詳しく無いのだが 作詞家でエッセイストの麻生圭子氏 まあ80年代当時は売れっ子作詞家で96年に京都移住 99年から15年まで町家暮らしで京都本を多数出してられるようだが・・氏は大分日田の生まれで東京で育ったそうで まあ江戸っ子では無いとしても東京の人だ。amazonで本の検索してたら 著書が引っかかったので何者?と見てみたら ブログが引っかかった。更に検索してみたら2015年には京都を引き払っていて 短いロンドン暮らしを経て今は琵琶湖の西岸のリゾート物件を改造しながら暮らしてるらしい。色々あって京都を離れたらしいのだが 「京都にはもう19年いたので、もう充分。というか、長過ぎた。慣れてしまった。慣れたら、終わり。町家暮らしはもうしないと、家を引き払うときにはもう決めていました」ほかのツイートでも、京都について「いい意味でも悪い意味でも。窮屈。ぽろっ。本音」・・ということらしい。まあいいも悪いも関西って微妙だ。あたしは生まれは三重だが転々として 学生時代は京都西陣で過ごしたので まあ関西人だ。食うために東京に出てもう長い。でも 基本的に関西人なので東は水が合わないのでいつかは戻る・・って思ってたわけだが 大病して仕事を失ったので決心をした次第。まあ関西って土地の色が鮮明なので 東京の様な透明な感じは無い。どこか色がついているのだ。その色が合うかどうかで 居心地が決まる。まあ 氏は適度な距離感を保ちつつもある程度濃密な付き合いをしなきゃならない京都の色に合わなかっただけ。近江はもっと地縁みたいなものは薄いし買われたのはリゾート物件のようなので ある程度気楽な生活ができるのだろう。それ以前に物書きとして 京都ネタが尽きたので次に行く・・という感じか。伊豆とか富士とかも検討されてたみたいだし。あたしには転職する人のように京都を離れたように見える。京都で食えないから今度は近江です・・てな風に。 なんかエッセイストや作詞家が京都に移住するのが流行みたいだが 血が関西で無いと無理な部分はあると思う。特に町家だと街とべったりになるから そこでずれが生じるともう埋めようがない。近江のお宅の写真がブログに出てたけど英国色満載だったのはある意味面白い。
わけのわからん本ばっか読んでるな・・と言われそうだがw 今回お盆で京都に行ったら ちょうど下鴨納涼古本まつりをやってたので探索してきて キャリーバッグが壊れるくらい買ってきたのだが 戦果は後日。鉄道旅の本ばかり読んでるわけでは無い。もう一冊借り出してきたのが ゴミ分別の異常な世界 リサイクル社会の幻想 杉本裕明/服部美佐子著 幻冬舎新書刊 2009年初版である。混ぜればごみ 分ければ資源・・という言葉が錦の御旗のように言われて久しいが 実際多岐にわたる分別をしても ゴミの総量はほとんど変わらない・・ということをデータを使って解説してる。面白い。府中市とか津市とか 身近な例を挙げて解説してるんで納得するところは多い。さて なんでこんな環境問題がらみの本を借りる?と言われそうだが きっかけは京都の古本屋で買った リサイクル幻想 武田邦彦著 2000年初版(買ったのは2019年の12刷だ)文春新書がきっかけである。著者は東大卒の材料工学・分離工学の専門家だ。本書 帯にペットボトルをリサイクルすると石油の消費は4倍に!というのにひかれて買ったのだがなかなか面白い リサイクルの矛盾を材料工学から読み解いているのだがこの発想がすごい。なんでもリサイクルに回せば資源の消費は少なくなり循環型社会ができる・・という幻想をあっけなく打ち砕いていくところなんかある意味すかっとするw 氏の言われるリサイクルの劣化矛盾とか資源をかえって浪費する矛盾とか まあ目から鱗だったりする。我々は分別してリサイクルに出せばそれで環境に優しい行為をした・・と満足しがちであるが分別して回収された資源?がどのようにリサイクルされて循環しているのか?まで見ないと ちゃんとリサイクルした 環境に優しいことをした 循環型社会に近づいている・・とは言えないのであろう。まあ 基本使わないのが一番環境に優しいというのは皮肉なことではあるが それが真実だったりするのでもう一度考えてみる必要はあるだろう。先のゴミ分別の方は リサイクル幻想を読んで興味を持たれた方が読むといいと思う。先に読むべきはリサイクル幻想の方だと思う。小説読まないで こんな小難しい本ばっか読んでる・・ってなんかえらっそーなこと言うな・・とか言われそうだが フィクションは森見登美彦氏や万城目学氏あたりで十分 生の人が書いたエッセイだの小難しい本の方が 虚構のお話より何倍も面白い・・と思うだけなのであしからず。
宮脇俊三氏の本。終着駅に行ってきます 新潮社刊 初版 昭和61年(1986年だから国鉄だ) これは文庫だが 価格が320円w 泣かせる。まあ内容的には 日本の終着駅25を訪れる旅の紀行文。これも古い本ながら読ませる。最もJRでなくJNR(日本国有鉄道)の時代の話だから 当時の経験が無いと感情移入できないだろう。最近は新幹線か飛行機でしゅっ・・と行って観光するのが主流だし 国内に比べて海外の方が割安感があるので若い人はみんな海外に行ってしまう。なので 古くからある温泉地とかはご老人ばかりだし 京都みたいなグローバルな観光地は傍若無人な中国人や韓国人が溢れかえってるわけで 若い人が国内旅行しないわけだ。昨今では長距離は飛行機か新幹線なので 時間をかけてその土地の中を動いて行くような旅は好まれないのだろうけど 一度知ってしまうと病みつきになる。先に海外行くより日本の田舎・・って書いたけど 行きたいところは数限りなくある。その昔 国鉄がディスカバージャパンなんてキャンペーンやってたけど 日本には今見ておかない無くなってしまう風景がいっぱいあるのだ。
鉄ちゃん(鉄道マニアのこと)ではないのだが 体壊してから夜行高速バスや鉄道の移動が多い。まあ月に一度の通院も東京から静岡まで3時間半かけて電車通院してるので ショートトリップではある。通勤時間帯を外しているのでローカル線とか観光路線に乗ると結構がらがらで楽しめる。先日も用事で本籍の三重県津市に行ってきたのだが移動は 京都-名古屋はさすがに新幹線だが 津に行く 津から京都に行くのもJRのローカル線を使った。まあ津-京都って普通は近鉄特急を使うのが一般的だが そこはあえて紀勢本線+関西本線で柘植周り。本線・・と言うものの2両編成のディーゼルなので田舎感満載である。これで味をしめて ローカル線の旅・・っていいな・・と思う。で図書館で借り出してきたのが 鉄道旅の紀行文では有名な宮脇俊三氏の本。どんな内容か知らずに借り出して来たのだが まあタダだしいいか・・というわけ。最長片道切符の旅 新潮社刊 昭和54年初版の復刻。昭和54年というと1979年だから まだ国鉄時代だ。分割民営化されたのが1987年だから見事に古典だ。既に40年前・・その間に廃線となった路線も多いだろうが まあ読み物としてはありだろう。著者は元中央公論の編集長で鉄道マニアだ。本書 旅の紀行文というより ひたすら長距離を乗ることを目的とした いうところの乗り鉄。北海道の広尾から鹿児島の枕崎まで 一筆書きのようにローカル線を乗り継ぎどれだけ長い距離を乗るか・・を主眼にした旅の紀行文なので 名所・旧跡の類は何も出てこない。車窓の風景と車内の風景で延々と話が続く。これが341ページも続くので 新幹線や飛行機でさっさと目的地に行って観光したい人たちはすぐに投げるだろう。あたしは乗り鉄の気持ちはわからないがローカル線の楽しみは知ってるから最後まで楽しく読めたけど・・しかし 行きつ戻りつなるべく多くの路線を重複しないように乗る・・というのは大変だな・・と思う。あたしなんかは目的地があって そこに至る一番安い経路を探索するとローカル線を含むというだけなんだがw 図書館で借りて読んでみよう‥と言う人にはお薦めできるが 本書既に絶版(復刻は平成20年だが)でamazonのマケプレでも2000円から~の値段がついてる。が・・文庫化されてて いまだに買えるので 読みたい人は図書館 本棚に入れたい人は文庫でいいかと。復刻版はハードカバーだが古本に2000円+送料を出してまで買うのはためらう代物だ。
旅・・と言っても 京都を部屋探しでうろうろしてるだけだが 移動はもっぱら夜行高速バス。寝てれば 朝に着くし二泊分の宿泊も浮く。で渋滞しようが寝てればいいだけだし それでいて新幹線の半分以下・・というお財布に優しいお値段w まあ京都は車で行ってもどうしようもないが 東京にいても車ってまず使わない。車趣味だけど 何処に行く?って話なのである。大手術してから体力がガタ落ちで 去年や今年のように猛暑だと体力的にも心配。じゃ なんで旅に出るか?という話だが 一番お安いのは自転車だ。じゃあ東京から東北まで自転車旅するか?と言われたらこれは無理。荷物積んでの一日の移動ってせいぜい50キロも行ければいい方だ。50キロ弱・・というと新宿-立川の往復位? 考えただけでも無理。じゃあ長距離の移動は輪行・・自転車ばらして鉄道で行って 現地で組んで走り回って またばらして電車で・・というやつだが 調べてみると 高速バスには持ち込めないし鉄道でもかなり制約がある・・というか まあほぼ無理だ。ではバイク?となると 大型バイクはもう振り回せない。カブ2台でとろとろ行くのもありだな・・とは思うが・・車は先の理由から無理だしバイクとてあんまり状況は変わらない。勢い鉄道旅となるのだが新幹線は異様に高いのでパス 一番効率がいいのは長距離の移動は夜行高速バスで現地ではローカル線と路線バスでいいじゃないか・・というところに落ち着いた。で 夜行高速バスもありだが 鉄ちゃんに人気のJRの青春18きっぷもありかと思う。これはもともと学生の長い休みに合わせて売り出される極安の5枚綴りの切符で 使用できる期間が限定されるが JRの普通電車1日乗り放題で2370円と安い。まあ 安いものには裏がある・・ということで ノウハウ本が色々でてるわけだが まずは図書館。何冊か予約入れたうち借り出せたのが 青春18きっぷの教科書 山と渓谷社 2018年初版。取ってきてパラパラみたのだが これがどうしようもない代物。そもそも旅って 何処に行こうか?と考えるところからが旅なのだが この本 青春18きっぷの教科書・・というタイトルだが パック旅行のようながちがちのスケジュールプランがほぼ7割。何時何分のどこ行に乗って・・なのだ。まあ行き当たりばったりではうまく使えないのもわからんでは無いが これでは旅でなく旅行だ。これ 紙は上質紙で厚いし写真もきれいだけど 情報量が少なすぎるのに1600円とお高い。更に2018年の7月時点でのダイヤで行程が組まれているので もう今年はダイヤ変わってるでしょ?と突っ込みたくもなる。世の中にはこんな駄本も多いのだ。こういう本はまず図書館で借りて良ければ買う・・あるいは必要なところだけコピーする・・というものだろう。あたし?この本は即返却して終わりであるw