ウクライナへのロシア侵攻問題で、何ゆえに至ったかの背景が気になっていたところ、ロシア革命の発端になった1925年制作映画「戦艦ポチョムキンの反乱」が見つかった。既に著者権が切れているためユーチューブで視聴可能。この反乱は1905年に黒海艦隊の船上で起こり、1917年のボリシェヴィキ革命(ロシア革命・ソビエト革命)に発展していくトリガーの事件。「ボリシェヴィキ」とはロシア語で多数派を意味する。
無声映画で、もちろん白黒。水兵たちがウジ虫入りスープを食べさせられていることが反乱の主因で、「これでは日本人の捕虜より待遇が悪い」などの日本語訳字幕が画面にあらわれ、誤植でなく日露戦争の最中で納得できた次第。
この映画は「オデッサの階段」が特に有名。皇帝が反抗する市民に対して銃を向けさせ発砲を命令し、結果女性や子供まで死傷者が多数出ます。その当時ロマノフ朝の帝政ロシアは現在のバルト三国、ポーランド、ベラルーシ、ウクライナを含んでいたようです。この事件より十数年でロマノフ朝は滅びます。
第一次大戦後に戦勝国であり中立国である日本が公正な国境を確定に努め、ベラルーシ、ウクライナ、ポーランドの国境線と独立を助けたようです。国際連盟の五大国に入る日本でしたから、今より数段国際的な地位があったのでしょう。皮肉にも「第二次大戦後アジアの諸国を開放することに貢献した日本が、今は『新植民地』になっている」とアメリカの学者が書いていました。
コロナパンデミック、ロシア侵攻、次は何が起こるやら。20世紀初頭もそうでしたが、21世紀初頭も世界的に騒がしくなっていますね。