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乱鳥の書きなぐり

13: 『絵解き 幕末諷刺画と天皇』奈倉 哲三  柏書房  (本書参考図 10枚)



 2012年  本

    13: 『絵解き 幕末諷刺画と天皇』




  柏書房

 奈倉 哲三(なぐら・てつぞう)  柏書房 HPより ▼

 1944年、東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。文学博士(1990年、東京都立大学)。山陽学園大学教授を経て、現在、跡見学園女子大学文学部教授。
 主著に、『真宗信仰の思想史的研究──越後蒲原門徒の行動と足跡』(校倉書房)、『幕末民衆文化異聞──真宗門徒の四季』(吉川弘文館)、『諷刺眼維新変革──民衆は天皇をどう見ていたか』(校倉書房)などがある。


 発売日: 2007/12

 264ページ ¥ 6,825

内容(「BOOK」データベースより)
戊辰戦争時、薩長嫌いの江戸っ子たちが謎解きを楽しんだ非合法の諷刺錦絵を徹底解読!巧みなコードを用いた、ハイセンスな反権力の笑いで読む、維新の世相。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
奈倉 哲三
1944年、東京に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。文学博士(1990年、東京都立大学)。山陽学園大学教授を経て、跡見学園女子大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


内容: 2008年の大河ドラマの主人公・天璋院篤姫をはじめ、悲劇の皇女・和宮、最後の将軍・徳川慶喜、そして官軍の大将・睦仁天皇(明治天皇)が描きこまれた戊辰戦争期の諷刺錦絵40点の絵解き謎解きを楽しむ。オールカラー。



       



目次: 一 諷刺錦絵の登場と流行──錦絵の世界が変わった
    1 錦絵のいろいろ──この本のはじめに
    2 諷刺錦絵の登場
    3 二つのピーク──鯰絵と麻疹絵

二 高まる江戸庶民の政治関心
    1 諷刺諸文芸の大流行
    2 変貌するかわら版
    3 政治情勢を知らせる町触の徹底周知
    4 戊辰戦争諷刺錦絵のアウトライン

三 戊辰戦争諷刺錦絵は語る
    A 鳥羽・伏見開戦から江戸城開城まで
    B 江戸城開城から列藩同盟成立まで
    C 列藩同盟成立直後 閏四月末から五月中まで
    D 会津城攻防戦前後

この本のおわりに──戊辰戦争を見つめた江戸庶民の願い
    戊辰戦争諷刺絵を振り返って
    戊辰戦争諷刺絵に込められた願い
    戊辰戦争諷刺絵の意義
    あとがき

戊辰月日表 《江戸庶民にとっての戊辰戦争》
    収録資料出典一覧

コラム



 



































『絵解き 幕末諷刺画と天皇』を読了。

 江戸時代、このような絵で政治などをパロディ化したり、世の中に伝えていたそうだ。

 国芳の 役者絵や郭絵などが禁止され、猫などでそのようすを表現していた絵が多く残るが、政治をおもしろおかしく描いた絵は絵と文は楽しめても、歴史的背景が難しく、理解できない部分が多い。

 衣装やちょっとした文様で誰かがわかる工夫がなされ、加えて洒落た言葉が絵のまわりに散りばめられている。

 上手く言い逃れができるように表現された諷刺画に驚くと同時に当時の絵師やそれを理解する民衆に尊敬さえ感じる。

 危うくなると版元や絵師の名を削ったり工夫がなされたらしい。

 政治の風刺もさることながら、その頃の風習や暮らしぶりや伝統芸能に至るまでを知ることができる味わい深い内容だと感じた。



 柏書房 には他にも興味深い内容の本が多く出版されている。

 次回 柏書房では『番付で読む江戸時代』をぜひとも読みたい。




 絵図は全て『絵解き 幕末諷刺画と天皇』から載せさせていただいています。

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