皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
クリーニング店からお母様の小紋単衣の着物を自社工場で丸洗いした所、
古い汗による黄変しみがこれ以上はしみ抜きが出来ないと言われた為に
当店にしみ抜きが出来るかの相談があり、お母様の形見の為に綺麗にして
欲しいとのご依頼です。
小紋単衣(丸洗い済み)
おわびメモ
おわびメモにまだシミが残っています。無理すると生地が損傷する恐れがあります。
ヤケ(日ヤケ・汗ヤケ・汚れヤケ)があります、となっています。
小紋単衣(丸洗い済み)掛衿 汗による黄変しみ
着物を着用した汗をかいて、着用後にクリーニングでお手入れの為に
丸洗い(ドライクリーニング)を行っても汗の成分は除去出来ないので
和服の専門店やしみ抜きに携わっている業者では、しみ抜きで汗処理
(部分的な水処理)を行い、汗の成分を除去すると黄変化はしませんので、
水処理は必須となります。
今回はお母様の形見の着物の為に着用前にクリーニング店にお手入れ(丸洗い)を
出しましたが、クリーニング店の自社工場ではお手入れとして丸洗い(ドライクリーニング)
のみでは黄変しみは除去出来ない為におわびメモを入れての納品で丸洗い代金は頂いてます。
お客様はしみを落として欲しくてクリーニング業者に依頼しているので丸洗いをしても
しみが取れないのであれば、受付の段階でしっかりとご説明すると、クレームを減っていくと
思います。
小紋単衣(丸洗い済み)下前胸 汗による黄変しみ
小紋単衣(丸洗い済み)上前胸 汗による黄変しみ
両胸にも汗による黄変しみがあります。
着用後に丸洗い(ドライクリーニング)を行っても汗の成分は除去出来ないので
しみ抜きで汗処理(部分的な水処理)を行い汗の成分を除去すると黄変化は
しませんので、水処理は必須となります。
今回はお母様の形見の着物の為に着用前にクリーニング店にお手入れ(丸洗い)を
出しましたが、自社工場では丸洗い(ドライクリーニング)のみでは黄変しみは
除去出来ない為におわびメモを入れてクリーニング店は丸洗い代金は頂いてます。
小紋単衣掛衿 しみ抜き・色掛け(色修正・染色補正・染直し)後
絹(シルク)製品の古いしみはほとんどが黄変しみです。
基本通りにしみ抜きしていき、酸化漂白で黄変しみを除去していきますが、
染色している柄は青色が最初に脱色して次に黄色が脱色して最後に赤色が脱色していきます。
この青色の柄の中に黄変しみがあるので、酸化漂白すると当然青色の柄が脱色後に
黄変しみが抜けていくので、脱色した青い色の色掛け(色修正・染色補正・染直し)して
補正が必要になります。色掛け(色修正・染色補正・染直し)が出来ない場合は
おわびメモを入れるしか選択肢が有りません。
小紋単衣両胸 しみ抜き・色掛け(色修正・染色補正・染直し)後
広範囲の汗による黄変しみも除去できました。
小紋単衣 仕上げ後
綺麗に仕上がったので、クリーニング業者さんも胸を張って納品出来ます。
着物と洋服のお手入れは
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
〒062-0902
電話011-811-6926 FAX011-811-7126
営業時間 9:00~18:00
休日 日曜・祝日
メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp
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