夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

CDレビュー「METAL GALAXY」 

2019-12-08 10:15:07 | 音楽


30秒のサンプル事前流出に耳もくれず、10月8日には届いたTHE ONE版の「METAL GALAXY」。
仕事中に配達完了の案内が来たので、仕事を早めに切り上げて開封、リッピング アンド 初聴き。

第一印象は、これだけバラエティーに富んだ曲たちなのに聴きやすいという今までに感じたことのない感覚。
セカンドはもちろんファーストとも違う感覚。

このアルバムは2枚組になっている。イメージ的にはアナログ盤の自体には結構見られた対照的なA面、B面というコンセプトアルバム的な構成。
CDは片面だけなので2枚組したという感じで、2枚組にする必然性はなかったように思う。実際、Japan Limited盤でもCD1枚に十分収まる容量だ。
A面相当の最後の曲とB面相当の最初の曲の曲間を多めにしてもよかったと思うがそこはこだわりなのだろう。
半面CD価格が高くなってしまって、CDセールスに多少は影響したように思う。

Disk1はPOPサイド、Disk2はMetalサイド、ざっくりいうとそんな曲構成になっている。
Disk1については思い切ってポップ要素を強くしてきたなというところ。
特に1曲目の「DA DA DANCE」はちょっとやりすぎと思ったが、これぐらいやらないと意外性はないかもしれない。
ただしっかりとヘヴィーなアレンジは施されており、しっかり低音が鳴る再生機器で聴くとただの90年代オマージュではないことが分かる。

今回の3枚目のアルバム、音がいい。間違いなくいい。
それぞれの楽器の音の分離がよい。低音もしっかり出ているが、ファーストのような音圧一辺倒で濁った感じとは明らかに異なる。
これも聴きやすいと感じる要因の1つになっている。
機材も異なるのだろうが、一番は腕の良いミキサーが仕事をしたなという印象が強い。

Disk1で一番印象的なのは「Brand New Day」。
初めて聴いたときは「え、これもうメタルじゃないでしょう」と思ったくらい。
ただ、このギターを弾いているPolyphiaの曲を聴いてみて、これがプログレメタルの範疇に入るならば、メタルになるのかなとも思った。
この曲は、SU-METALのヴォーカリストとしての新たな一面が聴けて非常に興味深い。
この息を抜いた感じ、ブレスをあえて聞かせる歌い方というのは今まではなかったものだ。
歌詞もとてもいい。
「また明日が来るから」
まるでもうBABYMETALのメンバーではなくなった誰に歌いかけているような歌詞。
曲調と相まって本当に清々しくて、ちょっと切ない気持ちにさせてくれる。

フォークメタルやラテンメタル、ゲームミュージックメタル、BABYMETALにもはやタブーはない。

Disk1のなんじゃこりゃ感に比べるとDisk2はこれまでの路線の延長線上にあり、既発表の曲が多いのでDisk1 の後だと、ちょっと安心してしまう。
Disk2で言わなくてはいけないのは、曲のミックスについて。
特に「Kagerou」には驚いた。
この曲を初めて聴いたのは、昨年のRock On The Rangeの映像だと思う。
その時も驚いた。メロディが今まで以上に歌謡曲ぽかったのとバックサウンドがメタルというよりはハードロックだったから。はっきり言って古臭い組み合わせ。
歌詞も初めて直接的に恋愛を歌っているのも今までにはなかった。
アン・ルイスが30年前に歌っていてもおかしくないなという印象。
個人的には嫌いではないのだが、あまりにも現代味に欠ける。
そこでこのスタジオ版。この音はどうだ。
意図的に高音を抑えて、メタリックな印象をなくしている。
低音は分離よく、ぐいぐい前に出てくる。グルーブ感があるというよりはドライブ感といった方がいいだろうか。
重くうねったドライブ感。
結果的に、ほとんどアレンジは変わっていないのに、非常に現代的な音の仕上がりになった。
インタストリアル系という意見もあるが、電子的な音の要素はほぼないのでちょっと違うようにも思う。
とにかくこのベビーなどライブ感と歌謡曲との組み合わせで、切なさを感じるのはなぜ?

あと「Arkadia」のイントロは最高ですね。
Ledaさんいい仕事してます。この疾走感がたまりません。
すでにライブで何度か聴いているものの、今のところ音源の方が好印象というBABYMETALでは珍しいパターンになっている。

現時点でライブで披露されていない曲がJapan Limited盤のみの2曲を除くとあと3曲。
これは近いうちにライブで披露されると思うが、問題はJapan Limited盤のみのに収録された2曲。
特に問題の「B×M×C」。神バンドの出番はないことはないが、かなり少ない。
BabyMetal Cipherの略と思われるこの曲、ライブでやるとすれば3人で輪になってラップするのか。
曲自体は実験的かつ攻撃的。ある意味このアルバムで一番インパクトのある曲だが、
前作「METAL RESISTANCE」の日本版に収録された「シンコペーション」 がライブの定番曲になった用にはならないと思う。
特別なライブで披露される可能性はあるが、これまでもライブで1回だけしか演奏していない曲が2曲あるので、そういう扱いになるのだろうか。

すでにこのアルバム50周以上は聴いている。既発表曲はつい飛ばしがちだが、もう少し早く飽きるかなと思いきや、飽きる気配がない。
フックがあるが、聴きやすい、そして何回も聴きたくなる不思議なアルバム。
でも、これをやってしまったら、次は何をやるんだろうか?

ただ、おまけにつられてTHE ONE盤と初回限定盤の両方を買ってしまったが、7月の名古屋ライブのブルーレイ化が決まったので、結果としてはジャケ買いでSUN盤1枚だけでよかった。
2枚組にせず、通常版の価格を抑えて、種類ももっと少なくてよかったのではないかな。
Japan Limited盤にボーナストラック的な2曲を入れたのは輸入盤対策だと思うが、この辺りを気にしなくていけないのはBABYMETALならではといったところ。

来年1月の幕張ライブは和洋神バンド対決的なライブになるらしい。
THE FORUM方式で、曲替わりでアヴェンジャーズも総出演になる模様。5人同時出演の演出もあるのだろう。
来年はヨーロッパだけでなくアジアツアーも予定されているので、日本を含めたアジアが和神バンド、ヨーロッパは洋神バンドということになるのだろうが、
おそらくセットリストは異なるものが用意される。
ライブ未披露の曲はどちらかに振り分けられて、セットリストに組み込まれるのではないか。
これまでも行われてきたが、1月の幕張はその公開リハーサル的な位置づけになるのだろう。
チケットは1日目しか抑えていないが、和洋の神バンド両方聴きたいDEARH!

「No Rain, No Rainbow」に寄せて

2018-07-01 15:47:11 | 音楽
もうしばらく前になってしまいましたがWOWOWで放送されたLEGEND-Sを見ました。
あの日あの場所で見たものと同じもののはずですが、やはり映像は映像、別物だという印象です。
使われている映像は間違いなく2日目のものです。
WOWOWなので完全版ではなくダイジェスト版。LEGEND-Sのコア、「No Rain No Rainbow」は放送されませんでした。まあ、当然といえば当然。
オープニングの「In The Name Of」であの時の興奮を呼び起こされたところまではよかったのですが、続くIDZ。
ふたりだけのIDZ。曲中のセリフは1人分欠けたまま。
あの時の何とも言えない痛みが蘇ってしまった。
さらにひとりGJ!は見ているのがやっぱり辛くて切ないので飛ばしてしまいます。
映像で見るとライブでは気が付かなかった細かいところが見えていいですね。
例えば「紅月」の間奏に入る前のSU-METALの溜息のように小さく吐いた息。
この後の過去の自分とのバトルシーンに備えるかのよう。
例えば「The One」でMOAMETALを迎えるときの真っ直ぐなSU-METALの眼差し。
こういったシーンを見られるのは映像作品ならでは。
何度見てもYUIMETALの姿はそこにあるはずもなく、藤岡さんのギターの神としての最後の姿がそこにある。なんとも切ないものになってしまいました。

そしてLEGEND-Sのメイト限定盤発売のアナウンス。
いつものように高額だったものの、ライブCDがつくので注文してしまいました。
が、またですよ。限定盤を締め切った後に通常版の発売がアナウンスされました。
まあ確かに、五大+巨大キツネ祭りのように限定盤発売の時に一般発売はないと明言されていなかったので、薄々そんな気もしておりましたが、やっぱりです。
この売り方は改めないといけないですね。完全受注生産で限定盤を発売するなら、合わせて通常版の発売もあるかどうかを同時にアナウンスしないといけません。
後出しはだめですよ。自分のようにライブCDが欲しい人ばかりとは限らないのですから。

そこで驚いたのはLEGEND-S発売アナウンスに合わせて公開されたPV。
なんとNRNRのフルバージョンです。
これがLEGEND-Sのコアです。これがPVで見られるならディスクは買わなくていいかも。
これまでには考えられない大盤振る舞い。
PVを見て思い当たるところがあった。この歌で藤岡さんがクローズアップ。
WOWOWではこれまでになく映像的に影の薄かった神バンドががっちりクローズアップ。もちろんギターの2人が中心。
ああ、やはり藤岡さんのトリビュートなんだね。
実はYUIMETALが病欠になってしまったLEGEND-Sは一般発売にはならないのではないかと思っていたんです。The One限定盤のみかと。
しかし、そのあと藤岡さんの不幸があり、神バントとしての最後の作品になってしまったので、予定を変更したのかなと思っています。

PVのNRNRで見るべきところは、そうSU-METALの表情。
いつもSU-METALを演じきっている中元すず香さんが、このときはときどき中元すず香になりかける瞬間が何度かみられます。
下唇をきゅっと噛むような表情が見えます。

この映像が2日目のものだと断言できるのは、1日目はほとんどSU-METALの表情が見られず、PVで何度か垣間見ることができるSU-METAL以外の表情がほとんどだったからです。
もちろんディスクに収められるのは2日目の映像が中心になるのでしょうけど、いろいろトラブルがあったけど、CDには1日目のあの音を収めてもらえないかな。
そうはならないだろうけど、あの1日目の音が聴きたい。

PV公開後、自宅のPCでその音をじっくり聴いてみた。
NRNRは特別なライブに披露される。そしてそれは映像化されている。
武道館と東京ドーム。
この2回ともギターの神は大村さんとLEDAさんのコンビだった。
東京ドームと比較すると、ギターが1人違うだけでここまで受ける印象が違うかと驚く。
東京ドームは、一言でいうと端正な音。きっちりと決まっている。
片や広島。エモい。エモーショナルだ。
少しガチャガチャした印象すら受けるが、とにかくエモい。そして切ない。
ほかの人には真似できない個性。これが藤岡さんのギターの音だよね。
この時のSU-METALと神バンドの感情が表れているようだ。

二度と会えないけど忘れたくない大切な人を思う歌。
藤岡さんを失ったこと大きさを改めて知る。

アメリカとヨーロッパを回ったワールドツアー。
YUIMETALが出られなくて、藤岡さんがいなくなって今年のBABYMETALの活動のシナリオは大きく書き換えられたに違いない。
ただ、LEGEND-Sの演出を見ると、メタルレジスタンス第7章でのダークサイド路線はBABYMETALのイメージチェンジを狙って、このときから考えられていたと思います。
ただ、それがあの衣装とダンサー追加だったかは分かりません。
ただワールドツアーにYUIMETALがいなかったのは確か。

10月の幕張と神戸にYUIMETALは現れるのか。
それが分からないまま、まもなくチケットの発売が始まる。

BABYMETALの明日は何処へ。

THE FOX FESTIVALS IN JAPAN 2017 Blu-ray Box ~この「紅月」を見よ~

2018-03-11 15:08:39 | 音楽
すっかり忘れていたらバレンタインデイに届いたプレゼント。
いや、小箱マニアなので買いましたが、6枚組セット売りとは。
5000円/枚×6枚+箱代1000円=31000円(税別)ってとこですかね。
今回は6枚組ということもあり、いつものピザ箱ではなく通常のトールケースで省スペースでいいんじゃないでしょうか。

公演順に、黒→赤→金→銀→白→巨大という順で見ました。
こうして公演順にみてみると最初の黒の仕上がりはいまひとつですね。
別に悪いってわけではないんですけど。

赤と今年が初めての10代限定の金。
これって明らかに3人のテンションというか表情が違うわけで、3人のモチベーションアップのための仕掛けのような気がします。

黒、赤、金は赤坂ブリッツでの公演で、1階だけだと1000人強しか入らないホントの小箱。
ロンドンのフォーラムより小さい。客の密度感がすごいです。

銀と白は、東名阪の3か所ずつ行われた公演ですが、収録されているのはZEPPダイバーシティ東京。キャパは2000人強で赤坂プリッツの倍。
観客の熱量が落ちるというわけではないが、人数が多いとかなりライブの雰囲気が違う。
これなら赤と金を見てしまうかな、という印象です。

巨大はWOWOWで見ているわけですが、改めブルーレイでの鑑賞。
自ずと放送との比較となるわけですが、これはまあ比較にならない。
このためにというわけではないですが、ブルーレイレコーダーに録画したBS放送とハイエンドに近いブルーレイプレーヤーで再生するブルーレイディスクが同じではあまりに悲しいですからね。

映像については、まず精細感が違う。なぜか奥行きがよく出る。
WOWOWの方は、ぺたっとした感じで奥行き感がなく平面的に見える。
一番違いが出たのは色。発色がいいのはもちろんですが、ダイナミックレンジが広く、とてもきれい。
これはWOWOWの放送の時も感じていたが、ディスクで見るとその効果がはっきりわかる。
今回の巨大については、ライティングがかなり変わって非常に見やすくなっている。
舞台に設置された巨大LEDパネルに映像を映し出すのにライティングを調整した結果ではないかと推測されますが、
過度に暗かったり、赤すぎたりすることなく、明るくて見やすい。
4K以上で撮影されているとは思いますが、これまでのWOWOW収録の映像とは根本的に何かが違う。おそらくは撮影機材がHDRに対応したのではないかと。
4Kで収録された映像がHDにダウンコンバートされてもその効果が残っているのと同様に、HDR非対応の古いディスプレイでもその恩恵に預かれるようです。
もちろんBDP-105DJLの再生能力の高さというのが一番のポイントだとは思いますが、同じブルーレイという器を使っている映像は思えない。

そして音響。
圧倒的であります。音の精細感、レンジの広さ、楽器の分離度。一番実感できるのがボーカルの抜け。SU-METALのボーカルの清澄さを堪能できる。
そしてドラムスとベース。音の沈み込みが違う。少々硬さはあるものの、10cmしかないフォステクスGX100のウーハーから放たれる低音が腹に来る。
ライブの会場と同じようにちょっと低音酔いで気持ち悪くなりそう。
量感だけのいわゆるブーミーな低音とは正反対のしっかり分離感を伴って塊となってバスドラが飛んできて、みぞおちあたりにくる。
中低域の量感自体はBDP-105DJLの付属電源ケーブルを使っていたほうがあるのだが、
アコリバの電源ケーブルの効果がありすぎて、低域はキリキリに引き締まった筋肉質な音。
高音はちょっと煌びやか印象。極彩色、音数が多く、正直長時間聴いていると疲れてくるちょっと険しいモニター系。
実際に時間がたってくるとボリュームを下げたくなる。もう少しだけ中低域に厚みがあってもいいかもしれない。
原因はアンプの電源ケーブルをShima2372のものにしているが、これプラグが明工社の医療用。
プレーヤーに使っているアコリバの電源ケーブルもプラグに同じものを使っているので、ちょっと音の傾向が重なり、高音の煌びやかな印象につながっているのかも。
試しにアンプの電源ケーブルをアンプ付属のものに替えてみた。
中低域の厚みは多少出たが、低域の沈み込みと高音の抜けは今一つ。音全体がくすんだ感じになってしまうが、聴きやすいのは聴きやすい。
ここは中低域の厚みが出る方向の電源ケーブルでバランスを取る必要があるようだ。
候補としてはAETのEVO-1302F-AC-V2かな。

このシリーズでEVO-1302S-AC-V2の方はハイスピード系、くっきり系、Fの方は厚みがあってなめらか系だそうです。
この2つ何が違うかというと、Sの方が導体に太いものを使い、Fの方が細線で構成された導体を使用とのこと。
導体に細線を使った電源ケーブルはあまりいい印象がないので悩むところ。
試しに導体に細線をたくさん使ったSilverDragonの電源ケーブルをアンプに使ってみた。
これが一番バランスがいいようです。高域の抜けはそのままに中域が厚くなりかなり聴きやすくなりました。
プラグは明工社ではない医療用のプラグなので、この辺が影響しているかと思われます。
ただ、ほんの少し音がくすむ印象があるのと、低域はタイトではあるもののもう少し量感があって弾む感じでれば個人的は大満足。
これはこのまましばらく様子を見て、財布に余裕ができたらAETの電源ケーブル導入を考えることにしました。

おう、肝腎のディスクの内容ですね。
WOWOWの放送ではカットされていたのが、紅月とIDZ。それをディスクで初めて見ることになったわけだが、とにかくこの紅月がすごい。
この1曲のためにこのブルーレイBOXを買った価値があるといっても言い過ぎではないと思う。
SU-METALの歌の仕上がり、憑依度、いずれも過去最高。東京ドームの紅月の時のSU-METALの目もかなりイってたが、
大阪城ホールのこれは完全に東京ドームを上回っている。突き抜けている。
SSA2日目の時の紅月をライブで聴いて、過去最高だと思ったがそれをあっさり凌駕している。
イントロが流れ、スポットライトにSU-METALの姿が浮かぶ。もうここが美しい。映像に奥行きがあり、SU-METALの姿がライトの中に文字通り浮かんで見える。
マントの赤が美しく映える。マントの黒の光沢が美しい。紅月マントってこんなに綺麗だったかなと思わせるほど。
SU-METALの表情は最初から振り切れた状態。完全に歌というかあっちの世界に行っちゃってる。低い音も安定して出るようになったが、高音の伸びはさらに増しているその歌声。
完全に映像の中のSU-METALに引き込まれてしまった。結局、巨大のディスクは紅月ばかり見てしまう。

綺麗な映像といい音響で見る、そして聴くBABYMETALは本当に最高DEATH。幸せを感じます。

そして、FOX DAY前日に広島LEDGEND-SがWOWOWで放送です。
WOWOWはやめたばかりですが、また入りなおしました。WOWOWに関してはBABYMETALペイパービュー状態となっております。
WOWOWの予告編を見ただけでうっとりしてしまいます。

プロショットで収められた映像は果たして?
早くドンドコみたい!


「メタリ子生活帳」

2017-07-30 11:16:27 | 音楽


なんとなく買ってしまいました。
ブログ自体は読んでいたのですが、上さんが本を買うついでで送料無料のあてに。

主に内容はメタラーあるあるで、マイナーな音楽ジャンル愛好者の悲哀があります。
メタルが流行っていた当時10代だったのですが、その当時からメタラー(当時はそんな言葉なかったですが)はマイノリティー。
高校の時も大学の時もクラスに1人ぐらいメタル好きがいたもんです。
自分の周りのメタル好きに共通していたのは、「メタリ子生活帳」の作者のめがメタルさんと同様見た目全くメタラーっぽくないところ。
いつもニコニコ、とっても穏やかな性格でいい人。
そんな人の抑圧された感情を解放するのがメタルだったんでしょうな―。(今さら感)

高校の時の友人でメタル好きだったS君は、ことあるごとにメタルを勧めてきましたが、
当時全くメタルに興味のなかった自分は丁重にお断りしていたものの、
「メタルって言ってもアコースティックナンバーもあるから聴いてみてよ」といって渡されたのが、
なぜかフェリクロム(=ポジションⅢ)のカセットテープにダビングされたWhite Snakeのアルバムでした(どのアルバムかは全く覚えていません!)。
一応聴いてみたものの、当時の自分には全くヒットせず1回聴いてすぐにお返ししました。(そもそもWhite Snakeはメタルなのかという疑念は残ったまま…)
大学時代のメタラーT君は、メタラーあるあるでメタルを勧めても相手にされないのが分かっているので無理に勧めてきませんでしたが、
よく覚えているのがスラッシュメタル全盛の当時「筋少(筋肉少女帯)はAnthraxに近い」ということを言っていて、「筋少ってスラッシュ要素もあんのか」と思いました。
今になって振り返ると、あんまり近くないと思うのですが、まあそれはそれ。
あれからウン十年、BABYMETALにはまり、そのAnthraxのスコット・イアンがプレゼンターとなったイギリスのメタル誌主催の授賞式の映像をしこたま繰り返し見るようになる人生…
不思議なもんですね。

本の内容は、日常系のほんわか4コママンガ。ある程度メタルの知識がないと理解できないと思いますが、なんせ世代が世代なのでニヤニヤしながら読めました。
しかし、いかにメタル好きとはいえ、メタル留学したうえに(元)メタラーのアメリカ人と結婚してアメリカ在住という、
いい意味での身のこなしの軽さは素晴らしいなと思います。なかなかこうはいかないもんですよ。
BABYMETAL関係で1章設けられていますが、本には収められていないBABYMETALのニューヨーク公演のリポートが面白いです。
BABYMETALライブレポ2
芸能人は小顔だといいますが、SU-METALの顔は特別小さいですからね。誰かに力説したくなるのも十分分かります。
一番受けたのは「ゆいちゃんは…あれっステージに天使が…。え、人間…?あっゆいちゃん!ってなりました。」という文章の後のイラスト。
YUIMETALがかわいらし過ぎて、気が遠くなり「ありがとうございました」の吹き出し。
ものすごくよく分かります。
初めての小箱体験がまもなくですが、自分もきっとそうなると思います。
スピカの夜19回で飯田來麗さんが語っていた「初めて二人きり遊んだ水野由結さんがメッチャかわいい件」において、
隣でその話を聞いていた元可憐ガールズ島ゆいかさんを萌え殺す破壊力。
ずっと以前から知っている先輩が話だけでこれですから、小箱初見の素人なんてひとたまりもありませんよ。

ま、それはいいとして、この本で一番印象的だったのは、エピローグ。
メタルがなぜ存在意義を失わないのかというのは、このエピローグで語られていることに尽きるのではないかと思うんです。
以前にも書きましたが、負の感情の捌け口としてのメタルがそこにあったわけです。まさにカタルシス。
ストレス度の高い子供にメタルを聴かせるとストレス度が下がるという研究もあるようですが、そんな研究を待たなくとも、これがあるからメタルはメタラーを生み続けるのでしょう。
一聴でその人の人生を変えてしまう衝撃。自分にとってはソニスのIDZ、SU-METALのロングトーン、その声でBABYMETAL中心の生活に変ってしまいました。
それにしても、めがメタルさんがCDショップで聴いたのは果たしてどのバンドの何という曲なのか気になるところです。

BABYMETAL LIVE AT TOKYO DOME ブルーレイ雑感

2017-05-21 20:49:01 | 音楽
感想

SU-METALは、その姿も声も美しかった。
MOAMETALは、ひたすら愛らしかった。
YUIMETALは、ゆいちゃんまじゆいちゃん。

以上。

これだと3行で終わってしまうので、もう少し書きます。

買ったのはTHE ONE限定盤。
正直価格が高いので通常盤と迷いましたが、ライブCDが決め手でした。
結果的には、CDの音が非常に良かったので、THE ONE限定盤で正解でした。
が、もう少し価格を押さえていただけると有難いな。
THE ONE限定ものを買うのはこれで4回目ですが、自分の想定価格よりも毎回5000円くらい高いです。

RED、BLACKとも80分ほどの公演時間だったので、武道館同様ブルーレイだと1枚に収められるのかなと思いきや、RED、BLACK独立した2枚組。
ディスク容量は十分あるので、音声仕様については従来の48kHz/24bit超を期待したのですが、従来通りでこの点はかなりがっかり。
しかし、実際音声を聴いてみるとこれが過去最高にいいですね。とにかく楽器ごとの分離が非常にいいです。
混濁感がなく抜けがよいと言ったらいいんでしょうか。最初iPurifierSPDIFの導入効果かと思ったのですが、
同じ環境で幕張の巨大天下一メタル武道会と比較してみると、全く違います。
東京ドームと比較してしまうと、幕張の方は音圧一辺倒で音が濁りがち、立体感に乏しい平面的な音場感と感じられます。
実はウェンブリーもかなり良いと感じていたのですが、ハウリングノイズを取りきれておらず、
ラインから音を入れているベースとかはよかったのですが、肝腎のボーカルが汚れっぽい音になっていました。
東京ドームはそれがなく、間違いなく過去最高ですね。これで96kHz/24bitだったらなと思ってしまうのは贅沢な願いでしょうか?

映像も過去最高ですね。ビットレートは分かりませんが、かなりのハイビットレートで収録されていると思われます。
非常に高い精細感、相変わらず暗いシーンも多いのですが、黒潰れすることもなく、ダイナミックレンジが非常に高い印象です。
あの日、現場ではステージが遠くてよく見えなかったシーンが美しい映像で見られるのは、幸せの一言です。
WOWOWでも放送されましたが、音も映像も格段の差があり、見た印象全くと言っていいほど違います。ぜひこれはディスクで見るべきだと思います。

あ、内容ですね。
ライブは2日間とも見たわけですが、自分の記憶があまりあてならないなということが分かりました。
現場には巨大な円筒ディスプレイが設置されていましたが、全てを見ていたわけではなかったかなと。見
ていたとしてもしっかりと認識されいなかったことも多々ありました。

ああ、最初の紙芝居の最後に、REDはフラッグと天空ステージ、BLACKでは十字架がちゃんと映し出されていたではありませんか。
衣装に関しては、REDが金色がはっきり映っていますね。現場じゃ真黒にしか見えなかったんですけどね。
ライブはライブの現場でしか感じられないことも多く、例えばあの歓声はディスクには収めようもないということを改めて感じました。
カメラの位置の関係で俯瞰の映像が多いのですが、俯瞰だとドームのあの広さは感じにくいんですね。
RED NIGHTでコルセットが一斉に光った場面、あの日はグランドレベルに近い3塁側のスタンドにいましたが、
下からあの光を見上げた時のうっとりとした感情は映像では手に入れられませんね。
ライブはライブ、映像は映像、別物とし楽しむのがいいのですね。

あの日見ることさえできなかった3人の表情が見られるのは映像ならでは。
特に印象に残ったのは、BLACKの最後の曲IDZの最後でひざまづいたYUIMETALとMOAMETALが両腕を頭上に伸ばしながら顔を上に向けてから、
両手を広げながら正面を向いたときのあの表情、達成感に満ち溢れたあの表情、このシーンを見るたびにあの日の感情が呼び起こされてとても幸せな気持ちになります。
あとずっと収録されるか気になっていたYUIMETALの「うぃあー?」もしっかり収録されていたので大満足です。
その前のSU-METALのすってんころりんはもちろんカットされていましたが、怪我の功名というか、
このすってんころりんがなかったらきっとなかったであろう花道を3人が肩寄せあって歩く姿のバックショット、なんでこのシーンで自分は感動してしまうのだろう?


噂になっていた銅鑼を前にしてのSU-METALのおしりふりふりは本編では確認できなかったものの、公式トレーラーには映ってました。
イメージしていたのとは違いましたが、この動きは前に見たことがあるような気もします。SU-METALが盛り上がってくるとこの動きが出るような気が。

森先生がラジオで話していたドームの感想じゃないですけど、やはり日本で音楽で携わる人たちにとって東京ドームというのは特別な場所なんでしょうね。
MOAMETALがBLACKの1曲目から感極まっているというのもありますが、BOHさんにもちょっとそんな表情がみてとれました。
それと神バンドの気合い。ライブの現場でもビンビンに感じられていたその気合いが映像にもはっきりと残っています。
たぶん神バンド5人とも東京ドームでライブをするのは初めてじゃないですかね。
センターステージで5万人に囲まれて演奏するというのはどんな感じなんだろう。
BOHさんは感想を語ってくれることはなくなってしまいましたが、このドームでの感想をぜひ聞きたかったです。
武道館同様ドームでもステージが回転したわけですが、大きいうえにロンドなんかはかなりの高速回転でしたから、
武道館以上のドップラー効果だったのは間違いないところでしょう。
武道館の感想としてBOHさんが言ってたのは、センターステージなので360度歓声が聞こえる、特にスタンドが高い位置にあるので歓声が上から降ってくるって。
武道館は1万人ぐらい、対してドームは5万5000人。あの時の歓声はどんなふうに神々に聞こえたんだろう。

映像を見ていて気付いたことがひとつ。YUIMETALとMOAMETALの音声ってポジションが入れ替わっても固定なんですね。
YUIMETALが左チャンネルでMOAMETALが右チャンネル。これが基本位置なんですが、時々入れ替わるので、音声が固定だとちょっと違和感があります。
このへんは映像作品だけ入れ替えると手間なんですかね。

あとCDについて。
これは音が大変よいです。ウェンブリーから感じていたことですが、エンジニアが違うとのかのレベルではなく、機材代えたとしかおもえないほどの変わりっぷりです。
アルバム収録曲フルコンプリート、神バンド仕様、しかもこの音の仕上がり。このために大枚はたいた価値ありです。
楽器ごとのセパレーションがよく、音が混じらない。クリアでレンジも広く現代的な仕上がりです。
ウェンブリーに比べるとベースとドラムスが控えめですが、ウェンブリーがハウリングノイズの件もあり特殊な仕上げになっていたともいえます。
ドームの方が全体のバランスがよいと感じられます。ライブの現場では決して実現できないだろうと思われるバランスですから、新しいヘッドフォンで堪能しております。

「東京ドームに立って、ここがゴールではないと思いました。」
雑誌のインタビューでのSU-METALの言葉です。
1つの目標であっても、最終ゴールではない。ただこれまでのBABYMETALの集大成ではあるなというのが率直な感想です。
ここからBABYMETALはどこに向かうのか?
東京ドームで公演した歌手が(いろいろ限定があるとはいえ)ライブハウスで演ってくれるというのはあまりないことなんでしょうか。
営業的にはすごく無駄なのでやりたくてもできなくなってしまうのでしょうが。

ということで五大キツネ祭り、名古屋の銀に行けることになりました。
ちょっと遠いですが、今回の公演のなかでは赤坂の次に小さい箱です。
初の小箱、今から本当に楽しみDEATH!