昨年の感謝と今年の願掛けもかねて岳参り登山に行ってきました。
岳参り(たけまいり)とは山の神様に海や里のめぐみを捧げ、豊漁豊作、家内安全などを祈る参詣登山です。
山と深く関わりあいながら暮らしてきた屋久島ならではの山岳信仰で500~600年ほど前から始まったといわれています。
まずは海に行ってお供えする砂を採取。屋久島の浜や里(砂・塩・米・酒など)のものを山の神様にお供えします。
足跡のないきれいな砂をとります。
比較的登りやすくて眺めのよい前岳に登ります。お気に入りの山のひとつです。
最初は川の近くを登るのでコケもきれいです。
日が射した時のコケのきれいさはひとしおです。
いろいろコケの種類を見ることができます。こちらは珍しくはないのですがスギゴケの仲間。
この日は雨は降っていないのですが、探すとコケのしずくを見つけることができます。
分かりづらいと思いますが、炭焼き窯の跡。
大きな屋久杉の切り株から外を見たところ。
切り株から上を見上げたところ。
水場で休憩。川の水は飲むことができます。
ヒメシャラの木。根っこが一生懸命に大地をつかんでいます。
ヤマグルマの木。面白い大きな木がいろいろあります。
名もない屋久杉。根っこの空洞には人が入れるぐらい大木です。
リンゴツバキの実。
センリョウの実。
木のこぶ。いろいろな物を探しながら歩いていきます。
屋久杉ではなくツガの巨木。大きくても屋久杉とは限らないのが屋久島のすごいところ。
一か所、崩落して危ないところがあります。
稜線上まであがってくると眺めのよいところも。
風当たりが強いので木の皮などがはがれて白骨樹になってしまいます。
無事、山頂に到着。塩や砂をお供えして山の神様にお祈りをさせていただきました。
お祈りが終わった後は山頂からの眺めを楽しみます。
向かった右手の山は太忠岳と花折岳。左手奥の雪が積もっている山は黒味岳。
黒味岳は標高1831mなので高い山です。
厳しい環境を耐え忍んできた白骨樹の形が好きです。
水力発電所。屋久島の電気は水力で賄わています。
船行、松峯、安房、春牧地区などの街並みをみることができます。
標高651mの明星岳。こちらの山も岳参りの山として登られます。各集落によって山は異なります。
青い空と海を見ているだけで気持ちが良いですね。
ちなみにこの日は誰にも会いませんでした。
屋久島リピーターの方や人が少ない穴場に行きたい方、屋久島の名低山だと思います。
屋久島自然学校の岳参りガイドツアーはこちら。