。

ブライダルハット(ベール付き)上部 黄変しみ

ブライダルハットサイド 黄変しみ

シャンパンでも掛かったのか?全体的に黄変しみが付いています。

ブライダルハット(ベール付き)裏側

三越のタグが付いています。

ブライダルハット(ベール付き)裏側

裏側を見るとパナマ地の芯が付いていました。

表地がシルクの紬地の下にパナマ地の芯に裏地が付いていました。

作業を始める前に商店街の理事長が帽子店を営業しているので帽子製造に対する

意見を聞いて来ました。自分が仕事で経験を積み上げてきた事を照らし合わせた所

しみ抜きが可能と判断してお引き受けしました。

ブライダルハット(ベール付き)上部 しみ抜き後

ブライダルハット(ベール付き)サイド しみ抜き後

黄変しみを落とす事は、そんなにむずかしい事ではないですが、しみ抜きに

使用した薬剤を水処理でゆすぎ出すと次は型崩れを起こす危険性と元の状態に

戻す為の仕上げが上手く行くかがとても不安感と恐怖感の中でのしみ抜き作業を

行いました。しみ抜き作業で水処理と漂白作業中に生地の糊による輪じみが発生したり

黄変しみがぬけずらかったりした事や、型崩れを直す為の木型も無く手持ちの饅頭馬も

大きくて使えなかったので、代替えの物を急ごしらえで作ってプレスを行いました。

しみ抜きに使用した薬剤もしっかり中和とゆすぎ出しを行いましたし生地に付いていた糊も

しみ抜き作業できれいに落ちたので、長期保管しても経時変化はしないと思います。

いつも無茶ぶりをされて四苦八苦していますが、職人としての成長は困難を乗り越して

行くことしか、方法が無い事は自らが一番知っています。終りの無い職人の道ですが

これからも苦しみと共に歩き続けていく事となります。

綺麗に仕上がって良かったと感謝しています。

 

着物と洋服のお手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる 

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

〒062-0902

札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

電話011-811-6926 FAX011-811-7126

営業時間 9:00~18:00

休日 日曜・祝日

メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp

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