夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

Qobuzのリスニング環境~その3

2024-11-18 04:44:44 | オーディオ

■光デジタル出力の問題

同軸出力時のプチノイズ問題は、新しい同軸デジタルケーブルが届いてからじっくり検証するとして、光出力時の問題の原因を特定しておきたい。

考えられる原因としては、次の3つが考えられる。

①iPurifier S/PDIF

②DDCの光デジタル出力

③光デジタルケーブル

 

まず、①のiPurifier S/PDIFについては、ずっとこれを介してDACと接続していたので、これを外した状態で、直接DDCとDACを接続してみる。

iPurifier S/PDIFを使うと同軸変換になり、同軸デジタル入力端子に接続していたが、DACには光デジタル入力端子もあるので、直接光デジタル入力端子から入力する。

直接光デジタル入力端子からの入力に切り替えてみたが、176.4kHz/24bitのプチノイズは聞こえるが、iPurifier S/PDIFを通して再生したときのように、音が途切れるようなことはなかった。

iPurifier S/PDIFを通すと、信号が減衰してしまって、音が途切れるような症状が出たのか。

 

②のDDCの光デジタル出力だが、手元にFX-D03Jがあるので、

 FX-D03J→WiiM Pro付属ケーブル(iPurifier S/PDIFなし)→DACで試してみる。

そうすると、以前試した時は全く音が鳴らなかった88.2kHz/24bitが普通に再生できる。

おそらくiPurifier S/PDIFに引っかかっていたと思われるが、なぜ88.2kHz/24bitのみ音が出なかったのかは謎のまま。

 

③の光デジタルケーブルだが、現在はWiiM Proの付属品を使っていたが、まともな光デジタルケーブルも持っている。

まともな光デジタルケーブルとは、AUDIOTRAKのGLASS BLACKⅡplusというガラス製の単芯コアつかったケーブルだが、iPurifier S/PDIFとレシーバーとの接続に使用している。

こうしておくとDACを介さずに、PC側のデジタル音声信号を直接レシーバーに送ることができるので、この光デジタルケーブルはDDCには使っていなかった。

この際DDCにこのケーブルを使ってみようと思ったが、つなぎ替えが面倒なのでやめた。

どのみち同軸ケーブルで接続することになるだから、やめておいた。

 

こうしてみると、どうもWiiM Pro付属の光デジタルケーブルとiPurifier S/PDIFの相性が悪かったようだが、同軸だとほとんど問題が出ないのかは分からない。

176.4kHz/24bitでプチノイズが入る問題も、ケーブルを替えるとなくなるだろうか。

 

■仕上げは同軸デジタルケーブル

さて、仕上げは同軸デジタルケーブルだ。

今までは、それしかなかったので20年物のオーディオテクニカの古い同軸デジタルケーブルを使っていたが、いまどきアース線のある同軸デジタルケーブルなんて見たことないので、同軸デジタルケーブルを新調し、OAYIDEのDST-75RV2に更新した。

単芯のケーブルなので、硬くて取り回しが悪いのではと心配していたが思ったほどではなく、なんとかDDCとDACを接続することができた。

音については、そもそも大きな変化を期待していなかったが、若干すっきりしたような気がする程度で、実際はほとんど変わっていないだろう。

プチノイズも相変わらずあるなと思って、今まで聴いたことがなかった192kHz/24bitの曲を連続で再生していたら、音が途切れるようになった。

ノイズが入ると言うことではなく、単純に音が途切れる。

いままで発生していなかった症状で、原因がよくわからなかったが、とりあえずiPurifier S/PDIFを外してみたら、音の途切れはなくなり正常に再生できる。

Qobuzのハイレゾストリーミング再生において、トラブルの原因はiPurifier S/PDIFだったのか?

とりあえず、正常に再生できているので、iPurifier S/PDIFは使わないようにする。

レシーバーへの光出力については、DDC FX-D03J+が同軸と光の同時出力に対応しているので、DDCの光出力端子とレシーバーの光入力端子を、手持ちのまともな光デジタルケーブルGLASS BLACKⅡplusで接続する。

こうしておくと、今までどおりDACを介さずPCの音源をレシーバーのDACで鳴らすことができる。

 

■まとめ

Qobuzを普通に聴きたいだけなのに、それだけなのにトラブルが次から次へと発生したが、いったんこれでQobuz再生のデスクトップ環境整備は終了。

今回は、USB-DACの前段に使うDDCの効果を再確認した。

考えてみれば、Diretta USB Bridgeも一種のDDCということができる。

ただ、USB-DACの前段にDDCをはさむと、PCとDACが直接接続されない状態になり、DACのASIOドライバーが使えず、ASIO接続ができないという問題がある。

そこへいくとFX-D03J+はWindows標準ドライバーで動くので、ASIO接続はできなくともWASAPI接続は使えるメリットがある。

 

あとは、やはりUSBバスパワー機器の電源強化は効果がある。

5年前手放したBusPower-Proを買い戻し、死蔵品となっていたFIDELIXのACアダプターをまた復活させることになるとは思ってもみなかったが、その効果は十分感じられた。

とりあえずこれで行こうと思うが、プチノイズが取り切れていないという問題が残っており、当面この体制で使ってみてどうしても不満を感じるようであれば、Audirvana導入を検討することになるだろう。

 


Qobuzのリスニング環境~その2

2024-11-17 04:44:44 | オーディオ

■5年ぶりのBusPower-Pro

Qobuzのハイレゾストリーミング再生の方向性は固まったので、必要なものをオーダーした。

まず、最初の届いたのは、中古のBusPower-Pro。

現在はBusPower-Pro2という2代目にモデルチェンジしているが、入手したのは自分も使っていた初代の方。

また、こいつの世話になる日が来るとは思ってもみなかったが、比較的程度のいい中古を安く入手することができたのでよかった。

 

早速BusPower-Proに付属しているトランス型のACアダプターを使って試聴してみる。

音源はもちろんQobuzのハイレゾストリーミングだが、オフィシャルプレイリストの「ハイレゾ50」の中からあれこれピックアックして聴いてみた。

そういえば、付属のACアダプターだとこんな音の変化だったよな、というのを思い出した。

フロアノイズのレベルは下がったのは感じられるが、劇的な効果はない。

やさしく穏やかな音の傾向だが、DACに使っていたときよりも効果は感じられないような気がする。

使っている機器が激安のDDCだからだろうか。

 

まあ、こんなもんかと思いながら、電源をFEDELIXのオーディオ用ADアダプターに交換。

こちらも5年ぶりだったので、ちゃんと動くが心配だったが、ACアダプターなのに電源スイッチがADアダプター本体に付いているので、接続せずに電源だけを入れてみると電源ランプが点灯した。

電源が入るのを確認した上でBusPower-Proに接続し試聴してみると、FEDELIXのADアダプターの効果が大きかったのを思い出した。

フロアノイズがさらに下がり、細かい音が聞こえてくる。

一番違うのは、出てくる音の躍動感だ。

ありきたりに言い方になってしまうが、音が生き生きしてくる。

繊細な音というよりは、やや太めで躍動感のある音だ。

DACだけでなくDDCでも、BusPower Pro+FEDELIXのADアダプターの効果はかなり大きかった。

Qobuzのデスクトップアプリだけでなく、まもなく試用期間が終了してしまうAudirvanaでも確認してみると、Audirvanaでもその効果は十分感じられる。

このBusPower-Proを導入したおかげで、今まではっきり見えてこなかった再生アプリの音の傾向がはっきり分かるようになってきた。

Audirvanaの音は、美音系で非常に整ったいい音がするが、躍動感という点ではQobuzのデスクトップアプリの方が上だろうか。

こうなると、どちらがいい悪いということではなく、音の好みの問題といってもいいかもしれない。

 

実はBusPower-Proの効果を実感できるのは、いつも見ているYou Tubeだったりする。

You TubeでTHE FIRST TAKEの曲をいくつか聴いてみたが、もちろんロッシー音源なので、高域の伸びはないものの、昨日まで聴いていたものとは別物に思える。

ヘッドフォンはHD6XXと変わっていないのだが、聴き心地の良さがさらに増している感じだ。

音源の良し悪しもはっきり分かるようになっているものの、殊更音源のアラを際立たせるような感じにはなっていない。

このあたりも、ヘッドフォンHD6XXのよさだろうか。

 

そういえば、以前BusPower-Proを使っていたときは発熱がすごくて、白いプラスチック筐体が熱で変色するほどだったが、今回は2時間ぐらいつけっぱなしでも全然熱くならない。

もしかして、以前使っていたDAC Babyfaceの消費電力が多かっただけか。

BusPower-Proの初期モデルでは、Babyfaceの消費電力が多すぎて保護回路が作動してしまうという話もあったような気がする。

このDDCは、あまり電気を食わないようなので、ACアダプターの負荷も少なくて安心だ。

 

■DDCをアップグレード

そして、いよいよ新しいDDCが届いた。

DDCがFX-D03J からFX-D03J+になり、対応するサンプリングレートが増えるので、純粋な機能的なアップグレードということになる。

筐体は全く同じで、コンパクトな金属筐体だ。

 

まずは、いままで鳴らなかったサンプリングレートが鳴るのかどうかの確認だ。

FX-D03Jでは全く音が出なかった88.2kHzを再生すると、無事に音が出て一安心。

192kHzも問題はなかった。

しかし、全てすんなりうまくはいかなかった。

最後に176.4kHzを再生させると、音は出るのだが途切れ途切れで、ノイズも混じる。

FX-D03Jのときもそうなのだが、48kHz系は大丈夫なのに、なぜ44.1kHz系はうまくいかないのか。

どこに原因があるのだろう。

 

まずは、ストリーミング再生ではなくファイル再生でも同じ問題が発生するか試してみた。

しかし、176.4kHz/24bitのサンプル音源など持っていない。

マイケル・ジャクソンの「スリラー」が176.4kHz/24bitのFLACフォーマットで Qobuzのダウンロードストアにあるのは知っているが、このために「スリラー」のハイレゾを購入するのもどうかな。

検索するとレコチョクのサイトに、44.1kHz/16bit、48kHz/24bit、88.2kHz/24bit、 96kHz/24bit、176.4kHz/24bit、192kHz/24bitと6種類のFALCファイルがサンプルとして用意されていた。

レコチョク素晴らしい。

このうち176.4kHz/24bitのFALCファイルをダウンロードし、TuneBrowserで再生してみると、ストリーミング再生と同様の症状が出る。

DDCの初期不良も疑ったが、176.4kHz/24bitだけがうまく再生できないというのが解せないので、光出力をやめて、同軸で接続してみた。

新しい同軸デジタルケーブルはまた届いていないので、WiiM Proに使っている古いケーブルを外して、同軸でDDCとDACを接続してみたら、あっさり音が出た。

光出力に問題があったのか。

ただ、よくよく聴いてみると、ストリーミング再生時に30秒くらいの間隔でプチノイズが発生している。

今回使った同軸デジタルケーブルは、20年くらい前に買った古いものなので、ケーブルの不良ということも考えられる。

そういえば、FX-D03Jを使い始めたときにもこの古い同軸デジタルケーブルを使っていて、プチノイズが発生したので、iPurifier S/PDIFを使ったら収まったのを思い出した。

今回はハイレゾ再生、しかも176.4kHz/24bitなので、iPurifier S/PDIFを使っても補正しきれていないことも考えられるが、それなら192kHz/24bitの方にもプチノイズが出てもおかしくなさそうなのだが、こちらには出ていない。

しに同軸デジタルケーブルからiPurifier S/PDIFを外して、DACに直接同軸デジタルケーブルを接続してみた。

結果的には、iPurifier S/PDIFがあってもなくても176.4kHz/24bitでプチノイズは発生するのが確認できた。

そうすると、その上流のDDCか同軸デジタルケーブルの問題か。

(つづく)


Qobuzのリスニング環境~その1

2024-11-11 04:44:44 | オーディオ

■Qobuzの聴き方を決める

Qobuzのハイレゾストリーミングサービス開始になったのはいいのだが、自分のデスクトップ環境ではなかなか思うように再生することができずにいる。

その関係でAudirvanaの試用を始めたが、試用期間が20日間とそう長くないので、そろそろQobuzの聴き方を決めないといけない。

 

ようやく始まったハイレゾストリーミングなので、Qobuzで提供される全てのフォーマットを聴けるようにしたい。

せっかく192kHz/24bitで配信しているものを、96Hz/24bitで聴かなければならないのは、もったいない。

あとは、可能であれば、よりいい音で、なるべくリーズナブルにということになるだろうか。

 

最初に想定していたQobuzデスクトップアプリを使いDiretta USB Bridge経由で再生するのは、192kHz/24bitでノイズが出るのが分かり、Audirvanaを使えばそれを回避できることは確認している。

Audirvanaを使わずにQobuzを聴こうと思うと、DDC経由でということになるのだが、今使っているDDCがボトルネックになって、96kHz/24bitまでしか対応できていない(しかも88.2kHzが再生できない)。

それならば、DDCをアップグレードして、全てのフォーマットに対応しようと考えている。

現在使用しているDDCは、FX-AUDIO-のFX-D03Jという激安DDCだが、これの192kHz/24bit対応版でFX-D03J+というDDCがある。

確認したところ、問題の88.2kHzや176.4kHzにも対応しているようなので、今回の使用目的には合っている。

 

ちょっと前までは、据え置き型のDDCもいくつかあったのだが、現在ではほとんど見かけなくなってしまった。

おそらくオーディオ用としては、需要がないのだろう。

現在は、ゲーム機の音声をオーディオ機器に出力したいという需要がけっこうあるようで、それ用のポータブルDDCはいつくかあるようだ。

FX-AUDIO-でもゲーム機との接続を保証したFX-D03J+ GAME EditionというDDCをアマゾン専売で出している。

それ以外ではSMSLのPO100PROぐらいのようだが、PO100PROは自分の使用目的に対してオーバースペックなので、必要にして十分なFX-D03J+にすることにした。

 

■ハイレゾで音楽を聴くならば・・・

そもそもYou Tubeの動画視聴用にDDCを導入したのだが、これで音楽を聴く(しかもハイレゾで)となったらもう少し手を入れたくなる。

そういえば、FX-D03JもFX-D03J+もバスパワー駆動のDDCだった。

バスパワー駆動が一概に悪いわけではないが、その電源はPCの電源に依存し、外部電源を使うことができない。

電源の容量の問題もあって、現在では据え置き用の機器のほとんどがセルフパワーになっている。

以前Babyfaceというバスパワー駆動のDACを使っていたが、このDACと組み合わせて使っていたのがBusPower-Proという電源アクセサリーだ。

まあ、要するにPCから供給される電源を使わずに、外部のACアダプターを使ってDACにDC電源を供給するという製品だ。

通常は付属しているトランス型のACアダプターを使うが、電圧と容量さえ合っていれば、他のACアダプターを使うことができる(BusPower-Proのメーカーは推奨していないが)。

そこで自分は、FEDELIX製のオーディオ用ACアダプターを使っていたが、これが効果テキメンで、すっかり手放せなくなってしまった。

その後、DACをADI-2 DACに更新したため、BusPower-Proは不要になり手放した。

BusPower-Proのような専用の機器を使わずにセルフパワー化しようと思った場合、セルフパワーのUSBハブを使う手があるが、USBハブを使用しての接続はいろいろとトラブルの元になるので使いたくない。

かといって、使おうとしているDDCより高額なBusPower-Proを今更新品で買う気にもなれない。

こういう場合は、メルカリだな。

検索すると、思った以上に出品があり、そこそこ手頃な値段のものもある。

しかし、使おうとしているDDC本体より安価なものはなく、Yahooフリマの方をのぞいてみたら、クーポンが出ていて、メルカリよりかなり安く入手できるBusPower-Proを発見したので、即決した。

ACアダプターは、BusPower-Pro付属のものとFEDELIX製のものとを比較して、良い方に決めればいい。

 

あとは、DDCとDACの接続だ。

DDC FX-D03J+には光と同軸2つの出力端子があり、ADI-2 DACの方には光と同軸(それとUSB)の入力端子があるので、好きな方を使うことができる。

S/PDIFでどちらも使えるとなれば、普通は同軸を選ぶ。

FX-D03J+のレビューでも、やはり同軸出力の方がいいようだ。

自分の場合は、DACに入力する前段にiPurifier S/PDIFというノイズクリーナーを使っているが、これが光接続の場合は丸形端子しか接続できないので、通常の角型端子のケーブルを使おうとすると、丸形への変換アダプターを使用する必要がある(アダプターはiPurifier S/PDIFに付属している)。

変換アダプターなんてものは、使わずに済むならそれに越したことはないので、同軸での接続にすることにした。

ただ、唯一持っていたオーディオテクニカの古い同軸デジタルケーブルは、WiiM Proの方で使っているので、ここは久しぶりに同軸デジタルケーブルを新調してみる。

DDC本体の価格を上回るようなケーブルは不要だが、以前から興味のあった線材102SSCを使っているOYAIDE製のものにすることにした。

AV用途、DJ用途向けのAS-808V2でもよかったのだが、長さがちょうどいいものがなく、オーディオ向けのDST-75RV2の1.3mにした。

今までロジウムメッキを避けてきたのだが、このケーブルのレビューを見る限りそんなに癖はなく、むしろおとなしい性格のようだので、自分としては初のロジウムメッキのケーブルということになる。

(つづく)


QobuzとAudirvana

2024-11-04 04:44:44 | オーディオ

■Qobuz純正デスクトップアプリで問題発生

休日の昼下がり、スペシャリティコーヒーを飲みながら、Qobuzのハイレゾストリーミングを楽しんでいた。

Qobuzは、ユーザー個人にカスタマイズしたプレイリストを毎週土曜日に配信してくれるので、My Weekly Qと呼ばれるプレイリストを聴いていた。

おそらく自分のローカルライブラリーを読み取られているのだろうが、30曲中手持ちの音源が5曲もあって、なかなかお薦め機能も優秀らしい。

が、Nora Jonesの「Come Away With Me」(192kHz/24bit)の再生が始まったところで、問題発生。

再生はされるのだが、バリバリというノイズが入ってまともに聴ける状態にならなくなった。

最初は、192kHz/24bitだからかと思い、音質設定を96kHz/24bi上限に変更したら、しばらくは大丈夫だったが、

ウェブブラウザで新しいタブを開いたり、テキストエディターを立ち上げたりするタイミングでノイズが入り出して、ノイズが収まることはない。

 

このノイズは、JPLAYを使っているときに散々聞いた。

おそらくDirettaとQobuz純正デスクトップアプリのリソースが競合している。

Qobuz純正デスクトップアプリだけを使っていれば問題ないのだが、音楽を聞きながらのPC作業ができない状態になっている。

 

■QobuzをAudirvana Studioで聴いてみる

これは困った。

ローカルライブラリーの再生については、再生アプリをJPLAYからTuneBrowserに変更することで回避できた。

ストリーミングについても再生アプリを変更すれば回避できるだろうか。

回避する方法としては、Qobuzをその中に統合した再生アプリを使用することが考えられる。

ROONの方は使ったことがないし、PCオーディオというよりはネットワークオーディオ向けだ。

残る選択肢としては、Audirvana Studioか。

JPLAYからの乗り換えを検討したときにAudirvana Originの方を試用したが、音はかなりいい。

ちょっと美音系なのと、消費電力が多いこと、さらに料金の問題から、TuneBrowserにした。

Audirvana のストリーミングサービス対応版がAudirvana Studio だ。

サブスク利用しかできないのが難点だが、Audirvana Originの試用とは別に20日間試用ができるようなので試してみた。

 

使い方はAudirvana Originと変わりなく、アプリケーションをインストールして、Audirvanaのアカウントでログインする。

見慣れたAudirvanaのUIが出てきた。

Audirvanaの出力先にASIOが使えるのは確認済み。

オリオスペック製のDiretta Target PCとPCとはLANで直結しているが、ASIOとして認識される。

あとは、Qobuzを聴けるようにするだけだが、設定の中の「接続」という項目を選ぶと、Audirvanaで利用できるストリーミングの一覧が出てくる。

その中からQobuzをクリックするとQobuzのログイン画面に飛ぶ。

そこでQobuzのアカウントでログインすると、Audirvana上でQobuzを使うことができる。

 

そうするとQobuz純正デスクトップアプリではタブで別れていたメニューが、Audirvanaの画面左に表示されるtreeメニューに出てくるので、

同じように使うえばいい。

AudirvanaにはQobuzが完全に統合されているらしいので、Audirvana上で検索をすると、ローカルファイルやインターネットラジオも含めて横断検索をする仕組みになっている。

 

Qobuzの音源を再生しようとすると、「再生中はAudirvanaがDACを排他利用するけどいいよね」という警告が出てくる。

このあたりは音楽再生専用ソフトらしいところが、この排他モードのおかげか、音楽再生中にブラウジングやらテキスト編集やら、

音楽を聞きながらするだろう作業をしてみたが全くノイズは発生しない。

まあ、元々Windowsシステムのオーディオとは出力系統を分離しているので問題はないのだが。

 

問題は、その音だが、Audirvana Originでローカル音源を再生したときの音が、ストリーミング再生でも聞くことができた。

純正デスクトップアプリでQobuzを聴いた時にはそれほど悪くないと思ったのだが、こうして比較してみるとけっこう差がある。

Audirvanaらしく基本的には美音系で、音の質感が非常に滑らか。

ローカル音源を聴いているのに極めて近い印象だが、ストリーミングの方が若干解像感に欠けるというか、音の輪郭がほんの少し甘い印象がするだろうか。

このくらいのクオリティになると、プレイリストの曲を聞き流していても、その曲がハイレゾなのかロスレスなのか聴感で区別できるレベルになっている。

 

すっかり気をよくして、Audirvana Studio経由でQobuzを聴く気でいたが、この数日間この環境でQobuzのオフィシャルプレイリストの曲を聴いていると、やや聞き疲れを感じるようになった。

若干付帯音というかざわざわした感じも受ける。

あとは、UI関係だと、単純にAudirvana Studioは文字が小さくて見づらい。

 

■QobuzをQobuzデスクトップアプリ+DDC経由で聴いてみる

そういえば、ハイレゾストリーミングなのでDiretta経由で聴くことしか考えていなかったが、通常のWindows系統で聴いていなかった。

使っているADI-2 DACにはUSB入力が1系統しかなく、当然そこにはDiretta Target PCを接続している。

これだと、Diretta Target PCを出力先にできないアプリなどの音は鳴らないので、PCのUSB端子からDDCを介して同軸デジタルまたは光デジタルに変換して、DACに接続している。

 

PC → (USB) → DDC(FX-D03J) → (Optical) → DAC(ADI-2 DAC)

 

音声の切り替えは、DACの入力を切り替えて使っている。

ここは、Audirvana経由ではなく、Direttaとの相性が悪かったQobuz純正デスクトップアプリを使って聴いてみる。

Qobuzのデスクトップアプリの出力先にしっかり「SPDIFインターフェイス(FX-D03J)」と表示されているのでこれを選択する。

FX-D03Jは劇安のDDCでありながら、Windowsの標準ドライバーで作動して、「Wasapi(Exclusive Mode)」としてしっかりと認識されている。

PCとDDC間こそ、いちおうオーディオグレードということになっているエレコム製のUSBケーブルを使っているものの、

DDCとDAC間に使っていた同軸デジタルケーブルはWiiM Proに使ってしまったので、とりあえずWiiM Pro付属の見るからに安っぽい光デジタルケーブルで接続している。

 

音の方は、あまり期待していなかったのだが、これが案外悪くない。

Hi-Fi感というかハイレゾ感は後退したものの、すっきりとした印象でとても聴きやすい。

Audirvanaで感じていたざわついた感じもない。

ただ、192kHz/24bitの曲を再生しているはずなのに、DAC側では48kHzと表示されている。

もしかして、と思ったら、やはりFX-D03Jは96kHz/24bitが上限だった。

それなら96kHz/24bitで出力されても良さそうなものだが、なぜか48kHzで出力されてしまっている。

試しにQubuzの96kHz/24bitの曲を再生したら、やはり同じ状態になる。

これはアプリの設定を確認する必要がある。

出力音質はDACに合わせて192kHz/24bit上限にしていたので、これをDDCの使用に合わせて、96kHz/24bit上限に変更した。

あと、デフォルトの出力先がJPLAYになっていたので、これを「SPDIFインターフェイス(FX-D03J)」に変更した。

その項目の上を見たら、排他モードの項目があり、OFFのままになっていたので、これをONにした。

Windowsの場合、サウンドが共有モードだとサンプリングレートが48kHzに設定されている場合が多いから、アプリの設定で排他モードにしないと、48kHz/24bit超のハイレゾがそもそも出力されない。

Qobuz純正アプリで排他モードをOFFにしたままだと、サウンドに共有モードが適用され、48kHz/24bitまでしか出力されていない状態だった。

FX-D03Jに罪はなかった。

ハイレゾを売りにしているQobuzのWindows用アプリには、排他モードの設定が必須なのだ。

 

以上の設定だと、192kHz/24bitの音源でもQobuz側で自動的に96kHz/24bitに切り替えてくれる(アプリ上でのダウンコンバートではないと思われる)ので、DAC側で「96kHz」で認識される。

まあ、再生側の機器(主にDAC)のスペックの問題があるから、再生音源の音質が選択できる機能がアプリにあるわけなので、こうして使えばいいのだな。

 

音の方はというと、くっきり、はっきりしたPCM的な音になったが、耳障りな要素はほとんどなく、とても聴き心地がよい。

正直これで十分かなと思えるほどだったが、そう簡単ではなかった。

Qobuzのオフィシャルプレイリストにある曲をあれこれ聴いていると、アプリ上では再生されているのに音が出ない曲があることに気づいた。

共通しているのは、88.2kHz/24bitの曲だということだ。

FX-D03Jのスペックを確認してみると、「96kHz/24bit上限」とあるだけで、88.2kHzのサンプリングレートにも対応しているかどうかはっきりしない。

メーカーのQ&Aにもそのことは書いていないが、DACの動作を見るとそもそもDACに音声信号が届いていないようだ。

Diretta経由のときは、問題なく88.2kHzも再生できていた。

 

原因を特定するため、試しにAudirvana StudioでもFX-D03Jを出力先にしてQobuzを聴いてみることにした。

Audirvana Studioの設定を開いて思い出したが、Audirvanaは出力設定を細かく行うことができる。

Audirvana Studioの設定上、コンピューター側の出力は、「WASAPI」、「ASIO」、「カーネルストリーミング」に別れている。

FX-D03Jは、「WASAPI」と「カーネルストリーミング」の出力先として認識されている。

出力デバイスの項目では、デバイスごとに対応するサンプリングレートが表示される。

FX-D03Jの対応サンプリングレートは「PCM 44.1 48 88.2 96」と表示されており、Audirvana Studio側では、FX-D03Jは88.2kHzに対応していると認識されているようだ。

しかし、Qobuz純正デスクトップアプリで音が出なかった88.2kHz/24bitの曲を再生させてみると、再生スライダーは動いて、曲は再生されているようだが、Qobuzアプリと同様に音が出ない。

ちなみに音の方だが、Qobuz純正デスクトップアプリとそれほど大きな差は感じないが、そこはAudirvana、整ったいい音がする。

Direttaとの組み合わせより、WASAPI出力の方が相性は良さそうだ。

カーネルストリーミングの方も確認してみたが、個人的にはいまひとつ。

 

ハイレゾ音源のサンプリングレートでCD系の88.2 kHz/24bit、176.4 kHz/24bitというのはかなりマイナーでそれほど流通しているわけではないが、Qobuzでは思いのほか多いような印象を受ける。

おそらくCD音源をアップコンバートしたものかなと推測されるが、DDCの仕様上対応していると思われるのに音が出ないのはどうしたものか。

 

FX-D03Jとは別にFX-D03+というモデルがあり、こちらは192kHz/24bitまで対応するチップを使っている。

今やUSBを同軸・光デジタルに変換するDDCを出しているのはFX-AUDIOぐらいしかないので、Qobuzのハイレゾストリーミングにフルで対応させるならDDCをFX-D03+に換える必要がある。

しかし、気になるのは88.2kHz/24bit問題だ。

FX-D03+はスペック上、88.2kHz及び176.1kHzにも対応していることになっているが、採用しているデジタルオーディオコントローラーICはSavitech社のSA6123で、FX-D03のと同じメーカーのものを使っている(FX-D03はSA6023)。

デジタルオーディオコントローラーICが変更される前の初代FX-D03+の説明書では、対応サンプリングレートが「44.1 kHz、48 kHz 96 kHz、192 kHz」と明確に88.2kHz/176.1kHzに対応していないことが記載されていたが、現行の2代目FX-D03+の説明には、対応サンプリングレートは「192kHz/24bitまで」としか記載されておらず、88.2kHz/176.1kHzに対応しているかどうかはっきりしない。

これは、メーカーのQ&Aに答えがあり、現行のFX-D03+は88.2kHz/176.1kHzに対応しているとのことなので一安心。

 

■Diretta導入のきっかけ

ここで改めて考えてみた。

Qobuzを聴くためにQobuz純正デスクトップアプリで問題が発生するのは、Direttaを使っているからだ。

そもそもDirettaを何のために導入したかというと、音質向上が主たる目的ではなく、当時メインで使っていたプレーヤーソフトJPLAY FEMTOとRME製のDAC ADI-2 DACの相性が悪くて、PCM系なら768kHz/32bitまで、DSD系なら11.2MHzまで対応しているはずのDACでハイレゾが再生できなかったからだ。

この原因がADI-2 DACのASIOドライバーとJPLAY FEMTOの相性問題だということがようやく分かり、ADI-2 DAC以外のASIOドライバーが使えれば、この問題を回避できるのではないかと考えた。

結果的には、Diretta(正確にはDiretta USB Brigde)の導入は大成功で、JPLAY FEMTOとADI-2 DACの組み合わせでも問題なくハイレゾが再生できるようになった。

 

ただ、今度はJPLAY FEMTOとDirettaがリソースの競合を起こし、Direttaの性能をフルに発揮できないという別の問題が発生した。

まあ、そもそもJPLAY FEMTOというソフトが気難しすぎるということに尽きるのだが、さすがにJPLAY FEMTOに嫌気がさし、JPLAY FEMTOから国産のTuneBrowserに乗り換えて、今やJPLAYは全く使っていない。

JPLAY FEMTOからの乗り換えを考えたときに、比較検討したのがTuneBrowserと他でもないAudirvana Originだった。

Diretta USB Brigde の使用を前提として、これとの組み合わせを試したときにTuneBrowserの方が好みの音だったので、TuneBrowserにしたという経緯がある。

(これとは別にAudirvana Originがかなりの電力食いだったということも、TuneBrowserを選択した要因になっている。)

 

■Qobuzのハイレゾストリーミング再生をどうするか

そして、Qobuzである。

Qobuzを聴くためにQobuz純正デスクトップアプリでノイズが発生する原因がDirettaにあるならば、Direttaを使わなければいい。

 

そうした場合に選択肢は2つある。

まずは、Diretta USB Brigdeを使わず、PCとDACを直接接続する通常のスタイルに戻すこと。

ただ、ローカルファイル再生に限って言えば、TuneBrowser+Direttaは非常に魅力的であり、ヘッドフォンHD6XXとヘッドフォンアンプZEN CAN Signature 6XXとコンビとともに満足度が極めて高い。

Direttaを導入してからまだ3年足らず。

少なくともファイル再生については、Direttaを使わないという選択肢は今のところあり得ない。

 

もうひとつ方法は、QobuzについてはDiretta USB Brigde経由ではなく、DDC経由で再生する方法だ。

そうすれば、再生アプリにAudirvana Studioを使う必要性は必ずしもなく、Audirvana Studioのサブスク利用料金もいらなくなる。

当初の予定どおり、Qobuzデスクトップアプリを使えばいい。

 

メインのシステムで使っているWiiM Proをデスクトップで使うという手もあるが、再生アプリがタブレット上のWiiM Homeになってしまうため、デスクトップ環境では使いにくい。

せっかくQobuzのデスクトップ用アプリがあるのだから、そちらを使いたい。

 

ただ、DDCの選択肢が実質上FX-D03またはFX-D03+しかなく、FX-D03+にしたとしてもQobuzの音源スペックにフルに対応できるかどうか分からないというのが、困ったところだ。

Audirvana Studioをどうするかも悩ましい。

DDC FX-D03を経由してWASAPI出力にした場合、Qobuzのデスクトップ用アプリでも十分いい音がするが、Audirvana Studioの方がいいのは間違いない。

音質的な面だけではなく、もともとオーディオ向けとして実績のある再生アプリであるので、細かい設定が可能でかゆいところに手が届く。

ただ、ストリーミング再生のためだけに使うことになるので、それに年額9800円の価値があるかといわれると果たしてどうだろうか。

 

まあ、Audirvana Studio の試用期間もまだあることだし、ゆっくりと考えてみることにする。

とりあえずQobuzのデスクトップ用アプリを使ってみて、不満を感じるようであればAudirvana Studioを導入することにしても何の問題もないが、Audirvana Studioを使うとしたら、年払いにして料金を抑えたいところだ。

Audirvana ではQobuzローンチ記念として、年額9800円のプランを15か月間使えるキャンペーンを12月までやっているので、Audirvana Studioの導入は年内中に決めた方がいいかもしれない。


WiiM ProでQobuz

2024-11-03 04:44:44 | オーディオ

■WiiM ProでQobuzを聴く

Qobuzのサービスインを見込んで、昨年のブラックフライデーのセールで勢いで買ってしまったWiiM Proだが、

QobuzのデスクトップアプリがDirettaのASIOに対応していたことにより、デスクトップ環境では不要となってしまった。

 

こうなった場合のWiiM Proの使い途はすでに考えてあり、リビングにあるメインシステムに組み込むことにする。

メインのシステムでハイレゾストリーミングを楽しむことができるときがついに来た。

考えてみると、ストリーミングサービスはオンデマンドのラジオみたいなものと考えることもできる。

ただし、音質はFM放送の比ではない。

高校生の時に大型のFMアンテナを自分で立て、自分の住む地域では放送していなかった民報FMを聴いていた(ただし電波状態の良い夜間限定)こと思い出す。

久しぶりにオラわくわくすっぞ。

 

システムの構成は、以下のとおり。

 

HUB

  ↓(LAN)

Streamer:WiiM Pro with iPurifierDC

  ↓(Coaxial)

DAC:OPPO BDP-105JLD

  ↓(RCA)

Amp: Pioneer A-A9MK2

  ↓

SP:FOSTEX GX100

 

WiiM Proは、前述のとおり既に購入済み。

WiiM ProはDACとしても使えるが、今回は純粋なストリーマーとして使用する。

電源強化の必要性があるので、手持ちのiPulifierDCを組み合わせる。

デスクトップのDAC用のアナログ電源と組み合わせて使っていたのだが、いつのまにか電源ランプが点かなくなり、壊れたのだとばかり思っていた。

しかし、今回試しにACアダプターと組み合わせて使ってみると、正常に作動するので、予定どおりWiiM Proに使う。

ACアダプターはWiiM Proに付属のものを使うので、iPulifierDCを使うための変換ケーブル、変換プラグも購入済みだ。

手持ちのLANケーブルがないので、オーディオ用で一番安いDELAのC100-E10を購入した。

この製品、旧型を使っているのだが、いつの間にかモデルが新しくなっていた。

同軸デジタルケーブルは、デスクトップで使っていた古いオーテクのケーブルを流用する。

デスクトップに使っているDDCはOpticalの出力もあるので、同軸から光へ切り替える。

 

■Wiim Proのセッティング

DELAのC100-E10が到着するのが待ちきれないので、有線LANでネットワークに接続していたブルーレイレコーダーの接続を無線LANの切り替えて、

レコーダーに使っていたLANケーブルで接続してみる。

 

OPPOのBDP-105JLDは紛れもないブルーレイプレーヤーなのだが、HDMI入力端子のほかにデジタル入力端子があり、

DACとしても使えるというアンプレスAVセンターなのである。

中古で購入したが、購入して本当によかったと思える機器だ。

BDP-105JLDのデジタル入力端子は3種類。

USB端子は、オーディオサーバーSoundgenic用に使用しているので、WiiM ProとBDP-105JLDの間は同軸デジタルでつなぐことにする。

WiiM Proには光デジタルの出力端子もあるのだが、BDP-105JLDの光デジタル入力端子は別に使う予定があったので、同軸デジタルでの接続とした。

接続作業はあっという間、WiiM Pro本体の置き場所は、とりあえずちょうど同じぐらい大きさのSoundgenicの上にした。

 

あとはWiiM Proのセットアップだが、これはiPadにインストールしたWiiM Homeというアプリから行う。

セットアップ作業は、アプリが勝手に進めてくれるので、ほとんど迷わずに行うことができた。

アプリがネットワーク上のWiiM機器を探してきてくれて、ファームウエアのバージョンアップも自動。

あとは出力方法の選択となるが、ここで同軸を選択すれば終わりかと思ったが、この先で出力先のDACのスペックに合わせてサンプリングレートの上限値を選択させられる。

デフォルトは44.1kHz/16bitというCDクオリティ―になっているので、このままだとハイレゾストリーミングの意味がない。

ここはもちろん上限いっぱいですよね、と192kHz/24bitに設定したが、確認用のサンプル音源が再生されない。

おかしいと思い確認したら、BDP-105JLDのDACはUSB入力なら192kHz/24bitを受けられるが、同軸・光の場合は96kHz/24bitが上限だった。

それじゃ鳴らないわ。

Qobuzといえど192kHz/24bitの音源は少ないようなので、ここは素直に上限96kHz/24bitで設定すると、サンプル音源がスピーカーから再生された。

 

これでWiiM Pro本体のセットアップは完了。

あとは、WiiM HomeにQobuzの登録をするだけだ。

WiiM Homeのブラウズのタブには対応するストリーミングサービスなど名前がずらっと並んでいる。

この中からQobuzを選択し、e-onkyo musicから移行したQobuzのアカウントでログインするだけ。

そうすると、iPadの画面いっぱいにQobuzの音源が表示されるようになったので、その中から聴きたい音楽を選ぶ。

肝腎の音質の方だが、もちろん悪くはないが、いわゆる「眠い音」がする。

リラックスして聴くには十分な音質だが、電源強化も一応やったのに、ちょっと肩透かしという感じだが、WiiM Proだとこの程度なのか。

LANケーブルを変えてどうなるか。

 

■LANケーブルを替えるより出力固定の方が効果あり

DELAのC100-E10が到着したので、早速LANケーブルを替えてみたが、若干音がクリアになったような気がする。

オーディオの場合、「気がする」と感じたら、それはほとんど変わっていない。

 

そういえば気になっていたことが一つ。

WiiM Proからの出力は、同軸デジタル出力にしているにもかかわらず、WiiM Homeから音量が変えられることだ。

WiiM Proにはアナログボリュームらしきものはないので、デジタル回路で音量を調節しているのだろうが、どうも気分が悪い。

ボリュームは、パイオニアのプリメインアンプA-A9MK2のボリュームだけで十分だ。

WiiM Proの設定の中に出力を固定する項目があるはずだと探すと、奥の方にありました。

WiiM Proの出力を固定すると、ちょっとびっくりするほど音が変わった。

もちろん良い方に。

LANケーブルをオーディオグレードにものに替えるよりずっと効果があった。

ボリューム回路をパスさせるだけこんなに効果があるなんて。

今までの「眠い音」から脱して、ようやくハイレゾらしい音になってきた。

Soundgenicのローカル音源を再生したときの音にはまだ及ばないが、リラックスして聴く分には十分と思えるくらいにはなった。

これでリビングにあるメインのシステムで、納得できる音質でハイレゾストリーミングを聴けるようになった。

ようやく音楽鑑賞のスタイルが21世紀らしくなった。

あとは、素敵な音楽に巡り合うだけだ。