月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

たまご焼きのはなし

2010年03月21日 22時34分42秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
初彼岸のご縁にお参りさせていただきました。

お仏壇にはきれいなお花がお荘りされてありました。
他にも、おみかん、パイナップル、りんご、いちご、きなこの草もち・・・
そして、お皿にちょこんと乗ったたまご焼き。

お話を伺いますと、今日のご縁の息子さんの大好物なのだそうです。
そして、息子さんは黄色の色がとってもお好きなようでした。
今日は、お母さんの思いいっぱいでお仏壇をお荘厳してくださいました。
お荘厳をしながらいろんなことを思われたのでしょうね。

我が子が先に亡くなるなんて、想像を絶する悲しみだと思います。
辛くて辛くて、立ち上がることができないかもしれないなあ。

息子さんの大好きなたまご焼きを焼きながら、
お母さんは涙されたかもしれません。
涙味のたまご焼きかしら・・・。

たまご焼きは母の味。
たまご焼きは母の愛。






整理整頓

2010年03月21日 21時16分59秒 | 仏々相念(住職日記)
なんでかな~・・・

本堂にお参りして下さってどんな感じがするのだろうか?
正直、気になるところです。

本堂のお内陣(仏さまをご安置しているところ)は西方極楽浄土のお飾り。
常に綺麗にしておきたいと心掛けています。

「初めてお参りさせて頂いたのですが綺麗にされていますね。」
「ご門徒さまのお力を頂いて度々に修復して頂いていますので!」

嬉しい一言を頂きます。

外陣(畳の敷かれた広い間)では、ゆったりとホッとできる場所にしたい。
足を伸ばそうが横になろうが・・・
子どもたちが走り回ろうが・・・
親元にいるようにして頂きたいし、そうあるべきだと思います。
勿論、仏さまのお話を聞かせて頂くことが第一なのですが・・・

外陣には「さわやか文庫」を設けています。
名前はいいのですが、
カラーボックス一つに仏典まんが・絵本・マンガ等詰つめにおいています。
これでも結構子どもたちは喜んで、これ目当てに来てくれる子もいるくらいです。

長いお勤めの間、読み終わっては又違う本へと行ったり来たり・・・とても楽しそう!
でもやっぱり小さい子供、きちんと揃えて本を立てることはありません。
上にポンと置いてみたり、下に投げたままにしていたり・・・
一番辛いのは、そのままにして帰られた時・・・
小さい子供は一人ではお参りしません、親と一緒なのです。
何も思わないのかな~・・・
せめて我が子の後始末は親がするべきではないのかな~・・・
って、思うことが高い割合であるのです、すべてとは言わないのですが・・・
極々稀にちゃんと片付けて下さるお母さんの姿を見るとホッとします。
当たり前の事なのですが、そういう時代???
で、済まされないことだと思うのですが・・・気持ち的に小さいのでしょうか?

来た時より綺麗に、とは言わないけど来た時と同じくらいには・・・

な~んてブツブツ住職は次にお参りして下さる仏の子のために整頓していま~す。
おいおい、ホンマか? 本当に次の子どもたちのためか・・・?
すいませ~ん、ブツブツ住職の世間体のためでした。

私の後片づけ、あなたに大変ご迷惑をお掛けしていました!      

彼岸法座のはなし

2010年03月21日 00時44分11秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今夜はお寺で春のお彼岸のご法座がつとまりました。

お参りに来られた方々は、みなさんそれぞれに愛しい愛しい人を思うこころいっぱい持たれているのでしょうね。
お母さんが座られていた場所に、その同じ場所に、娘さんが座ってくださいました。
お母さんがおつとめされるのと同じに、息子さんがおつとめしてくださいました。
深い深いいのちのつながり・・・お念仏につないでいただいているわたしたちのいのちのつながりを、目の当たりに感じさせていただきました。

「お念仏がとぎをしとってくださるで、いっそさみしいことはないな。お布団かぶってお念仏申せば、にぎやかでなあ」
わたしのひいおばあちゃんが、よく言っていました。

愛しくて、なつかしい方々が、お念仏の声となって呼んでくださる。
わたしのいのちを支え、励まし、ともに歩んでくださる。
彼岸への道を・・・にぎやかに、にぎやかに・・・