『法隆寺の聖徳太子絵伝を絵解く 二つの太子絵伝 国宝絵殿障子絵伝と四幅絵殿 絵解きの試み』
2013年11月4日(月)
いかるがホール 大ホール
<司会・コーディネーター>
阿部 泰郎 (名古屋大学大学院教授)
<講 演>
土屋 貴裕 (東京国立博物館学芸員) 他
<共 催>
科学研究費補助金基盤研究
聖徳太子絵伝が創りだした壮大でユニークな太子の世界観。
”絵解き”を参考にしながら、解明を試みます。
十一月初旬
『法隆寺の聖徳太子絵伝を絵解く 二つの太子絵伝 国宝絵殿障子絵伝と四幅絵殿 絵解きの試み』を聴く。
今年の夏には四日間連日の某講義を拝聴し、その講座のいっかんとして、法隆寺の絵殿で絵伝を拝見させていただきました。
今回はその時みることので来た嘉元3年(1305年)と、東京国立博物館に所蔵されている延久元年(1069年)の聖徳太子絵伝のお話をスライドをまじえてお話ししてくださいました。
また、東京国立博物館に所蔵されている延久本聖徳太子絵伝をデジカル化して法隆寺東院伽藍 絵殿内部にはめ込むといった面白い試みであり、また、貴重といえる映像も拝見させていただくことができました。
映像を前に聖徳大使絵伝の一部分の絵解きをきくことがで来ました。
読み解いていただくお二人の二カ所は違う部分でした。しかし、読み解かれる方により、研究テーマが違うのか、重きを置く部分が異なり、たいへん興味深くためになる絵解きをおきかせいただけましたことを嬉しく思います。ありがとうございました。
下の二つが、昨年の後半にわたくしの人生で初めて経験させていただきました絵解きでございます。
『「親鸞聖人絵伝」の絵解き』 梛野 明仁 師 本澄寺(龍谷大学大宮学舎本館)
『大地獄絵開帳(適時住職による絵解き説法)』 長岳寺本堂
そして今年またこのような試みを楽しませていただくことができ、光栄に存じます。
関係者のみなさま、貴重な経験をありがとうございました。
御礼申し上げます。
しょうとくたいしえでん【聖徳太子絵伝】 とは
太子信仰に基づき聖徳太子一代の伝記を描いた絵巻。
太子の伝説絵は,法隆寺絵殿の障子絵など壁画の形式をとるもののほかに絵巻形式,掛幅形式のものなどがあり,相互に関連しあってバラエティに富んだ各種の作品が生み出された。
なかでも鎌倉時代には,新旧の両仏教諸宗派による太子信仰の高まりの中で,数多くの太子絵伝の成立をみた。
現存する絵巻作例のうち,最大規模のものは京都堂本家本10巻で,〈入胎〉から太子薨後の〈入鹿(いるか)誅殺〉までの64事跡場面が描かれている。
絵図は全て講義当日にいただいたパンフレットよりお借りしました。