月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

御同朋(おんどうぼう)のはなし

2010年03月14日 21時15分44秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今日は沙羅の会でした。
先日ご往生されたSさんは沙羅の会を始めた頃からのメンバーでした。
本堂にお参りされていたSさんの場所がぽっかりと空いてしまいました。
ついこの間まで、この場所に座られて一緒にお聴聞させていただいてたのに・・・
さみしくなりました。

たぶん、お参りされた皆さんもわたしと同じ気持ちであったろうと思います。
Sさんをご縁として『仏説阿弥陀経』のおつとめをさせていただきました。
おつとめの声もだんだんと大きくなり声高らかな読経の声・・・
『仏説阿弥陀経』のご説法の中に、仏さまとなられたSさんのお姿とお心を聞かせていただきました。

Sさんとわたしたちは、お念仏のおみのりを共に聞かせていただいた御同朋でした。
おみのりの朋(とも)でした。

共にお聴聞をし、お針仕事をし、絵手紙を描き、消しゴムはんこで遊び、
おしゃべりをし、美味しいお茶をいただき、おしゃべりに花を咲かせ・・・
そして何より、共にお念仏を喜ばせていただきました。

さきに仏さまになって下さったSさん・・・
どうぞわたしの歩む道を照らしてください。
あの時のように、泣きべそのわたしと一緒にいてください。
ねえ、おーばちゃん。


幽霊隧道

2010年03月14日 19時56分23秒 | 仏々相念(住職日記)
背筋ゾクゾク・・・

K講中にご縁を頂きました。
優しい方々が集われる中、尊いひと時を頂きました。

「ご院さん、何時間程かかりますか?」
「いやいや、1時間でお参りさせて頂きましたよ!」

道路が整備されK講中へも時間短縮となりました。
山あり海ありで起伏に富んだ楽しい道のり、
気分はミハエル・シューマッハで、ニコニコさんを酷使してしまいます。

海へと向かう峠の頂きには、雰囲気バッチリのトンネルがあります。
出ると言う噂を数多く聞くのです、幽霊・・・
トンネルの両出入り口には古い墓地があり、
トンネルの中は、岩がゴツゴツ出ており中央にポツンと電灯が・・・

今はその下に新しいトンネルが抜け、麓まで片道1車線でスイスイ走ることができます。
もうこの古いトンネルを走らなくなって久しくなります。

昔と言ってもこちらに帰ってからですので20年前後でしょうか・・・
K講中のある町では夜中の火葬でした。
行きはまだいいのですが、帰りはシチュエーション、バッチリでした。
夜中の峠は誰も走りません・・・
「二代さん(副住職の通り名)、泊まって帰りさい!」
とまで言って下さるのですが、大切な人を亡くされ疲れているところにご迷惑をお掛けするのも気の毒なので帰っていました。

「よっしゃ~!」
気合い入れて突っ走っていました。
ステレオ、ガンガン。声も枯れる程に歌いまくって・・・

ゾクゾク・ゾクゾク・・・

大したことありません、私って・・・
世間の噂に振り回され亡き人を不浄と見ていた私。
もしかしたら、いるんじゃないか・・・
後ろに座っているんじゃないか・・・
ヘッドライトに照らされる木々の中に・・・

人の頭って面白く三点あれば人の顔に見えるのだそうです。
ましてやそんなシチュエーションだと尚更・・・

「すべてのものを救わずにはおけない」とおはたらきくださる仏さまなのに・・・
どのような死に様であろうと関係ありません、
すべてのものが皆、仏さまにならせて頂くのです。
優しい、優しいおはたらきに・・・!

「ぎゃ~!!! 出た~!!!」
良く見てね、自分の顔ですよ・・・    



よき先輩のはなし

2010年03月14日 00時14分56秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今夜はバスケ部で三年生を送る会が行われました。

久々に三年生を交えての会でした。
昨夏に部活を引退されてからしばらくぶりに会う三年生たちは
みんな少し大人びて見えました。

息子にとってもほかの部員たちにとっても、本当によき先輩でした。
バスケットボールの技術だけでなく、
礼儀やあいさつなど、日常の諸々のことを教えていただいたようです。
後輩たちに親しみを持って接してくださいました。

もうすぐ卒業式です。
よき先輩たちとの出遇いのなかで、息子はぐうんと成長したようです。

かく言うわたしも・・・・
バスケ部の先輩ママさん方と出遇わせていただいて
ホントに楽しい時間を過ごさせていただきました。
試合の度にあちこち走りまわって、一緒に大声出してチームを応援しました。

出遇いとは、尊いものですね。

ようこそ、このよき先輩方と出遇わせていただきました。


※これからもよろしくおねがいします