日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

尻焼温泉「星ヶ岡山荘」

2023-05-13 07:00:00 | 温泉・宿

群馬県中之条町にある尻焼温泉は長笹沢川の川底から温泉が湧き出していることで知られています。

そこでは川をせき止めて巨大な自然の露天風呂が作られていて、だれでも自由に入ることができます。

でも自然の温泉なので大雨や川の水量が増えたりすると入浴はできなくなります。

だから天気任せなのです。

現在、尻焼温泉には3軒の宿があって、そのうちの1軒が「星ヶ岡山荘」です。

ここは元は「関春館別館」という宿だった場所。

「関春館別館」はかつて秘湯を守る会に入っていた宿、その当時泊ったことがありました。

そして、その頃からお湯の良さには定評がありました。

その場所に2017年4月、草津ホテルの姉妹館として「星ヶ岡山荘」がOPENしたのです。

 

ゴールデンウィークも終わり、もう混雑はなかったのですが、残念ながらこの日は雨でした。

尻焼温泉に行く前に「八ッ場ダム」を見学しました。

今まで何年間もずっと工事中だったダムを見ながらこの辺りを走っていたのですが、2020年3月に完成してからは初めて来ました。

吾妻渓谷沿いの景観はびっくりするほど変わっていました。

「やんば見放台(みほうだい)」という小高い場所が見晴らし台になっていて、「ダム」や「八ッ場あがつま湖」にかかる「八ッ場大橋」などを見ることができました。

 

[ダムと八ッ場あがつま湖]

 

[案内看板、向こう岸は川原湯温泉]

 

雨だとダメですね。

すべてがかすんでしまって、よく見えませんでした。

ダム見学も早々に引き上げ、向こう岸の川原湯温泉に行ってみました。

ここに元々あった温泉街は「八ッ場あがつま湖」に水没してしまったため、高台に温泉を掘削し、今までの旅館などを移転して新たな温泉街を作りました。

(温泉の成分は旧川原湯温泉とは違っているようです)

共同浴場の「王湯」も以前のイメージを残して新しく作り「王湯会館」として営業していました。

 

せっかく来たのだから「王湯会館」で日帰り入浴をしてみました。

ここの温泉はもちろん掛け流し、硫黄の臭い、成分が濃いような素晴らしい温泉でした。

源泉の温度が高いので、加水しているようでした。

 

「星ヶ岡山荘」までの前置きは終わって、ここからは宿のこと。

宿は道路から坂道を下った川原にありました。

山の中の自然に囲まれた静かな宿でした。

玄関を入った第一印象は「落ち着いた、すっきりとした宿」といった感じで、変にゴチャゴチャしていませんでした。

すぐにウエルカムドリンクのサービス、飲み物は数種類から選べ、ビールもありました。

館内はとてもきれいでラウンジ、廊下、食事処、部屋のすべてに野の花が品良く、さりげなく飾られていました。

 

 

露天風呂付きの部屋や大きさの違う部屋、離れなどで全部で10室あり、部屋を指定して予約するようになっていました。

選んだのは2階の畳敷きツインベッドルームでした。

部屋の中も必要なものはすべて揃っていましたが、余計なものは置いてなくシンプルですっきりとしていました。

窓の外は新緑の山、すぐ下には雨で増水してものすごい勢いで流れている長笹沢川が見えました。

早速、自慢の温泉です。

時間で男女入れ替えになっていて、夜9時に交替します。

最初は大きなお風呂の方で、内風呂とそこから続く露天風呂になっていました。

内風呂は部屋数の割には大きな岩風呂になっていて、湯船の縁からもったいないほどお湯が溢れていました。

今まで数多くの宿に泊りましたが、掛け流しといっても上手に調整してあるのか、お湯はたっぷりあっても湯船の縁ギリギリのところまでしかなく、流れ出しているのはあまり見たことがありません。

それほど湯量が豊富なようです。

 

内湯から続く露天風呂の下には川が流れていて、天気が良ければ夜には満天の星が見えるようです。

雨で残念でした。

 

もう片方のお風呂は少し小さめの岩風呂、そこから階段を下って行くと川原の野天風呂になっていました。

階段の上から見るとすぐ脇の川の流れがものすごいことになっていました。

 

いつでも貸し切り状態だったので、目の前の急流を見ながらノンビリと温泉に入りました。

泉質はカルシウム・ナトリウム・硫酸塩・塩化物温泉という長々しいもので、その効能は神経痛・筋肉痛・五十肩・切り傷などに良いそうです。

お湯はちょっと硫黄臭がして柔らかく、何度入っても湯疲れしないお風呂でした。

 

食事です。

ほとんどが地元の食材を使った料理で素材の味をいかし、さらに一手間二手間かけた料理でした。

前菜からデザート(味噌入アイスクリーム)までとても美味しくいただきました。

 

「星ヶ岡山荘」は温泉や料理はもちろんのこと、スタッフの方全員が感じ良く、とても親切に対応してくださいました。

天気に恵まれず、ご自慢の星空が見られなかったのが残念でしたが、それほど遠い場所ではないので、次回は絶対に天気の良い日を選んで再訪しようと思っています。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スイカズラ(忍冬)

2023-05-11 07:00:00 | 植物

線路脇のフェンスに絡まっているスイカズラの群生の前を通った時、ほんのりと甘い香りがしました。

この花は冬でも葉が残っているから「スイカズラ(忍冬)」、また「スイカズラ(吸葛)」とも書くのは、細長い花筒の奥の蜜を吸ったことかららしいです。

 

 

花の形にも色々な種類があるけれど、この形はちょっと変わっています。

葉の付け根から2つの花が咲きます。

それぞれの花は、上には4枚の花びらがくっついて1枚の大きな花びらのようになって、下には細い1枚の花びらと分かれています。

その上下に大きく開いた花びらの中心から雄しべと雌しべが飛び出しています。

そして花は、咲き始めは白、翌日には黄色に変化するという特徴があって、この様子から「金銀花」という別名もあります。

 

日本やアジアの花だったのが、アメリカやヨーロッパに渡り、品種改良され色も豊富になり、それらにはハニーサックルという名前がついています。

(スイカズラ科スイカズラ属の植物はすべてハニーサックルという名前です)

元々日本にあったスイカズラは「ジャパニーズ・ハニーサックル」と呼ばれています。

 


 

学名:Lonicera japonica

英名:Japanese Honeysuckle

別名:キンギンカ(金銀花)、ミツバナ、スイバナ

科名・属名:スイカズラ科 スイカズラ属

原産地:日本、東アジア

 


ウォーキング中に見つけたハニーサックル。

[ハニーサックル・ロニセラ・アメリカーナ]

外側は濃いピンク、内側は白から黄色に変化していきます。

 

[ハニーサックル・ロニセラ・テルマニアーナ]

咲き始めは黄色、徐々にオレンジ色に変化していきます。

 

[ベニバナスイカズラ]

蕾の時は赤く、開いた時は白くなります。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒメフウロ(姫風露)

2023-05-09 07:00:00 | 植物

「ヒメフウロ(姫風露)」です。

民家の庭先に咲いていたのですが、通りがかりに本当に可愛かったので、思わず庭に無断侵入してしまいました。

細かく3枚に分かれている柔らかな緑色の葉と、淡いピンクと白のグラデーションの花の色が絶妙で、目立っていました。

ヒメフウロは開花するとすぐに自家受粉してしまい、1つの花の寿命は2~3日、花が終わるとすぐにタネになってしまうようです。

だからなのか、花よりもタネの方が目立っていました。

別名では「塩焼草」、これは特有の臭いがあって、それが塩を焼いたにおいに似ているということでした。

塩を焼いた臭い? 想像できません。

他には鉛筆の芯のような臭いとか、タイヤを燃やしたような臭いとも形容されています。

そのような臭いはあまり感じなかったけれども、何となく薬草のような臭いを感じたと思ったら、やっぱりそうでした。

イギリスでは「ハーブロバート」と呼ばれていて、薬草として利用されているそうです。

 



学名:Geranium robertianum

英名:Robert geranium, Herb Robert

別名:シオヤキソウ(塩焼草)

科名・属名:フウロソウ科 フウロソウ属

原産地:日本、北半球の温帯

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シロバナマンテマ

2023-05-07 07:00:00 | 植物

ウォーキングコースの途中には街路樹としてハナミズキが植えられている通りがあります。

そのツリーサークルの中に「シロバナマンテマ」が咲いていました。

 

 

この花、3月の終わりごろからずっと咲き続けています。

ピンク色なのに「シロバナマンテマ」という名前です。

なぜでしょうね、由来を調べたのですが、分からなかったので勝手に想像してみました。

命名した人が最初に見たのが白い花で、それが赤い花のマンテマに似ていたから「シロバナマンテマ」にしよう、と。

ところがその後にピンクの花も見つかってしまった。

だけど、面倒だから名前は変えずに「シロバナ」のままにしておこう、と。(あくまで想像です)

今では圧倒的にピンク色の花が多く、ピンクでも薄いピンク色から赤に近いものまでさまざまな色があるようです。

ウォーキング中にもピンク色の花しか見られませんでした。

 

 

ナデシコに似た1cmほどの花で、全体に毛が生え、ガクが膨らんで壺のようになっています。

その壺には鮮明な縞模様があり、面白いことにすべての花が一列になって、同じ方向に向いて咲いているのです。

 


 

学名:Silene gallica

英名:Common catchfly

科名・属名:ナデシコ科 マンテマ属

原産地:ヨーロッパ

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コゴメウツギ(小米空木)

2023-05-05 07:00:00 | 植物

今年はすべての花が早いですね。

4月中、あちこちではウツギの白い花も咲いていました。

ウツギにはたくさんの品種がありますが、小さな米粒のような花を付ける「コゴメウツギ(小米空木)」を林の中で見つけました。

藪の中から小径に飛び出すように枝が伸びて、その枝に白い小さな花がびっしりと付いていました。

 

 

「○○ウツギ」という名前のつくものはたくさんあります。

ウツギってとっても種類が多いのです。

そしてそれらの植物はアジサイ科、ユキノシタ科、スイカズラ科、バラ科などに分かれます。

この「コゴメウツギ」はバラ科でバラの仲間です。

 

 

本当に小さな5mmほどの花です。

花弁、ガクともに白色でそれぞれ5枚、細長いのが花弁、丸いのがガクです。

葉は5cmくらいの大きさで、モミジに似ていて、先端が尖っています。

若葉は食べることもできるようです。

 

 

ウツギという名前は幹や枝の中が空洞になっていることから「空木(ウツギ)」と付けられているのですが、このコゴメウツギは空洞にはなっていません。

この名前はウツギの花が咲く(5月~6月)頃に、ウツギに似た砕けた米(小米)のような小さな花を付けることからコゴメウツギとなったようです。

だから本当のウツギではなく、バラ科の全く別の植物なのです。

 


 

学名:Stephanandra incisa

英名:Lace shrub

科名・属名:バラ科 コゴメウツギ属

原産地:日本、中国、台湾、朝鮮半島

 


 

ウツギの花です。

アジサイ科で、ウノハナ(卯の花)とも呼ばれ、5月〜6月頃に白い花を咲かせます。

コゴメウツギに似ているでしょうか?

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする