2月22日「ウィルソン博士と屋久島」と題して、作家:古居智子さんによる研究講座が開催されました。
ウィルソン博士と言えば、屋久杉の大株など(のちにウィルソン株と呼ばれる)を調査し、屋久島の森の希少性を世界に紹介してくれた人です。
ウィルソン株は、ハート型の洞が有名な観光スポットでご存知の方も多いのではないでしょうか。
ウィルソン博士が屋久島を訪れたのが今からちょうど100年前の2月。雪のある寒い季節です。
100年前の時代背景やプラントハンターという職業、一人の人間としてどうような人物だったのか・・・ウィルソン博士の素顔を垣間見れる内容でした。
一番のポイントは、ウィルソン博士が植物学者田代善太郎氏に会い、屋久島の森のすばらしさを語り、それをきっかけに田代氏は屋久島を5回にわたり訪れ、屋久島の天然記念物調査を行った。
そして、屋久杉の原生林が天然記念物に指定されたことにより、その後、世界自然遺産登録の流れにつながった・・・。
あくまでも現存している手紙や日記・文献による推測ですが物語性のある話です。
一人の人間の行動が人と人をつなぎ、時を超え100年後の今がある。
ウィルソン博士がいなければ、世界遺産になってなければ、僕は屋久島にいなかったかもしれない・・・そう考えると感慨深いものがあります。
興味のある方は、「ウィルソンの屋久島~100年の記憶の旅路」古居智子 KTC中央出版1800円 をご覧下さい。
写真がなかなかすばらしく100年前の時代に想いをはせることができます。