夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

ATH-AD7復活とヘッドフォンハンガー

2025-02-02 04:44:44 | オーディオ
PCオーディオを始めてからヘッドフォンが増えた。
現在所有しているのは3つ。
ゼンハイザーのHD595とHD6XX(HD650相当)、そしてオーディオテクニカのATH-A2000Zである。
HD6XXを購入して以来、これをメインで使用しており、ATH-A2000Zは余り使っていない。
昨年途中から映画をよく見るようになって、HD595の出番が増えた。
装着感がとてもよく(単に側圧が非常に弱いという話もあるが)、長時間の使用に向いている。
音質も耳にやさしい音で、AV用途にはもったいないくらいだが、劇伴だけでなく、セリフが明瞭かつ自然に聞こえるのでちょうどいい。


HD595を購入してから15年ほど経つがまだまだ現役。
ひとつ問題があるとすれば、プラグが6.3mmの標準フォンプラグのみで、ステレオミニプラグとのコンボ仕様になっていないところだ。
オーディオテクニカのヘッドフォンだと、標準フォンプラグとステレオミニプラグの両対応になっているが、ゼンハイザーはそうではない。
iPadを手に入れてからというもの、その使用時間が圧倒的に長く、装着感のよいHD595を使いたいところだが、iPadのステレオミニジャックにはHD595をつなげられないので、この際変換プラグを買うことにした。
ステレオミニ→標準の変換プラグはたくさんあるのだが、標準→ステレオミニの変換プラグはあまり種類がなく、無難なところで富士パーツの変換プラグにした。

手に取ってみるとなかなかごついが、これでiPadでもイヤフォンではなくて、オーバーヘッドのヘッドフォンを使えるようになった。


HD595はPC部屋に置いていたが、リビングで使うことが多くなったので、リビングに置くことも考えたものの、パソコンで映画を見ることも多く、その時はやはりHD595を使いたい。
その都度、ヘッドフォンを持ち運ぶのも面倒だ。
そこで、思い出したのは、20年以上前買ったヘッドフォンの存在。
2001年発売開始のオーディオテクニカATH-AD7が、埃よけのジップロックに入れられたまま、リビングに放置されている。

HD595の前に使っていたもので、まだ使えるのでとりあえずとっておいたのだが、そのまま放置され続け15年以上になってしまった。
久しぶりにジップロックから取り出してみると、本体はきれいだがイヤーパッドがかなりへたっている。
頭に装着してみたが、まあ使えないこともない。
そもそも音が出るかどうか分からないので、久しぶりにその音を聞いてみることにした。
ヘッドフォンアンプiFi audioのZEN CAN Signature HD6XXを買って以来、ほぼ使用していないADI-2 DACのヘッドフォン端子に接続して、Qobuzで曲を聴いてみた。
出てきた音はHD595と遜色はなく、リスニングに使ってもまったく問題がないレベルだったのでちょっと驚いた。
低音もしっかり出ているし、高音も伸びが感じられる。
肝心の中域はちょっとアクセントがついていて、HD595よりも好ましくさえ感じられる。
ただ、よく聞いてみると、ボーカルはややかさついた感じがあり、若干気になる。
AV用途としては十分すぎるほど使えるので、リビング専用のヘッドフォンとしてATH-AD7を使うことにした。
オーディオテクニカのヘッドフォンには通常のヘッドバンドではなく、スイングパッドと呼ばれるバッドで支える構造になっているものがある。
ATH-AD7もATH-A2000Zにもこのスイングパッドがついていて、装着感はいい。
イヤーパッドがへたってきたので、側圧もそんなにきつくなく、もともと240gと軽量なので、映画鑑賞用にはぴったりだ。
そうなれば、例の音源で休眠していたヘッドフォンに気合いを注入する。
例の音源とは、ヘッドフォンバーンイン用音源の「ヘッドホン・イヤホンの性能を限界まで引き上げる音 Ver.2」だ。

20年以上前のヘッドフォンにバーンインとは、と言われそうだが、しばらく使っていなかったヘッドフォンにもこの音源は効果的だ。
サイン波やピンクノイズなどで構成されている音源だが、You Tubeに上がっている無料版との違いは、なんとハイレゾ音源。
192kHz/24bitのFLACなんです。もちろんLossless。
とりあえず20分ほどのこの音源をATH-AD7で鳴らしておく。


ATH-AD7のウォーミングアップも終わったので、リビングに置こうとしたが、その置き場所に困る。
そんなときこそヘッドフォンハンガーだな。
自立式のヘッドフォンハンガーを物色すると、かなりの種類がある。
ATH-AD7の場合、ヘッドバンドが2本のワイヤーで構成されており、結構幅があるので、ヘッドフォンハンガーのフックの部分もそれなりの幅がないとヘッドフォンを置くことができない。
そんな条件にあったのが、Lami Callの卓上ヘッドフォンスタンドだ。

どこかで見たことのあるブランドだと思ったら、ATH-A2000Z用に買ったヘッドフォンハンガーと同じブランドだった。
フックの部分が自転車のサドルのようになっており、この形状ならほとんどのヘッドフォンに対応できそうだ。
アマゾンで注文して届いたヘッドフォンハンガーは、台座もしっかりと重量があってなかなかいい感じ。
テレビラックの上段に置いてみると、なかなかきれいにヘッドフォンを置くことができた。
見た目も大事だね。


さて、それでは早速このATH-AD7で映画を見てみる。
Amazon Primeで配信されている「碁盤切り」だ。
この映画一度見ているのだが、その時はサウンドバーで音を出しているので、今回はヘッドフォンで映画を見てみる。
テレビのAmazon Prime Videoアプリで再生する。
テレビの音声は光学デジタルでブルーレイプレーヤーに接続して、ブルーレイプレーヤーのDACを使い、ブルーレイプレーヤーのヘッドフォン端子から出力させている。


TV:SONY KJ-55X9500H
 ↓(Optical)
BD Player:OPPO BDP-105DJL
 ↓
Headphone:audio-technica ATH-AD7


テレビにヘッドフォン端子もあるのだが、ノイズまみれで使い物にならないので、テレビで映画や動画を見るときはこの方法で音声を聞いている。


使ってビックリ。
とても音がいい。20年以上前のヘッドフォンとは思えない。
セリフが明瞭に聞こえる。
背景音に埋もれがちな脇役のセリフまではっきり聞こえる。
この映画、劇伴がオーケストラなのだが、チェロのソロの主題がきれいに響く。
何よりも、セリフの微妙なニュアンスがはっきり分かる。
HD595よりもいいかもしれない。
音が違って聞こえると、映画の感じ方もだいぶ違うようだ。
2時間少々の映画でもヘッドフォンのことを気にすることなく、映画に集中できた。


これでリビングはATH-AD7、パソコンはHD595と使い分けができる。
それにしても、BDブルーレイプレーヤーOPPOのBDP-105DJLは本当使い勝手がいい。

入力端子として、HDMIをはじめ、USB、LAN、同軸デジタル、光デジタルがあるので、通常の音楽フォーマットだけでなく、映像系の音声フォーマットも受けられる。
ディスクプレーヤーとしてはあまり使っておらず、HDMI入力ができるDAC搭載ヘッドフォンアンプとして使っている(それにしては図体がでかい)。
HDMI:ブルーレイレコーダー(音声出力)
USB:オーディオサーバー
LAN:ルーター(NAS)
同軸デジタル:ストリーマー(音楽配信)
光デジタル:テレビ(音声出力)


そして、そのヘッドフォン端子から出てくる音がいい。
ヘッドフォン端子がただのおまけではなく、ちゃんとヘッドフォンアンプの回路が組まれている。
映画をよく見るようになって、BDP-105DJLがますます活躍してくれる。
映像だけでなく、BDP-105DJLにはストリーマーWiiM Proも接続してあり、リビングでもQobuzを聴けるようにしたので、その時にもATH-AD7が使える。
同軸デジタルと光デジタルの上限が96kHz/24bitなのがちょっと惜しいが、まあ必要にして充分だろう。
BDP-105DJLを中古で購入してもう7年ほど経つが、これを代替する機器がなかなか見当たらないので、大事に使うことにしたい。