乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

『職人歌合図屏風』奈良県立美術館所蔵  1  『医師(くすし)と陰陽師(おんやうじ)』

2024年09月06日 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

『職人歌合図屏風』奈良県立美術館所蔵  1  『医師(くすし)と陰陽師(おんやうじ)』

 

【奈良県立美術館所蔵『職人歌合図屏風』6曲1雙 江戸時代】 と【『新日本文学大系』「七十一番職人歌合 云々」より、「七十一番職人歌合」】を読み始める。

『職人歌合図屏風』6曲1雙 江戸時代  奈良県立美術館所蔵

『職人歌合図屏風』6曲1雙 江戸時代  奈良県立美術館所蔵

 

 最初に読むのは、『職人歌合図屏風』の右上部分の『医師(くすし)と陰陽師(おんやうじ)』

 

 

写真の絵では、左が陰陽師(おんやうじ)

右が医師(くすし)

 

【『新日本文学大系』「七十一番職人歌合 云々」より、「七十一番職人歌合」】となれば。次のようになる

 

    医師(くすし)

 殿下(てんが)より続命湯(ぞくみょうとう)、

 独活散(どくわつさん)を

 召され候間、

 ただ今あはせ候。

 

   陰陽師

 われらも

 今日は、

 晦日御祓(みそかおはらひ)

 持参候べきにて候

 江戸時代は医者のことを医師(くすし)

 藪医者のことを藪医師(やぶくすし)といい、

 陰陽師の事をおんみょうじとは言わず、陰陽師(おんやうじ)といったのは他の文献や古典でも出てくる。

 

 そういえば昔、藪医師(やぶくすし)の『竹斎』(江戸時代)って読んだけど、おもしろかったなぁ^^

 

 

  

 

 

参考

 奈良県立美術館所蔵『職人歌合図屏風』6曲1雙 江戸時代】

『新日本文学大系』「七十一番職人歌合 云々」より、「七十一番職人歌合」】

 

奈良県立美術館「江戸時代のきもの」 1 【特別陳列】日本の伝統文化を知る 2024

図書館に行く。

『職人歌合図屏風』奈良県立美術館所蔵  1  『医師(くすし)と陰陽師(おんやうじ)』

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映画『シザーハンズ』ジョニー・デップ

2024年09月06日 | 映画

 

 映画『シザーハンズ』ジョニー・デップ

 

 

 ジョニー・デップの映画が見たくなったので、これまでに何度か見た『シザーハンズ』を見たが、若いころに見た『シザーハンズ』とはずいぶん印象が変わってしまった。

 

 ジョニー・デップ出演なので面白いのだが、『シザーハンズ』も考えさせられるところが多く、手放しでファンタジーとは言っていられない。

 

 見終わって、多少苦しささえい覚えたのは歳のせいか、、、

 

 この映画は社会問題点を60%に抑えて描くことにより、最後は夢見て、、、みたいなつくりになっているけれど、実際には問題点を拡張して考えると、この世は恐ろしいものだと感じてしまう。

 

 

 今回も見たという簡単な記録のみにて失礼いたします。

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『身毒丸 』 折口信夫  18  頼んで来ても伝授さつしやらなんだ師匠が、われだけにや伝へられた揺拍子を持ち込みや、春日あたりでは大喜びで、一返に脇役者ぐらゐにや、とり立てゝくれるぢやろ。

2024年09月06日 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

『身毒丸 』 折口信夫  18  頼んで来ても伝授さつしやらなんだ師匠が、われだけにや伝へられた揺拍子を持ち込みや、春日あたりでは大喜びで、一返に脇役者ぐらゐにや、とり立てゝくれるぢやろ。

 

 





   「折口信夫全集 第十七巻」中央公論社
   1954(昭和29)年11月
   「折口信夫全集 27」中央公論社
   1997(平成9)年5月

 

 揺拍子。

 それを、円満井では、えら執心ぢやといふぞ。

 

 此ばかりや瓜生野座の命ぢやらうて、坂下や氷上の座から、幾度土べたに出額をすりつけて、頼んで来ても伝授さつしやらなんだ師匠が、われだけにや伝へられた揺拍子を持ち込みや、春日あたりでは大喜びで、一返に脇役者ぐらゐにや、とり立てゝくれるぢやろ。

 

 根がそのぬつぺりした顔ぢやもんな。

 

 けんど、けんど、仏神に誓言立てゝ授つた拍子を、ぬけ/\と繁昌の猿楽の方へ伝へて、寝返りうつて見ろ。

 

 冥罰で、血い吐くだ。

 

 二十年鞨鼓や簓ばかりうつてるこちとらとつて、うつちやつては置かんぞよ。

 

 制多迦(せいたか)はとう/\泣き出した。

 自身の荒ら語は、胸をかき乱し、煽り立てた。
 

 

 けれどなあ、かういふ風に、長道を来て、落ちついて、心がゆつたりすると一処に、何やらかうたまらんやうな、もつと幾日も/\ぢつとしてゐたいといふ気がする。

 



 
『身毒丸 』 折口信夫  1  信吉法師が彼(身徳)の肩を持つて、揺ぶつてゐたのである。

『身毒丸 』 折口信夫  2  此頃になつて、それは、遠い昔の夢の断れ片(はし)の様にも思はれ出した。  / 父の背

『身毒丸 』 折口信夫  3  父及び身毒の身には、先祖から持ち伝へた病気がある。  身毒も法師になつて、浄い生活を送れ」

『身毒丸 』 折口信夫  4   身毒は、細面に、女のやうな柔らかな眉で、口は少し大きいが、赤い脣から漏れる歯は、貝殻のやうに美しかつた。

『身毒丸 』 折口信夫  5  あれはわしが剃つたのだ。たつた一人、若衆で交つてゐるのも、目障りだからなう。

『身毒丸 』 折口信夫  6  身毒は、うつけた目を睜(せい)つて、遥かな大空から落ちかゝつて来るかと思はれる、自分の声に ほれ/″\としてゐた。

『身毒丸 』 折口信夫  7  芸道のため、第一は御仏の為ぢや。心を断つ斧だと思へ。かういつて、龍女成仏品といふ一巻を手渡した。

『身毒丸 』 折口信夫  8  ちよつとでもそちの目に浮んだが最後、真倒様だ。否でも片羽にならねばならぬ。神宮寺の道心達の修業も、こちとらの修業も理は一つだ。

『身毒丸 』 折口信夫  9  放散してゐた意識が明らかに集中して来ると、師匠の心持ちが我心に流れ込む様に感ぜられて来る。あれだけの心労をさせるのも、自分の科だと考へられた。

『身毒丸 』 折口信夫  10  accident

『身毒丸 』 折口信夫  11  そのどろ/\と蕩けた毒血を吸ふ、自身の姿があさましく目にちらついた。

『身毒丸 』 折口信夫  12  住吉の神の御田に、五月処女の笠の動く、五月の青空の下を、二十人あまりの菅笠に黒い腰衣を着けた姿が、ゆら/\と陽炎うて、一行は旅に上つた

『身毒丸 』 折口信夫  13  其処は、非御家人の隠れ里といつた富裕な郷であつた。瓜生野の一座は、その郷士の家で手あついもてなしを受けた。

『身毒丸 』 折口信夫  14  accident

『身毒丸 』 折口信夫  15  氷上で育てた弟子のうちにも、さういふ風に、房主になりたい/\言ひづめで、とゞのつまりが、蓮池へはまつて死んだ男があつたといふぜ。

『身毒丸 』 折口信夫  16  おまへらは、なんともないのかい、住吉へ還らんでも、かうしてゐても、おんなじ旅だもの。

「身毒丸」 折口信夫  17  田楽法師は、高足や刀玉見事に出来さいすりや、仏さまへの御奉公は十分に出来てるんぢや、と師匠が言はしつたぞ。

『身毒丸 』 折口信夫  18  頼んで来ても伝授さつしやらなんだ師匠が、われだけにや伝へられた揺拍子を持ち込みや、春日あたりでは大喜びで、一返に脇役者ぐらゐにや、とり立てゝくれるぢやろ。

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