The 理科ロマンスカー

人生を振り返りつつ見過ごしては禍根を残すであろう事柄に着目。
日本の正義・倫理・規範・疑惑等々婉曲的に発信。

考えるプロセス?!・・・汎用的には「認識→思考・判断→行動」ですよ!!!

2018-10-20 09:33:01 | 日記

 養老孟司東京大学名誉教授は「五感から情報を取り入れ」→「内部で計算」→「運動して出力」、と語っています
 武田邦彦中部大学教授は「観察する」→「考える」→「行動する」と、考えるプロセスを唱えています。
 コンピュータは入力→計算→出力の仕組み。

 これらのことから脳の思考過程を一般化すると、感覚 (五感)で認識」→「思考・判断」→「行動・表現」のプロセスをたどると考えます。これらのことと、文部科学省発行の学習指導要領の資質・能力の1つの柱としての「思考力・判断力・表現力等」とは符合すると解釈してもよいと思われます。これらのことを表1にまとめています。

 この認識論を基盤にしてすべての教科の指導法を確立させたい。

「設問」に対する解答を導き出す際の「思考力・判断力・表現力等」を考察する その3

2018-10-14 14:27:01 | 日記
 テストなどの際、設問や問題をどのようなプロセスを経て解答を導き出すのでしょうか。

 設問は文章や図・グラフ等で問うことが多いので、見たり読んだりして設問の内容を認識・理解します。もちろん設問内容文章等を正しくキャッチする読み取りの力(読解力)はあるものと仮定します。

 「問うている内容の理解」と「既に内包している知識・技能・経験等」とを比較したり、関係付けたり、因果関係で考えたりして、何らかの考え(結論・答え・解)が浮かびあがります。詳しく述べると、「複数の物事を比較する」「過去に解いた問題との比較や類推して分析する」「どれとどれがつながるか、前後関係はどうなっているかなど因果関係や変化のプロセス等で関係付ける」など、これらを行ったり来たり往還を繰り返します。この場面で「思考力」が働いています。それを「能動的な思考力」と呼ぶこともあります。

 そこで「解として適切なものは何か」を思い巡らし、判断して「結論・答え・解」を導き出します。ここでは「こうではないか、こうだろう」など、設問で聞かれていることの状況に応じて「判断力」が発揮されます。そして、設問に対する「結論・答え・解」を相手に伝わるようにアウトプットします。それは話したり、書いたり、図化したり、発表したりなど行動に現れます。この場合は判断した解答を解答欄に記載します。これが「表現力」になります。このことを下図に模式図的に表しました。



 このような過程を授業で踏むことが生きて働き、資質・能力を子どもに付けることになるという仮説のもとに次期学習指導要領の理念が成り立っていると推し量れます。ですから、授業場面では「思考力・判断力・表現力等」を培うために、「必要な情報を収集したり、調べ学習をしたりする際は『協働的な学び』を、「適切なものは何かを導き出したり、結論を出したりするときには『他者や集団との対話的な学び』」を重視する対話的・協働的な学びの意義が見いだされます。

「思考力・判断力・表現力等」の捉えについて・・・その2

2018-10-11 08:14:11 | 日記
その2 大人の事例では
(1) 日常生活の卑近な事例から「思考力・判断力・表現力」を考察する




 起床後「外を眺め曇っている」ことを視覚で認識します。その際瞬時に脳にある既有の知識・情報・経験・技能等を引き出し照らし合わせ処理すると思われます。すなわち認識した現象と既有のものとを「比較したり、関係(結び)づけたり、因果関係で考えたり」するわけです(思考力)
「これから外出する。曇っているから雨が降りそうだ」と過去の経験より比べて予測します。「傘を持っていくか、いかないか」を思案します。「重いけど雨に濡れるのはいやだ。傘が必要」などと適切な考えに至ります(判断力)。「だから傘を持参しよう」と傘を用意します(表現力)。話したり、書いたり、行動に移したりなどを表現と呼びます。

 これら一連の過程より、「曇っていたら雨が降りそうで、傘を持って外出すると濡れることはない」の知識・技能が更新、強化されます。このことを図に示しています。

「思考力・判断力・表現力等」の捉えをこのように考える その1

2018-10-10 06:21:54 | 日記

 日常生活の卑近な事例から「思考力・判断力・表現力」を考察する
  「幼児がどのようにしてリンゴを認識していくか」の事例より
リンゴを初めて見た幼児は、まずはジッと眺め触り舐めます。小さいリンゴならかじることもするでしょう。赤かったり黄色かったり、触るとツルツル感じます。かじった幼児は、甘かったり、甘酸っぱかったり味覚で捉えます。この様子から五感を使って対象を理解しようとしていることが分かります。
「これなあに?」と聞く幼児がいたり、近くにいる母親が「りんごだよ!」と名称を教えたりすることもあります。この繰り返しで「リンゴ」を理解します。

 同様に、既に知っている梨のケースを取り上げます。食卓の籠にある幾つかの梨に気付きます。これは五感(視覚)の感覚より情報を取り入れ認識したことになります【感覚で認識】。「みずみずしく美味しそうな梨だ」「大きな梨だ。甘いかな」など既有の知識や経験と比較して捉えます。「食べようか。まてよ、あとにしようか」など考えを巡らします【思考】。そして、「3時のおやつ時に食べよう。いまは冷蔵庫に冷やしておこう」と状況に応じた決め方をします【判断】。冷蔵庫のドア―を開け、梨をしまいます【行動=表現】。その結果、「大きい梨を冷やして食べると夏には最高においしい」と食べた経験より理解し概念化された知識が身につきます【知識・概念】