久し振りにどこかの温泉に行きたいと思い、探していたところ、「美しい日本に出会う旅」というTV番組で熊本県山鹿市と長崎県雲仙市を特集しているのを見ました。
山鹿、雲仙の両方にはとってもいい温泉があります。
「そこだ!」と、即、決定しました。
TV番組では熊本(山鹿)から長崎(雲仙)のコースでしたが、飛行機の便の都合で逆コースになりました。
地元の名物を食べて温泉に入り、居心地の良い宿に泊る---それだけが目的の旅でした。
長崎空港に着いてすぐに、レンタカーで島原へ。
初っ端から名物の『寒ざらし』が目的でした。
あらかじめ調べてあったお店「茶房&ギャラリー 速魚川」に直行です。
このお店はレトロな雰囲気の「猪原金物店」の敷地内に併設されているカフェで、結構有名なお店のようです。
お店は島原城近くの狭い路地に面していて、見つけるのにちょっと迷いました。
ここでは『寒ざらし』だけのつもりが、ちょうどお昼だったので、『具雑煮』も。
『具雑煮』は、“島原の乱”の時に「原城」に籠城した農民たちの食料となったといわれています。
お餅と海や山の具材いっぱいのお雑煮で、郷土料理になっています。
寒ざらしは、白玉粉で作った小さな団子を湧水で冷やし、特製の蜜をかけたものです。
左---「茶房&ギャラリー 速魚川」入り口 右---「猪原金物店」内部
両方のお店は内部で繋がっているので、料理ができるまでの間、金物店の方を見て回ったり、砥石を使った包丁の研ぎ方のレクチャーを受けたりしました。
昼食後、今日の宿は小浜温泉に取ってあったので、島原から島原半島を横断して小浜温泉へ向かいました。
途中にある『雲仙地獄』の見学もさっと済ませて、小地獄温泉の共同浴場で立ち寄り湯です。
[雲仙地獄]
[小地獄温泉館]
小地獄温泉は雲仙温泉の中心街から、少し下った場所にある温泉で、数軒の宿と日帰り施設の小地獄温泉館があります。
小地獄温泉館は、道路を挟んだ場所にある『国民宿舎青雲荘』の外湯として、昔からの共同浴場を改築したもので、木造の八角形のドーム型の建物が特徴になっています。
まだそれほど古くないのですが、建物が黒っぽく見えるのは温泉の成分で変色しまったようです。
温泉はすぐ裏にある地獄から直接引いていて、かつては吉田松陰も訪れたといわれている施設です。
入浴料は500円、入り口にあった券売機で買うようになっています。
中に入ると突き当たりは男女一緒の広い休憩所があり、窓からは裏手の山から煙が沸く様子が見られました。
両方のドームのそれぞれ向かって左側が男湯、右側が女湯でした。(浴室の内部写真は撮れませんでした)
女湯の方は内部は広くて浴槽が2ヶ所、小さめの熱い浴槽と大きな適温の浴槽に分かれていましたが、多分男湯も同じだと思います。
休憩所にあった説明書きには「源泉温度90°、浴泉温度40°~45°、泉質は硫化水素泉、雲仙唯一の白濁したにごり湯」となっていました。
これこそ温泉、といった硫黄の匂いのする白濁した、一番温泉らしい雰囲気が味わえる温泉で、入浴後の肌はしっとりすべすべになっていました。
立ち寄り湯の後は、山を下って海側へ一直線。
本日の宿泊地小浜温泉へ。
季節も天気も良かったので、新緑の中、気持ちよくドライブできました。