乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

寺山修司の『田園に死す』が日本映画専門チャンネルで放映予定です。

2010-01-09 | 舞台・音楽 雑感メモ



 日本映画専門チャンネルで映画『田園に死す』は放映される。

 これは見ないわけにはいかない。


 ずいぶん昔のこと。映画『田園に死す』をレンタルビデオで見た。

 何年かして息子と恐山に行ったが、その恐ろしさは例え用が無かった。

 骨色の岩の陰に隠れると,わたしたちは現世から遮断された。

 映画の中でも、わたしたちが歩いた恐山でも、風車がまわり続ける。

 ただただ風のヒュルルンといううなりと物悲しい風車のからからとまわる音が寒々と響いてくる。

 
 骨色の岩を歩くと風に痛めつけられた前掛けの朱が目に留まる。

 もう二度と行くのはこりごりであるような、もう一度行ってみたいような、何かに導かれる恐山とは一体どういう訳なのか?


 寺山修司の描く映画『田園に死す』をもう一度機会があれば見てみたいと思い、方々のレンタルビデオ店で探していた。

 そしてこの一月にテレビで見られることを知る。

 これもまた縁。

 今回は録画の上CDにでも焼き付け得とくことにしよう。


 映画『田園に死す』を独り占めに刷るのはもったいないと思い、ここに記録した。

 興味のある方は日本映画専門チャンネルなどの手続きの上、是非ご覧下さい。

 ただし好みの映画でなかったとしても責任は負いかねますので、あしからず。

 
2010年01月24日(日) 28:00
2010年01月27日(水) 24:00
2010年02月08日(月) 28:00
2010年02月13日(土) 27:00


 http://www.nihon-eiga.com/prog/001152_000.html

 日本映画専門チャンネルから転載させていただきました ▼

 田園に死す

(C)ATG

ATG・アーカイヴ

※本編前には、作品を紹介する3分間のチャンネルオリジナル番組がつきます。(下の「上映時間」は、本編のみの時間です。ご注意ください。)
寺山修司が自身の代表的歌集「田園に死す」を映画化した作品。寺山の少年時代を回顧した自伝的色彩の濃い作品。子供時代の母親との関係や、さまざまな出来事の回想・イメージが、映画監督(菅)になった現在の"私"にモザイク的に襲ってくる。サーカスで見た空気女、怪力男、一寸法師、蛇使いの女。恐山の巫女、父親の霊。隣に住む美しいお嫁さん、化鳥(八千草)と駆け落ちする夢、馬小屋で出産する若い女・・・。"私"は、二十年前の自分と一緒に過去をひとつひとつ検証していくが・・・。

出演 菅貫太郎/八千草薫/新高恵子/原田芳雄
監督 寺山修司
原作 寺山修司
脚本 寺山修司
公開年 1974年
上映時間 103分★
カラー カラー
上映時間の横に★印がある場合は確定した上映時間です。それ以外は目安の時間となります。(初回放送のおよそ2週間前に確定します)

2010年01月24日(日) 28:00
2010年01月27日(水) 24:00
2010年02月08日(月) 28:00
2010年02月13日(土) 27:00



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映画『無本松の一生』 1958年  稲垣浩監督 岩下俊作『富島松五郎伝』原作  三船敏郎 高峰秀子

2010-01-09 | 映画



    映画『無本松の一生』

 ★★★★★ ★★★★☆

 東宝 1958年 106分

監督  稲垣浩

原作  岩下俊作『富島松五郎伝』

脚本 (脚色)伊丹万作

     稲垣浩

キャスト

 三船敏郎

 高峰秀子

 芥川比呂志

 笠原健司



 たいへん面白く酸かったするが、最後は涙した。

 もう一度見たくなる映画。


 高峰秀子さんは美しかった。

 三船敏郎さんは黒沢監督などの何作品かは見たことがあるが、この映画で好きになった。

 昔はこんなにも重厚克つ軽快な映画が簡単に楽しめたんだなぁ。

 難しいことはわからないが、テレビが普及したのは便利だが、こういった文化をもっと本腰を入れて守るべきだったんじゃないのかな?

 とはいえ、そういうわたしもこういった映画を日本映画専門チャンネルで見ているのだけれど、ね。

 



日本映画専門チャンネルより下記を転載させていただきました。▼

 '43年に坂東妻三郎主演で撮られた同名映画の再映画化。当時の検閲によってカットされたのを不満に感じた稲垣浩が同じ伊丹万作脚本をカラー、シネマスコープで新たに監督し、ヴェネチア国際映画祭でグランプリにあたる金獅子賞を受賞した。暴れん坊だが無垢の心を持つ天涯孤独の松五郎(三船)はある日、足を痛めた少年・敏雄(笠原)を救う。それが縁で夫を失った親子と親密になっていく。敏雄を実の息子のようにかわいがり、未亡人の良子(高峰)にはいつしか淡い恋心を抱くようになるが、時は流れていった…。松五郎の太鼓の音が胸に響く。
 


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映画『竹取物語』 監督  市川崑  沢口靖子 三船敏郎 若尾文子

2010-01-09 | 映画


     映画『竹取物語』


 

 ★★★☆☆ ☆☆☆☆☆

 1985 フジテレビジョン 

 1987年 126分 日本


 監督  市川崑

 キャスト

   沢口靖子

  三船敏郎

  若尾文子

  中井貴一

  岸田今日子


 皆が知っているだろう『竹取物語』 があんな風に陳腐に表現できるんだというお手本のような映画といえば失礼だろうか。

 市川崑監督はなにをもってこの映画にあたられたのだろうか?

 せめできれいな日本語で進められれば良かったのかも知れない。

 うまい役者の中にかわいい女の子をぽちゃんとはめ込まれた当なこの映画。なんだか突っ込みどころ満載の映画だったのが残念。


まさか、
関係者「是非監督のお力で沢口靖子を美しく見える映画に出して下さい。」
監督「むむ。」
なんてことは無いのだろうが、若尾文子といい、岸田今日子といい、沢口靖子よりも透き通った人間からかけ離れた美を放たれていたのはいささか問題であった。

 沢口靖子は美しいが人間的且つ健康美そのもので、お芋をもってにっこりと笑いながら月まで駆け上っていきそうなかわいらしさだった。

 おそらくJAバンクのCMの影響が植え付けられているせいであろう。


 多くは語るまい。

 ただわたしのとっては最初に見逃した箇所をもう一度再生してみたいとは思わない映画であったことは確かである。



 これはあくまでもわたしの見た記録です。

 もし失礼があればお許し下さい。

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映画『壬生義士伝』 2002年 浅田次郎原作 中井貴一 佐藤浩市 夏川結衣

2010-01-09 | 映画


              

   映画『壬生義士伝』【When the Last Sword Is Drawn)



 ★★★★★ ★★★★☆

 日本 137分 2002年

 原作 浅田次郎
 
 脚本 中島丈博

 監督 滝田洋二郎

キャスト
吉村貫一郎:中井貴一
斎藤一:佐藤浩市
大野次郎右衛門:三宅裕司
ぬい:中谷美紀
しづ:夏川結衣
近藤勇:塩見三省
沖田総司:堺雅人
土方歳三:野村祐人
伊東甲子太郎:斎藤歩
篠原泰之進:堀部圭亮
園山七三郎:塚本耕司
永倉新八:比留間由哲
谷三十郎:神田山陽
近藤周平:加瀬亮
佐助:山田辰夫
吉村嘉一郎:藤間宇宙
徳川慶喜:伊藤英明
大野千秋:村田雄浩
大野千秋(少年時代):伊藤淳史


 芝居につけ何かにつけこういった話には忠義がまとわりつくこと多々あり。

 しかし初段階では、こういった内容とは大きくかけ離れ、家族愛の方向を促す。



 吉村貫一郎(中井貴一)は愛する妻が口減らしのために死のうとする姿を目の当たりにする。

 本人にとっても下っ端である武士の吉村貫一郎にとっても不名誉であるが、金のため南部盛岡脱藩を脱藩を決意。

 新撰組に入ってからは、金のたねにおおいにに動き、家族に仕送る。

 守銭奴と仲間に嫌われののしられるが、自分は食わずとも仲間に握り飯を与え、忠義を持って己を全うする。

 彼もまたこの時代に生きた誠の伎の男であった。


 南部出身の女も義をもって、自害。

 斎藤一の妻、ぬいである。

 南部の人間は男も女も義にあつい。


 最終、吉村貫一郎が息絶え絶えに自害を致す時の万部の握り飯に手をつけずにこの世を去った彼の信念を思うと、目尻がにじむ。

 そうして大野次郎右衛門もまた祖手に答えるかのように方向を転換。


 吉村貫一郎の息子は結果父の遺品となった大野次郎右衛門の刀をもって、死を覚悟の上闘いに挑む。


 中井貴一の演技はぐいぐいとわたしたちを引き寄せる。

 その場その場の表情や声色が時には囁き、時には叱咤する。

 中井貴一の魅力あっての一作品だと感じた。


 近藤勇(塩見三省)と沖田総司(堺雅人)は飛び抜けた迫真の演技であった。

 また、しづ(夏川結衣)は美しく、ぬい(中谷美紀)は明解であった。


 筋書きは簡単で、時代の移り変わりまでをうまく的確に表現。

 楽しむことの出来る映画のひとつだと感じる。

 



コメント (3)
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