万葉短歌-悠山人編

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万葉短歌3644 大君の3386

2020年07月06日 | 万葉短歌

2020-0706-man3644
万葉短歌3644 大君の3386

大君の 命畏み 大船の
行きのまにまに 宿りするかも  雪宅麻呂

3386     万葉短歌3644 ShuH129 2020-0706-man3644

□おほきみの いのちかしこみ おほぶねの
  ゆきのまにまに やどりするかも
〇雪宅麻呂(ゆきの やかまろ)=「伊吉連〔(いきのむらじ)〕の一族で、渡来人系の人らしい。往路、壱岐で病死」。3688題詞には「雪連宅満」。
【編者注】遣新羅使人等の歌(3578~3722、一四五首)の第67首。「佐婆(さば)海中忽遭逆風(げきふう)漲浪(ちゃうらう)漂流経宿(けいしゅく)而後幸得(さきくして)順風到著豊前国(とよのみちのくちのくに)下毛郡(しもつみけのこほり)分間(わくまの)浦於是(ここに)追怛艱難(かんなんをいたみし)悽惆(かなしびて)作歌八首」の第1首、男。左注に、「右一首雪宅麻呂」。
【訓注】大君(おほきみ=於保伎美)。大船(おほぶね=於保夫祢)。まにまに(麻尓末尓)。佐婆海中(さばのかいちゅう)[「」周防灘の一部、山口県防府市沖合付近]。豊前国(とよのみちのくちのくに)[「福岡県東部と大分県北西部」]。下毛郡分間浦(しもつみけのこほりの わくまのうら)[「大分県中津市の海岸」]。