民主、新代表に鳩山由紀夫氏

民主、新代表に鳩山由紀夫氏――124票対95票


通信社、新聞社、テレビ局等の調査では岡田克也候補支持が鳩山由紀夫候補支持を上回っていたが、そうした国民の世論は民主党国会議員には届かなかったようだ。民主党の「民」は、国民の「民」ではないらしい。

かつて橋本龍太郎候補と小泉純一郎候補が戦った自民党総裁選挙。橋本氏の圧勝と予想されていたが、国民世論がその風向きを変えた。それは長年、自民党を支配してきた田中派、竹下派の「数の論理」が崩れた瞬間だった。長年、自民党の最大派閥だった田中派、竹下派には、常に「キング・メーカー」と称される政治家がいた。田中角栄、竹下登、金丸信……。彼らは裏に回って時の総理を誕生させて操ってきた。彼らが表の顔として立てないのには理由があった。田中角栄はロッキード事件、竹下登はリクルート事件、金丸信は東京佐川急便事件を抱えていた。今日、西松建設事件を抱える小沢一郎と似た立場だ。

政界入りした小沢一郎は、田中角栄から政治のいろはを学び、竹下派では七奉行の一人として重用された。金丸信には秘蔵っ子扱いを受け、保守の本道をずっと歩んできた。
その小沢一郎が、田中・竹下・金丸といった先君たちの跡を継いで、立派なキング・メーカーになった事は、なんともお慶び申し上げたい。

あの時代の保守政治が懐かしい方々は、次の選挙は自民党に入れるべきではない。小沢・民主党こそ田中ＤＮＡを受け継ぐ政党である。