お盆過ぎ
古民家キャンプあらため
『命を「頂く」ということ』
このとりわけ深いテーマのキャンプに
7名の小中学生が参加してくれました。
毎年高柳町門出にて田舎暮らしを体験させていただいております。
野菜収穫体験からさせていただき
生のオクラやトウモロコシなどにかぶりつき
その甘さにおどろきました。
ご飯は毎食お釜で炊いて
台所で味噌汁を作る
ということを
スタッフと一緒に行いました。
夜は焚火。
2日目は雨でしたので
この日が最初で最後の焚火となりました。
2日目。
朝からご飯を炊きました。
ご飯係は順番にやって全員が経験しました。
THE日本の食卓。
最高に贅沢だと思うのですが。
いきなりですみません。
午前中に生きている鶏をしめて、解体する体験を行いました。
下を見ていても真剣さが伝わるかと思います。
命のやりとりですから
本当に貴重な経験です。
羽根を取り
手取り足取り教えていただきながら
各部位に解体していきました。
今回はこの後の調理はササが担当しまして
鶏ガラでスープをとり
玉ねぎをひたすら炒め
お肉をじっくりと煮込んで
チキンカレーを作りました。
その間
みんなは達人から教わって
薪割体験です。
実際に斧を使うのはなかなか難しいので
ハンマーなどの降り方
身体の使い方を教えていただきました。
それから五右衛門風呂です。
これが身体の芯からあったまるんです。
夕飯。
「いただきます」と「ごちそうさまでした」
この2つを本当に心からいえる体験をさせたい。
これがこのキャンプの大きなねらいでした。
「ちゃんと言いましょう」なんて言いませんでしたし
よけいな説明もしていませんが
やっぱりこの経験をすると心の込め方が違います。
はいもう3日目です。
やっぱりご飯を炊いてみんなで配膳。
おかずは私が担当しましたけれども
味噌汁も子どもたちががんばりました。
載せきれないことがたくさんありましたが
かやぶきの家での思い出がたくさんできました。
最後にここもとっておきのブナ林へ。
疲れ知らずの子どもたちの歓声が響き渡りました。
最後の昼食は頼んであったお弁当でした。
いわゆる日替わり弁当です。
門出から離れた所で食べました。
みんな何気なく食べて
何気なく食べ終わり
遊びだしました。
そこで私はみんなを車座に集め
空の弁当容器を中心に置いて話しました。
「みんな、手を合わせてごちそうさまでしたを言った人はいるかな?」
ほとんどの子が横に首を振りました。
「考えてみて。
鶏さんはもちろん生きていたけど
このお弁当に入っていたものも生きていたんだ
ウインナーは何でできている?
そう、豚さんなどの肉だね。
サラダのマヨネーズは?
卵が使われているんだよ。
それに野菜やご飯も生き物だよね。
ぼくたちは
生き物の命を頂いて生きているんだ。
だから
いただきます
ごちそうさま
を言うんだよ。
さあ、みんなでごちそうさまを言おうか。」
そう話して
真ん中に置いてある空のお弁当容器に
「ごちそうさまでした」と手を合わせました。
この経験を経て
家へ帰ってからも
少し意識が変わった子もいたようです。
経済も ITも 科学技術も 医療技術も
どんどん発展を続け
その恩恵を受けてきた私たちですが
そんな中で
生きることと
死ぬことについて
感じたり考えたりする機会が
少なくなってきているように感じます。
学校では限界があるでしょう。
どうかご家庭でもお話ししてください。
大人の方の自然な言葉でよいと思います。
分からないことは分からないでよいと思います。
私たちは体験活動を続けていきたいと思います。
一緒に子どもたちに
大切なことを考える機会をつくっていきましょう。