(写真は2007/おん祭・後宴能『鉄輪(かなわ)』です。)
春日若宮おん祭
奈良では、今夜 おん祭の真っ最中。
おん祭とは、春日大社に含まれる「若宮神社」と、大宮通・三条通などを中心に行われる一連の祭典を言います。
以前にも描いたように、近隣十人の方々あげての、大きなお祭りです。
おん祭は 毎年12月15日~18日の4日間。
期間中、多くの神事や舞などの古典芸能我行われます。
中でも12月17日に行われる『お渡り式』『お旅所祭』は有名。
とはいえ、私はまだ こちらは未経験。
能楽の好きな私は、後宴能にポイントをあてて、楽しんでいます。
家族は気兼ねしなくていいとはいってはくれますが、家庭ある身の私にとっては、連日のお遊びは難しいと感じます(笑み)
又、徹夜の連日では、身が持ちません・・・。
おん祭は日本最古の芸能祭とも言われています。
日本最古の文化芸能祭典として『国指定重要無形民族文化財』にも指定。
私にとっては、1136年から毎年一度も休むことなく続けられている歴史のある祭というのも、捨てがたい魅力。
これらを考えると、御舞台の好きな私にとっては、感慨深く、ワクワク。
起源はおん祭の始まった1136年。
全国的な洪水飢饉に向けて、関白藤原忠通公が芸能を奉納。
広意では、五穀豊穣といって良いでしょう。
それらを受けて、毎年行うことになったと伝えられています。
神秘的な神事が厳格に守られ、息づくおん祭。
日本古来の神楽、大陸からの舞楽、中世民間におこった田楽・猿楽等など、生きた古典芸能博物館そのものです。
興味深いのは18日の相撲と後宴能。
こちらは私も楽しんでいますが、相撲が行われた後に、能楽があります。
宮田登氏によると、相撲は地鎮祭の役割があったとのこと。
又 相撲は問答の形をとっているとも示されていました。
この問答が後に芸能にうつり、発展。勧進帳の形をたどったと書かれていたことを思い出します。
これらを踏まえて、相撲の後に能楽が奉納されるといった事を考えると、理にかなった歴史ある祭と感じるのです。
今夜も盛大に祭が行われているかと思うと、とりとめもなく これを書いてみたくなりました。
最後まで徒然雑感にお付き合い下さいまして、ありがとうございました。
感謝申し上げます。