京都府京田辺市、谷村医院の院長です。 日常診療を通じて感じたこと、四季折々の健康情報、趣味の活動を御報告いたします。
秋にまた あはむあはじも 知らぬ身は こよひばかりの 月をだにみむ
詞花和歌集・巻第三 秋 三条院御製
秋の野の 草むらごとに おく露は 夜なく虫の なみだなるべし
詞花和歌集・巻第三 秋 曽祢好忠
秋ふくは いかなる色の 風なれば 身にしむばかり あはれなるらん
詞花和歌集・巻第三 秋 和泉式部
ありし世に あらず鳴子の おときけば 過ぎにしことぞ いとどかなしき
建礼門院右京大夫集
着なれける 衣の袖の 折り目まで ただその人を 見る心ちして
建礼門院右京大夫集
うゑおきし ぬしはかれつつ いろいろの 花さえ散るを 見るぞかなしき
建礼門院右京大夫集
靜夜思 李白
牀前看月光 牀前に月光を看る
疑是地上霜 疑ふらくは是れ地上の霜かと
擧頭望山月 頭を擧げて山月を望み
低頭思故卿 頭を低れて故卿を思ふ
巻五・楽府│久保天随訳注:「李白全詩集一」, 日本図書センター
巻之六 楽府三十八首│王琦注:中国古典文学基本叢書「李太白全集二」, 中華書局
「唐詩選畫本」五言絶句一, 石峯橘貫画讃, 東嶽管忠俊書, 嵩山房
風色やしどろに植ゑし庭の秋
蕉翁句集草稿 芭蕉
汲みて直ぐ壺中の水の澄みにけり
大津絵 鈴木鷹夫