月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

還相回向

2010年08月30日 20時42分59秒 | 仏々相念(住職日記)
「泣きません」・・・

99歳の母親の葬儀に会われます。
幾つになろうとも親と子・・・
別れは辛く悲しいものなのですね。

しっかりされていたお母さんでした。
「お婆ちゃんは、いつ会っても若いですね。全然変わられんね!」っていうのが挨拶でした。
正直、100歳は余裕でクリヤーと思っていましたが・・・
儘なりません。

若くしてご主人を戦争で亡くしました。
幼き子どもを抱え、本当に良くがんばられました。
辛いこと、悲しいこと、切ないこと・・・そんなことばかりの人生を歯を食いしばり進んで来られたのです。
会う度に聞かせていただいた若き時代の話・・・

「早く迎えに来てくれたらいいのに・・・」いつもいつも呟かれていた。

「死んだらお勤めして下さいね・・・」とも。
「私が先に死んだらお聴聞して下さいね」って言っていましたが・・・

やっと苦しみの人生を終え楽になったね・・・
愛するあなたに出会えてどうでしたか・・・
亡き顔を見ながらいろいろ問い掛けたことです。

嬉しくて・・・
でも、ジッとしておることもできないでしょ・・・
還らずにはおれないでしょ・・・

ず~~~っと一緒でしたね!
死ぬ時のお迎えではなく、力強く生きることのできるようにおはたらき下さるのですね・・・

せつないままを……のはなし

2010年08月30日 17時30分25秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今日はお盆の灯籠終いのご法縁にお参りさせていただきました。

ご主人様が、
「母が亡くなってから、お経のご縁にあうことが多くなって、読むのも難しいし、意味はわかりませんが、お経のことばが響きとして胸に入ることがあります。」
と、お話をしてくださいました。

そうなんですよね。
お経さまの功徳って、私が読経するから誰かが救われるというのではなく、
せつないものをいっぱい抱えているこの私に聞かせようと、美しい響きとなって胸に入り込んでくださるのでしょう。
それがまた縁となって、阿弥陀さまのお慈悲をお聴聞させていただくのですね。


帰り道に海沿いに車を停めて、海と雲を眺めていました。

波も雲も、一瞬だって止まっていません。
波は寄せたり帰ったり、雲は流れてかたちを変えて、晴れ間をみせたり隠したり…。
このいのちも心も同じです。

ああ、せつないなあ。

でも…

波は大海のうち。
雲は大空のうち。
私は阿弥陀さまのお慈悲のうちでした。

第3回とくしょうじ子どものつどいのはなし

2010年08月30日 01時29分09秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
大勢の方のおかげさまで、子どものつどいを開くことができました。

お寺で子どもがこんなふうに遊べるのっていいですね!
と、賛同してくださって子どもさんを連れて来てくださった方、送り出してくださった方。
ご院さんとわたしの思いに協力してくださった総代長さんや仏婦会員さん。
主役の子どもたち。
みなさんと今日こうして阿弥陀さまの御前に遇わせていただいたご縁は、本当に尊いものです。

合掌の姿は美しいものです。
みんなでお揃いのお念珠をかけて阿弥陀さまにお礼をしました。
『らいはいのうた』も上手におつとめできました。



ご院さんからは『トラになったネズミ』のお話を聞きました。
横着になっては《おかげさま》という心が見えなくなってしまいます…………ああ、わたしは反省しきり。

ゲームはいす取りゲーム、お手玉的あてで走り回ったり、笑ったり、楽しい時間でした。



お待ちかねの《そうめん流し》は長~い一本竹の本格的な構えです。
子どもも大人もたくさん美味しくいただきました。


恒例の《ジャンケン大会》でチャンピオンに輝いたRくん!
お盆いっぱいのお菓子を賞品として受け取ったのですが、《欲張りの心》をおこさずにみんなに分けてあげました。配り終えて一言「あ、ひとつしか残らんかった…」
やさしかたったね、ありがとうRくん!

最後にもう一度阿弥陀さまにお参りをして、さようなら。また今度!

みなさん、ありがとうございました。おかげさま!



そうそう、《親鸞さま》のぬりえを最後まで仕上げてくれたAちゃん。
「いちばん大事なものって何だろう」という親鸞さまの問いに、大きな字で「家ぞく」と書いてくれました。
きっと、ステキな家族なんでしょうね!