先頃昭和萬葉集巻19を図書館に返却し、巻1を借りてきました。昭和元年から5年までの作品が収められています。最初は、北原白秋。大正天皇崩御についての歌を詠まれています。茂吉もこれに続きます。その少し後に平福百穂。画家でもありました。そして岡本かの子。岡本太郎のお母上です。当然ながら与謝野夫妻の登場です。画家の安田靫彦の歌まであります。画家では小杉放菴の歌も見られます。
アララギ選者の吉田正俊。国文学者の塩田良平や小説家の吉川英治や谷崎潤一郎や下村湖人や倉田百三が歌を詠んでいたとは知らなかったです。倉田は会津八一の影響があるらしく、全部仮名書きです。アララギ選者で人形作家の鹿児島寿蔵も。牧水の奥様の喜志子夫人も。
尾上柴舟や九条武子や坪内逍遥もまだご存命だったようです。内村鑑三はオリオンを詠んでいます。哲学者の西田幾多郎の歌もありました。写真の芥川龍之介の扁額にはカッパらしき絵がみられます。
書家の安東聖空の名も見られました。東大出で、東北大教授であった石原純の歌はそのころは珍しい自由律短歌でした。原阿佐緒との恋愛で教授を辞職。話題性のある人でした。尾瀬の長蔵小屋の平野長英さんも歌を「覇王樹」に出しておられました。長蔵小屋には学生時代と東京在住の時、行きました。

上が芥川龍之介、下が牧水

長蔵小屋の平野さんご夫妻
高校で、習うもののそこまでの興味はありませんでした。
ここに来て、図書館にて借りてみますね。
ご案内を感謝します。
とここまで来ました。
大学の授業並みのことを教わったことにも感謝して
います。
これが分かったのは、神戸にいた40年前でした。
そのころ歌仲間と毎月歌会を開いていました。
同席していた私とは別の大学を出た仲間が知らないことを
既に私は中学で習っていました。
中学の影響は大きいです。