名前の無い料理
どちらかというと我が家は大食い一家です。でも例外として約3名ほど、食の細い小食人がいます。我が家ではこの3人を称して「三大面倒くさい子」と呼んでいます。
第一の「面倒くさい子」は猫のハナコです。フードには好みがあり、決またメーカーの決まった種類しか食べません。その上皿の中に出したままにしている湿気たフードが嫌いで、袋から出したばかりのカリカリしたものを欲しがります。
ところがせっかく出してもらったカリカリのフードも、ほんの一口二口食べて終わりということが多々あります。そんな時には手の平にフード乗せて食べさせてやるのですが、これほど「面倒くさい猫」はいないと思います。
さて第二の「面倒くさい子」は長女の家の二歳半になる女の子です。先日も熱が出て保育園を休みました。そこで私が看病に行きました。この子がまた食の細いくて、うるさいことをいう子です。
今回は熱が中々下がらず心配したのですが、3日目の夕方やっと熱がさがり元気になりました。食欲も出たようで、夕飯を私の隣で食べると言い出しました。嬉しい限りですが、すでに私の横にはお兄ちゃんがいます。そして嬉しいことにこの子も私の横で食べると言って聞きませんでした。
そこで少しだけ詰めて下の子の椅子を私の右隣に持ってきて、ご飯とおかずの皿テーブルの上に並べました。たころがいつも敷いているテーブルマットが無いと文句を言い出しました。しかたなくテーブルの上の食器を一旦端によせてマットを敷き、食器をきれいに並べ直しました。
本人もこれで満足したのでしょう。素直にいただきますをして食べはじめたのですが、二口か三口食べただけで、もうご馳走さまです。あんな大騒ぎしてしたのに……。
そいう言えばこの子は赤ちゃんの時も、ミルクは必ずひと目盛り分飲み残していました。もったいないからとひと目盛り分少なく調乳しても、やっぱりひと目盛り分残すのです。よく分かるものだと感心していました。まったく「面倒くさい子」ですね。
さてラストを飾るの第三「面倒くさい子」は私の次女です。キングオブ「面倒くさい子」です。数えきれないほどのエピソードがあるのですが、一番困ったのは「今晩は何?」と毎日毎朝夕食の献立を聞いてくることです。「面倒くさい子」でしょう?
そして夕食の献立が聞いたものと違っていたら「今朝言ったものと違う」と烈火のごとく怒りはじめるのです。まったく「面倒くさい子」でしょう?
それがもう高校生になっても続いていたのですから、ほとほと困っておりました。そこで出来るだけ献立名は言わないようしました。すると「どうしてこの頃名前を言わないのだと」怒りだす始末です。
「そんなこと言っても、家には名前のない料理だってあるんだよ」とある日言ったら、それほど怒らなくなりました。でも問題はそんなことではないのです。あんなにしつこく献立を毎朝毎日聞く癖に、ほんの少ししか食べないのです。さすがキングオブ「面倒くさい子」でしょう?
この子も母親になって、この頃では人並みに食べるようになりました。
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