第四部 Generalist in 古都編

Generalist大学教員.湘南、城東、マヒドン、出雲、Harvard、Michiganを経て現在古都で奮闘中

オンラインでの診断学講義をどうすれば楽しくなるか?

2020-05-29 12:43:29 | 総合診療
みなさまこんにちわ。
 
授業は全てオンラインへ移行し、良い面も悪い面も見えてきました。
対面で行う授業の意味と、その価値を自覚した印象です。
 
あれも大事、これも大事と、足し算はあるが引き算はないやり方で膨大に膨れ上がった業務や授業など必ずしも必要
とは言えないものを大学として削ぎ落とすタイミングでもあります。
 
診学の講義はオンライン!いやぁ、翼の折れたエンジェル的に自分の強みをへし折られますね。
どうしたら一工夫できるか考えましたのでシェアします。
 
まず学生の負担にならないが、学習効率を上げるための事前課題がとても重要です。
 
「講義での課題です。36歳女性が39.6℃の発熱で受診しました。感染症や非感染症を問わずあなたが想定する鑑別診断を一つ(だけ)あげて、それをTwitterの140文字以内に収まるようにわかりやすい説明を加えてオンライン授業に参加して下さい。それが珍しかったり、他者と違えば違う鑑別診断ほど素晴らしいこととします。診断で僕と勝負しましょう。」
 
事前課題の意図は、色々な意味を持たせています。
1)オンラインでも苦痛なく参加できようにすること、
2) 能動的に自分で調べた医学的知識をツイッター情報レベルに集約するスキルと練習、
3) チャットボックスに全員が貼れば同級生がみて知識をシェアすることができる。
4) 臨床推論の実際の思考方法を追体験する時の材料に使える、
5) 教員や学生の負担も比較的少ない。
 
本医学部は医学生さんたちの協力なサポートと情熱ある先生達のおかげで早々に全ての講義をオンライン化していたので、コロナで教育の負担は寧ろ減って、来年もビデオオンデマンドは使えるのではないかと思います。