少し前のこと、草むらの中に紫色の蝶型の花を見つけたのですが、てっきりヤマハギ(山萩)だと思っていたのでした。
ところが数日後、そこには花がなくて、ほとんどが実に変わっていました。
その実からハギではなくて、「アレチヌスビトハギ(荒れ地盗人萩)」だと分かりました。
『ヌスビトハギ』という名前はずっと昔から知っていました。
秋に野山に行くと服にその実がくっついてしまって、ひっつき虫と言われていました。
実は2つにくびれていて、節が1つありました。
そのヌスビトハギは最近ではあまり見かけなくなってしまい、その代わりに目に付くのがアレチヌスビトハギです。
アレチヌスビトハギは繁殖力が強く、タネの散布能力や環境適応能力も非常にも高いようなのです。
だから、日本原産のヌスビトハギが外来種のアレチヌスビトハギに侵略されてしまったのかもしれません。
「アレチヌスビトハギ」と「ヌスビトハギ」の違いを調べてみました。
アレチヌスビトハギ
葉: 小さくて細長い
花: 白や淡いピンクの小さな花
実: くびれが2つ以上
生育環境: 道端や荒れ地など、比較的乾燥した場所
原産地: 北アメリカ原産
ヌスビトハギ
葉: 比較的大きく、広がった形の葉
花: ピンクや紫の花
実:くびれが1つ
生育環境: 森林や湿った場所を
原産地: 日本を含むアジア原産
実を比べてみました。
[アレチヌスビトハギ]
学名:Desmodium paniculatum
英名:Panicled Tick-Trefoil
別名:クッツキムシ(くっつき虫)、チヌスビトハギ、ヒッツキムシ(引っ付き虫)
科名・属名:マメ科 ヌスビトハギ属
原産地:北アメリカ