事実は小説より奇なり

ユニコーンを再掲載した。

憂生日記でも、触れたが、

実話をもとにしている。

実話（自分の実話でなくても）をもとにしていたり

エピソードにさしはさんでいたり、しているものは、

いくつかある。

• 煙草の煙に載せて　（掌編）(1)
• 彼の魂が・・(1)

その中で、

見たくねえ・・よ。終《見えちまった ３》

お姉さんはやっと、自分の感情を冷静にしゃべることができたのだろう。

自分の思いを内にとじこめて、おしころして「あの人」と一緒に暮らししていたんだ。

思いが行き場をなくし、里美が肩代わりした。

肩代わりしなきゃ、お姉さんは本当に死んでいたかもしれない。

 

生霊というのかどうか知らないが・・・

妹、里美が、

「姉」の感情を肩代わりしていた。

 

このあたりの話は、実話から。

いっさい、死のうなんて、

考えるはずのない性格の「妹」が

なにか、急に

ー死のうとするー

が、それは、結局、

「姉」が死にたいと思うほどの状態にいたからだった。

姉が、その思いに憑りつかれきったら

その通りになっていただろう。

その「思いのエネルギー」を、肩代わり、あるいは分散させて

姉を救おうとした「なにものかの差配？」が有ったのかもしれない。

それで、

ちょっとくらい？変な思いを沸かさせられても

ものともしない「妹」が引き受けさせられたのだろう。

そして、

見たくねえ・・よ。終《見えちまった ３》

の中での話のように、「妹」がその思いに憑りつかれ

死のうー死ぬとわめきだした時に

パートナーに逆に

5階のベランダにつれていかれ

ー本気でいってるなら、やれよ。みててやるー

（すごい根性だと思うが・・）

その量り（本気かどうか）で、妹の方が

正気を取り戻した。

その思いが姉の所に戻っていったんだろう。

すると、しばらくして、

姉の方が死にたい発作をおこして

危ういところをご両親に引き留められて

だんだんと、快方に向かっていった。

 

そういう話は

たんに、偶然をこじつけているだけだと思われるかもしれない。

ところが、

私自身に

確かに、「思い」は時や場所を超えて届くことをみせられた事件？が有った。

ネットで個人的な悩みを聞いていた相手で

顔も知らなければ、年齢もどこに住んでいるのかも

いっさい知らなかった。

それが、

その女性が「死のう」と、しているのが判った。

湖かどこに、どんどん入っていく。

そんな感じがやけにはっきり判った。

携帯電話など判る筈もなく

なにか、人がたちいりそうもない場所

そして、すでに、水の中にはいりこんでいる。

ー正直　自分でも、妄想か何かかと思ったー

だが、もしも本当だったら？

狐狸にばかされたなら、笑い話で済む。

できることは、必死で「念」を送る事だけだった。

届くか、引き留められるか　判らない。

ー生きろ！！　死ぬな！！ー

その思いをどれだけ送り続けたか。

もしかすると　2，3分だったかもしれない

30分～1時間だったかもしれない。

だが、突如、ふっと、不安が消えた。

まちがいなく、湖？からあがって

アパート（一人暮らしと聞いていた）に帰ろうとしている。

無事であるだろうと思いつつ

ネット（サイト）にでてくるだろうと

パソコンの前で待ち続けた。

およそ、また、30分以上か・・・

パソコンの前で待つ。

やっと、相手が現れたとき

「どうしたのだ？もうとっくにかえってきてただろう？」

と、責めた言葉を吐いた。

湖から帰ってきたら、おそらく5分も経たないうちに

パソコンの前に座ると思い込んでいた。

良く、考えたら

湖にはまっていたかもどうかも判らないのに

自分の中では、事実になっていた。

すると

「シャワーをあびていたんだ」

そういわれても、まだ、判らない。

「頭冷やそうと思って、沼につかっていたんだ。

だから、べちゃべちゃで・・・」

湖にはまっていたと思いながら

帰ってきたと思いながら

べちゃべちゃーシャワーをあびるという

当然のことが、思いつかない。

妙な自分だと思った。

だが、確か・・9月末か10月

沼なんか、水が冷たくなって

底がどうなっているやら

死ぬ気でなくても、

死の方がひっつかみに来たかもしれない。

 

こんな不思議なことがあって

（と、いうか、ちょくちょくある人である）

思いは届く

と、言うのも事実だと思った。

不思議な事に、何故か、ピンポイントで

湖（沼）にはまったのも

受け取っていたということになる。

 

だから、

妹が姉の思いを肩代わりするということはあり得ると思った。

他人の見ず知らずの間でこんなことがおきたんだから。

姉妹で有れば、知らずのうちに

助けられるタイミングまで肩代わりすることがあっても不思議ではないと思った。

 

さらりと、コメディー調でかいている物語だけど・・

事実は小説より奇なり　である。

因みにこのシリーズの加奈子さまは

フィギュアの村上加奈子をイメージして書いていた。