私たちが長崎・佐賀に行っている間のことを書かなければなりません。今依頼原稿を書いているところですが、丁度、この名護市長の意見書を巡る問題を書く段階に入りましたので、ブログに先に揚げます。
12月21日の名護市議会本会議の最終日に16日から議案はもちこされました。結論を言えば、「辺野古川河口部の用途変更は問題ない」との渡具知武豊市長の意見書は、13(野党)対12(与党)で否決。確かに市長や与党が言うように公有水面埋立法が変更申請時に地元の市長に求めているのは、用途変更の場合です(同法第13条の2の②項)。しかし本件の場合、国が拙速にボーリング調査不十分なまま、県に埋め立て承認を求め(2013年12月27日)、やってみたらトンデモナイ軟弱地盤がでてきたのです。これに行き詰まって、県に何ら協議を求めないまま、辺野古側から埋立を強行してきたのです。国は自然環境はもちろん、住民の安全な暮らしを端から無視してきたのです。これに対して、住民に身近な自治体を代表するはずの市長が住民の生存と暮らしを無視することじたいが異様です。「この用途変更に問題はない」とすることは、国の横暴・無法なやり方を追認することにほかなりません。
市長は、「(用途変更以外の意見を述べることに)規制はないが(述べる)義務もない」として、野党からこの案の取り下げを求められながら、取り下げませんでした。「(法的に)義務がない」ことと、住民の福祉を無視することは意味が全く異なります。名護市長は今後どう出てくるのか不明です。だからこそ、私たちが渡具知武豊市長に分からせる闘いが重要になってきます。
また市議会は、辺野古美謝川の切り替え工事に向けた辺野古ダムでのボーリング調査の中止を求める沖縄防衛局長宛の意見書と名護市長宛の決議書も賛成多数で可決。名護市は公共物管理条例は市に所有権がある範囲にしか及ばず、辺野古ダムは範囲外だと主張していますが、既設の位置を取り替えるのですから、これを範囲外としていたら容認しているのと同じです。2014年当時と同様な辺野古ダム全体を視野に入れた市政を執るべきです。
いずれにしても年明け早々に、名護市民などが名護市を突き上げる闘いをすすめなければなりません。
なお、大浦湾のチリビシのアオサンゴ群集と長島洞窟の調査と天然記念物指定を求める決議と意見書の両案も賛成多数で可決されています。