ぽっくりと逝きたい

「ぽっくりと逝きたい」
母の口癖である。

愛する家族が、さよならも心の準備もなく逝ってしまったら・・・
私は耐えられないような気がする。

せめて最後の挨拶だけはしたかった・・・
感謝の言葉をかけたかった・・・
美味しいものを食べさせたかった・・・
旅行に連れて行ってやりたかった・・・
好きなことをさせたかった・・・
もっともっと親孝行をしたかった・・・

そんな後悔が出てくると思うから・・・

父が病気になったとき、
「お前たちには、苦しむ姿を見せたくない。」と
よく言っていた。
父の願いが叶って、最期は苦しむこともなく
本当にあっという間に逝ってしまった。

でも、約１年近く、私なりの看病をすることができ、
父に対しての看護の意味での後悔はない。
もちろん、「もっともっと生きていてほしかった」という
無念さは残るけれども。

今自分が病気になってみて、母が言うその意味が
分かる気がする。

「ぽっくりと逝きたい。」

私も、苦しまずにぽっくりと逝きたい・・・
もちろん、まだまだ先の話ではあるけれど。。。






にほんブログ村