京都府京田辺市、谷村医院の院長です。 日常診療を通じて感じたこと、四季折々の健康情報、趣味の活動を御報告いたします。
鳥狩しに、砥上が原といふ所に出で侍りし時
荒れたる庵の前に蘭咲けるを見てよめる
秋風になに匂ふらむ藤袴 主はふりにし宿としらずや
金槐和歌集 源実朝
極楽世界 散華楽笛│芹沢銈介画, 佐藤春夫作:「極楽から来た挿絵集」(法然上人絵伝), 吾八, 1961
聖衆来迎楽
一筋に心の色を染むるかな たなびきわたる紫の雲
聞書集 西行
洛東 知恩院│徳力富吉郎
漕ぎゆかむ波路の末を思ひやれば うき世のほかの岸にぞありける
明恵上人歌集
吹き結ぶ風は昔の秋ながら ありしにもあらぬ袖の露かな
小町集
百首歌奉りける時、秋歌とてよめる
野分する野辺のけしきを見る時は 心なき人あらじとぞ思ふ
千載和歌集・巻第四 秋歌上 藤原季通朝臣
雨中九月尽といふことをよめる
いづかたに秋のゆくらん わが宿にこよひばかりは雨宿りせで
詞花和歌集・巻第三 秋 前大納言公任
兜菊 毒艸類│「草花百種 三」, 山田芸艸堂, 明治34年
別れの一歩花野溢れて楽のごとし
山脈 加藤楸邨
水無瀬にて十首歌奉りし時
武蔵野やゆけども秋の果てぞなき いかなる風か末に吹くらん
新古今和歌集・巻第四 秋歌上 左衛門督通光
紫の花の乱やと利可婦登(とりかぶと)
薦獅子集 惟然(素牛)
是貞の親王の家の歌合の歌
秋の夜のあくるも知らず鳴く虫は わがごとものや悲しかるらむ
古今和歌集・巻第四 秋歌上 藤原敏行朝臣