乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

『絵入 好色一代男』 20   巻四 世之介  二十九歳 形見の水櫛 女郎に爪商の事 「上方の傾城町へ。毎年(まいねん)忍びて、売にまかる」と語りぬ、

2024年09月04日 | 井原西鶴



『絵入 好色一代男』 20   巻四 世之介  二十九歳 形見の水櫛 女郎に爪商の事 「上方の傾城町へ。毎年(まいねん)忍びて、売にまかる」と語りぬ、




『絵入 好色一代男』 四巻




 今回から、『絵入 好色一代男』 巻四 

 世之介  二十八歳を読む。




世之介  二十九歳

  形見の水櫛

  女郎に爪商の事

 





世之介  二十九歳

  形見の水櫛

  女郎に爪商の事

 

 廿九歳の、【女郎に爪商の事】はかなり面白い。

 ここだけを読んでも、当時の上方の女郎の様子がおあかしみをもって描かれ、面白い。

 

 特に、芝居の好きな方などは、梅忠やほか多くの演目の台詞の一部を思い出すことであろう。

 台詞の内容は違っても、男が花魁の前ですねたりやっかみを言う時に、この内容に近いことを言っている場面が多い事を思い出すであろう。

 

 

 

 

見にくくて申し訳ございません。

黄色いラインマーカーに注目

     ↓

l 8~9

、、、、、、、、、、、、、、、、

、、、、、、「何のために」と聞けバ「上方の

傾城町へ。毎年(まいねん)忍びて、売にまかる」と語りぬ、、

、、、、、、、、、、、、、、、、

、、、、、、、、、、、、、、、、



(世之介二十九歳)

 

 





 思案橋(大坂) : 荒砥屋孫兵衛可心, 天和2[1682]


 絵入  好色一代男  井原西鶴
 天和二壬戌年陽月中旬 
 大阪思案橋 孫兵衞可心板


 岩波日本古典文学大系





『絵入 好色一代男』 1   巻一 世之介 七歳   「けした所が恋はじめ」「こしもとに心あること」

『絵入 好色一代男』 2   巻一 世之介 八歳   「はづかしながら、文言葉」「おもひは山吹の事」

『絵入 好色一代男』 3   巻一 世之介 九歳   「人にハ見せぬところ」「ぎやうずいよりぬきみ事」    『五月四日』『起上り小法師』

『絵入 好色一代男』 4   巻一 世之介 十歳   「袖の時雨ハかくるが事」「はや念者ぐるひの事」

『絵入 好色一代男』 5   巻一 世之介 十一歳  「たづねてきくなどちぎり」「伏見しもくまちの事」

『絵入 好色一代男』 6   巻一 世之介 十二歳  「ぼんのうの垢かき」「兵庫風呂屋者の事」

『絵入 好色一代男』 7   巻一読了 世之介 十三歳  「わかきは当座はらひ」「八坂茶屋の事」



二巻

 

『絵入 好色一代男』 8   巻二目録 世之介 十四歳〜二十歳

『絵入 好色一代男』 9   巻二 世之介 十四歳  『はにふの寝道具』『仁王堂飛子宿の事』

『絵入 好色一代男』 10   巻二 世之介 十五歳   『髪きりても捨てられぬ世』『後家なびける事』 

『絵入 好色一代男』 11   巻二 世之介 十六歳   『女はおもハくの外』『京河原町の事』

『絵入 好色一代男』 12   巻二 世之介 十七歳   『誓紙のうるし判』『奈良木辻町の事』

『絵入 好色一代男』 13   巻二 世之介 十八歳   『旅のできこゝろ』『道中人とめの事』
『絵入 好色一代男』 14   巻二 世之介 十九歳 二十歳

三巻
『絵入 好色一代男』 15   巻三 世之介  二十一歳~二十三歳

『絵入 好色一代男』 16   巻三 世之介  二十四歳~二十五歳

『絵入 好色一代男』 17   巻三 世之介  二十六歳   木綿布子もかりの世 坂田の濱女惣嫁(そうか)の身ぶりの事

『絵入 好色一代男』 18   巻三読了 世之介  二十七歳   口舌の事 ふれ  縣御子 かまばらひの事


四巻
『絵入 好色一代男』 19   巻四 世之介  二十八歳   因果の関守 信州追分遊女の事

『絵入 好色一代男』 20   巻四 世之介  二十九歳 形見の水櫛 女郎に爪商の事 「上方の傾城町へ。毎年(まいねん)忍びて、売にまかる」と語りぬ、

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そろそろ、たんぱく質たっぷりのクッキーや焼けてきそうだ。

2024年09月04日 | 乱鳥徒然 Rancho's room.

そろそろ、たんぱく質たっぷりのクッキーや焼けてきそうだ。

 

 

 

朔日の餅が遅れましたが、本日ヘルシークッキーを作る。

 

 

 材料

  たまご          2個

  オートミール 砕いた物  大5 

  オートミール 粒上    大5

  おから    乾燥    大5

  きなこ          大1

  無調整豆乳        適宜

  ラカント         適宜

  シナモン         適宜(多め)

  オリーブオイル      適宜

 

 ベーキングパウダーはあえて使用しなかった。

 以上を、オーブンで焼いた。

 

 朔日はわざわざ昨日の餅としては、何も作らなかった。

 本日の夜に、家族が出張から帰ってくるので、お一日にはお菓子を作らずと、今、クッキーを焼いているというのが理由。

 

 後、これから、小豆を炊く。

 小豆は、赤飯と、冷製おぜんざいと、小豆ゼリーを作る。

 

 こうして記録をしている途中、だんだんとシナモンのいい香りがしてきた。

 そろそろ、たんぱく質たっぷりのクッキーや焼けてきそうだ。

 

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「付 信太妻」   ( 以前にも読んだ「説経節」(東洋文庫)より「月 信太妻」を読む。  (恋しくば 尋ね来てみよ 和泉なる 信太の森)

2024年09月04日 | 説経節、幸若舞、舞の本等

「付 信太妻」

 以前にも読んだ『説経節』(東洋文庫)より「付 信太妻」を読む。 

恋しくば 尋ね来てみよ 和泉なる 信太の森の  うらみ葛の葉 

 

 

 

  以前読んだ時の記録はこちら ↓

説経節』(東洋文庫)より「付 信太妻」 樟の葉と恋に陥った安倍保名の本名は、安倍権太左衛門保名。子は、安倍晴明。

 

「信太妻」と云えば、歌舞伎で言うならば、『葛の葉』

 この演目もわたくしは好きで、色々な役者でさんのを見たし、説経節の「信太妻」の動画も見たことがあるが、中でも中村扇雀さんの『葛の葉』は感動に値した。

 

 ところで今回「付 信太妻」を読み、新たな発見をした。

 

    恋しくば

    尋ね来てみよ

    和泉なる

    信太の森の

    うらみ葛の葉

 

 この歌は、葛の葉が子をあやしながら、障子に文字を書く。

 子(後の安倍晴明という設定)がぐずるので

      あやす

      左手で書く

      口に筆をもって書く

      後ろ向きに書く

などの趣向を凝らされてはいるが人形浄瑠璃や説経節では、子は布団に寝かされたまま、葛の葉が障子に右手で書くというといった形になっている。

 

 

    恋しくば

    尋ね来てみよ

    和泉なる

    信太の森の

    うらみ葛の葉

 

 説経節の「付 信太妻」を書く前に、それをにおわす記述が丁寧に書かれている。

 

 

    恋しくば

    尋ね来てみよ

    和泉なる

    信太の森の

    うらみ葛の葉

 

 この部分は柳田國男をはじめ、多くの民俗学者が注目し論じている所である。

 

 概ね共通している所は

    葛の葉が狐たる理由(信太の背景)

    (ここでは割愛させていただきます)

 

 

 うらみ葛の葉

    うらみ = 裏見(うらみ)

          恨み

 

 うらみ葛の葉

 うらみ = 裏見(うらみ)

  クズの葉の後ろを見れば、クズの葉の裏には白い毛が生えている。

  つまり、クズの葉の裏は狐(葛の葉=自分自身)に見立てられている。

    

 

このように考えれば、

   

    恋しくば

    尋ね来てみよ

    和泉なる

    信太の森の

    うらみ葛の葉

     

は切なく悲しい。

 

 涙を呑んで別れゆく葛の葉の気持ちが伝わってくるのである。

 

 

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