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乱鳥の書きなぐり

恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』 92 四十一丁表 四十一丁裏と、『伊勢物語』岩波古典文学大系9

恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』 92 四十一丁表 四十一丁裏と、『伊勢物語』岩波古典文学大系9

富田高至 編者

和泉書院影印業刊 65(第四期) 1998年

 

 

 

下 92 四十一丁表 四十一丁裏

 

四十一丁表

◯をかし、恋しさにきつゝかへれと、女に少分を

たにえくれて、よめる、

 

四十一丁裏

   編笠(アミナリ ママ)て 棚なし売(ウリ)のほてかつき

   行かくるらむ 知人(しるひと)もなみ

   

 

『仁勢物語』和泉書院影印業刊       

   編笠(アミナリ ママ)て 棚なし売(ウリ)のほてかつき

   行かくるらむ 知人(しるひと)もなみ

『伊勢物語』岩波古典文学大系9より写す

   蘆辺こぐ 棚無し小(を)舟いくそたび

   行きかへるらん 知る人もなみ

 

 

少分をたに

 少額をだに

 

ほてかつき

 棒手担ぎ

棒手(ぼて)

 ぼてふり(棒手振)の略、即ち魚、野菜其他をかついで売り歩くもの。

 棒手振(ふり売り)の略、即ち魚、野菜等をかつぎ売りすること。

 

知人もなみ

 知る人も無み

 

 

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