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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

他愛もない世間話が延々と続く『逃げた女』

2021年06月13日 18時30分32秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:113/113🤯
   ストーリー:★☆☆☆☆
  キャラクター:★☆☆☆☆
      映像:★☆☆☆☆
      音楽:★☆☆☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
韓国映画
女性の生き方

【あらすじ】
ガミ(キム・ミニ)は、
5年間の結婚生活で一度も離れたことのなかった夫の出張中に、
ソウル郊外の3人の女友だちを訪ねる。

バツイチで面倒見のいい先輩ヨンスン(ソ・ヨンファ)。
気楽な独身生活を謳歌する先輩スヨン(ソン・ソンミ)。
そして偶然再会した旧友ウジン(キム・セビョク)。

行く先々で、「愛する人とは何があってもいっしょにいるべき」
という夫の言葉を執拗に繰り返すガミ。

穏やかで親密な会話の中に隠された女たちの本心と、
それをかき乱す男たちの出現を通して、
ガミの中で少しずつ何かが変わり始めていく。

【感想】
ごめんなさい。
「よくわかりませんでした。。。」
というのが正直な感想です。。。

結婚生活が5年続く中、
1度も夫と離れたことのない主人公が
3人の旧友に会いに行くというシンプルな話なのだけど。

ひたすら他愛もない世間話だけが続くのみ。
旦那がどうとか、仕事がどうとか。
主人公の近況も3回同じこと聞かされるから辛い。。。
しかも、たまに会話が噛み合ってない。

「過去にこういうことかあったのだろう」とか、
「本当はこう思ってるんじゃないか」とか、
あれこれ想像はするものの、
想像しただけで終わってしまうという。

個人的には、みんな相手の出方を探り探りして、
本音を隠しているように感じたけれども。

カメラワークも固定で動きはなし。
たまに、ハンディカムのような謎のズームがあるぐらい。

んんん。。。
まわりの評価が高すぎなのが
まったく理解できないのだけど、
このホン・サンスという監督の作品って、
こんな感じらしい。
僕は初めてだったけど。

うん、これは観る人を選びそう(笑)

ホン・サンス監督作品『逃げた女』オフィシャルサイト

ホン・サンス監督作品『逃げた女』オフィシャルサイト

 

安楽死を決意した母親とその家族の在り方が尊い『ブラックバード 家族が家族であるうちに』

2021年06月13日 15時55分07秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:18/112
   ストーリー:★★★★★
  キャラクター:★★★★★
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★★☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
安楽死
家族の秘密

【あらすじ】
ある週末、
医師のポール(サム・ニール)とその妻リリー(スーザン・サランドン)が暮らす
海辺の家に娘たちが集まってくる。
病気が進行し、
次第に体の自由が利かなくなっているリリーは
安楽死する決意をしており、
家族と最後の時間をいっしょに過ごそうとしていた。

長女ジェニファー(ケイト・ウィンスレット)は
母の決意を受け入れているものの、
やはりどこか落ち着かない。
家族だけで過ごすはずの週末に、
リリーの親友リズ(リンゼイ・ダンカン)がいることにも
納得がいかない。

詳しい事情を知らなかった
15歳の息子ジョナサン(アンソン・ブーン)も、
この訪問の意味を知り、
驚きを隠せない。

長らく連絡が取れなかった次女アナ(ミア・ワシコウスカ)も、
くっついたり離れたりを繰り返している
恋人クリス(ベックス・テイラー=クラウス)と共にやってくるが、
姉と違い、
母の決意を受け入れられておらず、
ジェニファーと衝突を繰り返す。

大きな秘密を共有する家族が共に週末を過ごす中、
それぞれが抱えていた秘密も浮かび上がり、
ジェニファーとアナの想いは揺れ動き、
リリーの決意を覆そうと試みる…。

【感想】
おおおお、
こんなに面白い映画だとは思わなかった。。。

泣ける内容ではあるものの、
安楽死を決意した母親と過ごす最後の時間は、
そうとは感じさせない楽しさがあって、
まるでこれから旅に出る前の送別会のような雰囲気。

でも、だんだん"そのとき"が近づくに連れ、
些細なことからそれぞれ抱えていた秘密が表に出てきて、
一悶着ある人間ドラマがメチャクチャ面白い。

長女のジェニファーが気づいた父の秘密。
次女のアナに起こった真実。
孫のジョナサンが密かに抱く夢。

最後だから気が緩むのか、
最後だから言ってしまおうと腹を括れるのか、
普段はなかなか言えないことがポロっと出ちゃうのは、
この状況ならではだと思うんだよね。

それほどまでに、
"人生の最後"というのは
何かパワーを持っているんだと思う。

でも、いくら最後だからとはいえ、
リリーにネガティブな感情は一切ない。
むしろ、前向きで誇らしく、
力強ささえ感じるのだ。

きっと、死を"自ら"選択したからなんだと思う。
普通、死っていつ来るかわからないよね。
わからないからこそ、
人は恐れるし、怯える。

リリーはそのタイミングを自分で選んだ。
いつ死ぬかわかっているのだ。
「安楽死を決意してから、恐怖はなくなった」と言っていたけど、
"わかる"、"知っている"という状態が、
どれほど人から恐怖を取り除くのかが伝わってくる。

で、リリーがまたすんごくキャラしてるんだよ!!
孫に残す遺産の使い道は「酒と女に散在しな」と言い切るわ、
ハッパは「死ぬ前とセックスの前だけ」とアドバイスするわ、
長女のへプレゼントに大人のおもちゃをあげるわで、
ファンキーすぎ(笑)
こういうおばあちゃん、好き。

これはあくまでも映画の感想なので、
死の在り方について議論する気はないけれど、
法的な問題、倫理的な問題を抜きにしたら、
個人的には、"生"は自分で選べないからこそ、
"死"を選ぶ自由はあってもいいと思っている。

ただ、もちろんそれは自殺とは違う。
自殺はネガティブな理由を苦に
自ら命を絶ってしまうけれど、
今回のリリーにそれはない。
病気で体の自由が利かなくなり、
栄養をチューブで取り込む状態が嫌という想いはあるものの、
それを苦に感じて、、、ではなく、
そんな生き方をするぐらいなら、
元気なうちに自分ができる選択として死を選んだというだけ。

生物として生を受けた以上、
避けて通れない死を、
あえて自ら選択した人と
その家族の在りようはとても尊く、
興味深く観れる映画だった。

オススメ。

映画『ブラックバード 家族が家族であるうちに』オフィシャルサイト

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映画『ブラックバード 家族が家族であるうちに』オフィシャルサイト