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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

中国映画を思わせるほどのアクションが見ものだった『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』

2021年06月20日 14時46分23秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:64/119
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
アクション
殺し屋
ブラジリアン柔術

【あらすじ】
どんな相手も6秒以内に仕留める
伝説の殺し屋"ファブル"(岡田准一)。
ある日、ボス(佐藤浩市)から
「1年間、誰も殺すな。一般人として"普通"に生きろ」と命じられ、
佐藤アキラという偽名で、
相棒・ヨウコ(木村文乃)と共に、
一般人のフリをして暮らし始める。

猫舌で変わり者のアキラは、
今日もバイト先の社長(佐藤二朗)と
同僚のミサキ(山本美月)と関わりながら、
<プロの普通>を極めるため奮闘中。

一方この街では、
表向きは子供を守るNPO代表だが、
裏では緻密な計画で若者を殺す
最狂の男・宇津帆(堤真一)が暗躍。
凄腕の殺し屋・鈴木(安藤政信)と共に、
かつて弟を殺した因縁の敵・ファブルへの復讐に燃えていた。

同じ頃、
アキラは4年前のある事件で
自分が救えなかった車椅子の少女・ヒナコ(平手友梨奈)と偶然再会し、
これが後に大騒動へと発展する。

【感想】
前作よりは面白かった!
前作は、ファブルの導入だったこともあったせいか、
変わり者の殺し屋が主人公のアクション映画っていうだけで、
普段から海外のアクション映画を観慣れている身としては、
正直あまりハマらなかったんだよね。。。

でも、今回は敵役の堤真一のサイコっぷりがよかったのと、
前作を凌駕するアクションの派手さが好きだった!

堤真一は『砕け散るところを見せてあげる』でもサイコな父親役だったけど、
あの様子のおかしさと人をイライラさせる煽り方がうまい(笑)

アクションは後半の団地での戦闘が特に秀逸。
所狭しと駆けめぐるファブルの素早い身のこなしと、
工事現場の足場が崩壊していく中ダッシュをかますシーンが、
まるで中国のアクション映画のようでメチャクチャ興奮した!

木村文乃演じるヨウコの格闘シーンも
可憐にして最強な感じがして映えるし、
この映画のウリはやっぱりアクションだと思う。

ただ、気になるところを挙げるとすれば、
そのアクションシーンのひとつひとつは派手でいいんだけど、
頻度が少ないんだよね。。。
だから、アクションからアクションに移るまでの
ドラマパートが冗長に感じられて、
テンポは悪い印象。

しかも、そのアクションが予告でほとんど出ちゃってるから、
本編でのお楽しみがだいぶ減るっていうのはある。
それでも、映画館の大スクリーンで観ると
迫力があることに間違いはないんだけど、
メディアでの露出が多いことで、
本編ならではって部分が少ないことへの
残念感は否めなかったかなー。
これは昔、
『ラッシュアワー2』(2001)のときに感じたこととまったく同じ(笑)

とはいえ、今年の実写の邦画の中では
『るろ剣』に次いでアクションがすごいというのは
間違いないと思う。

映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』公式サイト|大ヒット上映中!

前作に引き続き出演する豪華キャストと、新たに参戦するキャストが入り乱れ、前作をはるかに超えるアクションと笑い、そして衝撃のラストが待ち受ける...

映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』公式サイト|大ヒット上映中!

 

自分の人生をどれだけ肯定できるかを考えた『コントが始まる』

2021年06月20日 00時49分01秒 | ドラマ
【個人的な評価】
2021年春ドラマで面白かった順位:2/8
 ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★★
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★★☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
コメディ
青春
お笑い

【あらすじ】
売れないお笑いコントトリオ「マクベス」。
メンバーは春斗(菅田将暉)、瞬太(神木隆之介)、潤平(仲野太賀)の3人。

鳴かず飛ばずの日々を過ごす中、
春斗と潤平はある決断を迫られていた。
それは、お笑いを始める前に両親と約束した
「10年やって売れなかったら辞める」ということ。

一方、1年半前に訳あって大手企業を辞めた里穂子(有村架純)は、
妹のつむぎ(古川琴音)と同居しながら
ファミレスでウェイトレスをしていた。

そこでネタ作りをするようになったマクベス。
里穂子はその姿を見ているうちに興味を持ち、
いつの間にか隠れファンとなっていた。

しかしある日、
初めてマクベスのライブを訪れた里穂子を待っていたのは、
トリオ解散という重大発表!
彼らはお笑い芸人の人生に終止符を打とうとしていたのだ。

ひょんなことから、
マクベスのメンバーたちと縁が生まれる里穂子。
彼らのコントに支えられながら、
笑いあり、涙ありの日々を送っていく。

そして、マクベスの3人もまた、
自分たちのお笑い人生に意味があったのかを自問自答する。

【感想】
お笑いトリオの10年間を描いた大人の青春ドラマ。
月並みな言葉で言えば、
今季のドラマの中で一番心が温まる内容だった。
なぜなら、このドラマで伝えたかったことは、
「自分のやってきたことをどれだけ肯定できるか」だから。

結局、マクベスは解散という道を選んだ。
それが「負け」なのかというと、
そうではないというのがこのドラマでの答え。
むしろ、瞬太は自分たちは勝っていると思っていた。

第9話で、
真壁先生(鈴木浩介)が解散ライブに向けて、
自宅の庭でバーベキューを開いてくれた。
こういう人間関係をいくつ作れるかが、
人生の勝敗を決めると。

そう考えると、
人生の指標っていっぱいあるし、
複数要素が絡み合うよね。
もし、「売れっ子芸人になる」という視点だけで見れば、
彼らは売れないまま解散したので、
負けということになるのかもしれない。

ただ、負けたからといって、
自分たちがやってきたことが無駄だったのかというと、
それは違う。
彼らのコントに支えられた人はいるから。

最終回での里穂子のセリフ。
「今後、どんなに面白い方たちが現れても、
 私にとってマクベスのお三方だけは、特別なんです」
こうやって誰かの人生に影響を与えたことは確か。
それだけで、マクベスがコントをやっていた意味はあった。

それが、第5話からつながる話なのかなって思う。
このとき、春斗は解散することに対して、
これまでの努力が報われなかったと嘆く。
でも、結果が遅れてやってくることもあると諭すのが里穂子。

彼女は高校時代に華道部の部長をやっていた。
優勝を目指していたものの、
3位で終わってしまった。
それ以来、花からは離れていたけれど、
バイト先のお客さんにたまたまお花のことを聞かれて、
それに答えたらものすごく感謝されたと。
そのとき、彼女は過去にやってきたことが今報われて、
初めて当時の自分を肯定してあげられる気がしたそうだ。

マクベスでの10年間、
売れることはなかったけれど、
最後に里穂子の支えになったのだとしたら、
それは後からやってきた結果なのかなって。

夢や目標っていうのは、
一番の理想は、
最初に目指したところにたどり着くこと。
それが叶う人ほど羨ましいことはないけれど、
どうしても無理なことはある。
それは、能力的な問題かもしれないし、
経済的な問題かもしれないし、
時期的な問題かもしれない。
けれど、行きたいところには行けなかったとしても、
行き着くところには行き着くんだよ。
(この言葉は受け売りだけどw)

負け惜しみと言われたらそれまでだけど、
勝ち負けだけでなく、
意味があるかないかでいったら、
人生に無意味なものはないと僕は思うし、
そうやって捉え方や方向性を変えながら進んで行くのが
人生なのかもなって思う。

だから、自分がこれまでやってきたことを肯定してあげることで、
人生に意味を持たせることを教えてくれたのがこのドラマ。

コロナ禍で先行きが不透明な今の時代だからこそ、
少しでも自分を大切にしてあげられる話になったのかなって思った。

あと、松田ゆう姫って松田龍平にそっくりだよね(笑)