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暴力とポピュリズムのアメリカ史──ミリシアがもたらす分断

2024-04-06 17:28:35 | メンタルヘルス
中野 博文 (著) 岩波書店 2024/1刊 240P 1034円
2021年米国連邦議会襲撃事件を切り口とした憲法修正第二条を盾に武装した人民(ミリシア)と対峙する連邦キャピトル警察・州軍。人民主権理念に基づいた国づくりの裏側にある暴力文化とポピュリズムをめぐる異色のアメリカ通史だ。
著者は学習院大学院出の北九州市立大学教授 専攻はアメリカ政治外交史。
amazonのレビューを見てみると面白いからつまらないまで平均的に分布してるが あたしはすっきりわかるアメリカの裏側みたいな読み方をしたので面白かった。 大学教授の書いた本としては異例とも言えるぐらい無駄がなく理路整然としてとても読みやすしわかりやすい。アメリカでは個人の銃の所持が憲法で保障されてるが これが修正第2条で これも疑問だったんだがすっきりわかる。ほかにも奴隷解放で有名なリンカーンが 実は奴隷解放には消極的だったとか 共和党が人種差別政策に反対したのは1940年代とか 南北戦争で自由と平等の国アメリカができた・・と思ってたら 20世紀の終わりごろに色々変わったりしてるのを知らなかった。共和党というとトランプの支持とか者の党という認識をお持ちの方も多いだろうが アメリカ史においては共和党が民主であり主流なんだそうで 色々目からウロコでした。
中野さんは第一章で トランプを評してこう書いている。
トランプの才能は、わかりやすく効果的にウソをついて、人々を煽り立てることにある。
これ面白いよ。こういう人の授業なら受けてみたいと思う。誰にでも薦められる本ではないのは amazonのレビューを見ればわかるが あたしはぜひ手に取って読んで欲しいと思う。出たばかりなので古本の値段以前に出てこないので しばらく先になろうだろうが本棚に入れたい本だ。これは日経の書評から拾って図書館の本。
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