三宅 香帆 (著) 集英社刊 2024/4初版 288P 1100円
著者は 文芸評論家。1994年生まれだから30歳か・・京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程修了(専門は萬葉集)。だそうで amazonではベストセラーになってる。日経の書評で見てフリマでも古本が高いし なんとなく説教臭そうだったので図書館。40人強待って昨日取ってきたのだが 待ちがいるので2週間しか借りれない。ぱらぱら見ていけそうだったんで 夜更かしして読んじゃったが・・一言で言えば博士論文みたいな本で なんでこれがベストセラーなんかさっぱりわかんない。1100円の新書・・という時点で高いな・・と思うし。
【人類の永遠の悩みに挑む!】
「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」「疲れていると、スマホを見て時間をつぶしてしまう」……そのような悩みを抱えている人は少なくないのではないか。「仕事と趣味が両立できない」という苦しみは、いかにして生まれたのか。労働と読書の歴史をひもとき、日本人の「仕事と読書」のあり方の変遷を辿る。そこから明らかになる、日本の労働の問題点とは?すべての本好き・趣味人に向けた渾身の作・・らしいが 日本人の読書の歴史とその変遷を書いただけ・・みたいな印象を受けた。あたしは子供のころから本好きで読書って建物の基礎みたいな役割だと思うし 読書は教養とか修養とか階級とか そんなもんどうでもいいかと。そんな堅苦しいもんじゃなくて お酒やたばこみたいなもんで 嗜好品。なんかこう堅苦しく読書論みたいなもんを展開されると うぇーという感じ。お酒もたばこも好きな人には地上の幸福だけど そうでない人もいるわけで 個人的には読んだほうがプラスになると思うが読みたくない人は別に読まなくても生きていくのに支障があるとは思えない。本を読む余裕のない社会っておかしくないですか?と著者は言うけど あたしは本は嗜好品なんで 仕事で疲れてても寝る時間削ってでも読む。あたしは ゲームもスマホをだらだら使うのも興味が無いので余計だ。あたしのスマホは出先のテザリングとMAPだけ。京大出身者って 鷲田清一さんみたいな自然体の哲学者や 森見登美彦や万城目学みたいな力の抜けた作家もいる反面 なんか旧帝大を未だに引きずってるような著者みたいな人もいるのね。読書は人生の「ノイズ」なのか?と言っておきながら他者の文脈を知る・・と言ってみたり 最終章では「全身全霊」をやめませんか?とか言い出して 半身で働くことを提案してる。なんか言ってることが筋は通ってるように見えるがこの最終章に繋げるために国会答弁みたいな官僚思考を使ってるので 優秀でもこの著者は嫌いだ。お好きな方はどうぞ。個人的には即ゴミに出したいような代物。何でも全身全霊でいいと思うのよ。仕事も遊びも人生も本も。著者は有限の時間の中で全身全霊でなく半身で・・と言うわけだが 有限の時間はやりようで色々拡張できると思うので 来年度予算の配分みたいな考え方はどうもなぁ。
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