郷に入っては郷に従え
「春は名のみの風の寒さや」という歌詞の唱歌ありますが、昨日はまた寒くなりましたね。生家のある地域では一昨日の朝、雨の中に霰(あられ)のような白い塊が混じっていました。暖かな日の後には寒い日が戻ってきたり、行ったり来たりしながら春がやってくるのでしょうね。
三月は日の光が部屋の中に差し込まなくなるので、家の中の方が外よりも寒いですね。その上古民家は断熱材が入っていないので、とても寒かったです。三月の中旬に十日間帰省していた末娘一家ですが、果たしてこの寒さをどう思ったのでしょうか?
とりわけ寒がりの娘は婿殿のために用意しておいた半纏まで着込んで、まん丸になっておりました。一方婿殿の方は半纏を取られても文句も言わず、息子の高校時代の服を嫌がりもせずに重ね着して、娘の部屋でリモートワークをしておりました。
遠く離れたところでも仕事ができるなんて、これもコロナのおかげですね。おかげで楽しい日々を過ごすとこができました。
また週末には県内の観光名所や全国に4万社あまりある八幡社の総本宮にも行ってきました。この神社は生家からは車で一時間くらい行った所にあります。
約1300年の歴史があり、境内には国宝の本殿のほか多くの神社が点在しています。その割に初詣の時期以外は空いていて、私的には観光名所の穴場みたいなところだと思っていました。
ところが久しぶり訪れてみると、参拝客が意外に多くて驚きました。しかも大半は海外からの観光客でした。今まで何度も訪れているのですが、こんなことは初めてです。
しかしもっと驚いたのは皆さん実にお行儀がよく、日本の神社の参拝の作法を守っていることでした。きっと前もって勉強して来たのでしょうね。
手水社のお清めはもとより、神殿の前での二礼・四拍手・一礼(通常の神社とは異なるが、当神宮では古義より現在に至るまで行われてきた)も、ちゃんとできていました。
また中には鳥居前で一礼をしている方もおりました。正直言うと私は鳥居の下を通るときに一礼するなんて、日本人の癖に知りませんでした。なんだか恥ずかしくなって、私たちも真似して一礼しました。その後帰り際に神さまに、マナーの悪さをお詫びしました。
「郷に入っては郷に従え」ですね。もし私も今後海外旅行をする機会があれば、そこの国の文化や風習を前もって調べて行きたいと思いました。
さてその日は天気も良くて、暑いくらいでした。さすがに寒がりの娘も上着を脱いでおりました。境内のアイスクリーム屋さんには行列ができ、観光客に混じって私たちも冷たいアイスに舌鼓を打ちました。
翌日「楽しい思い出ができました」と言って、一家は東京に戻って行きました。四月から孫娘は保育園に通い、娘も職場に復帰します。その前に少し息抜きができたのなら、よかったです。