大きな価値

この何年か、誰かに演奏を聴いてもらう為のステージを積極的に作りながら過ごしてきた...
思い返せば、最初は、１～２年毎に1度という周期で行われるスクールのクラス発表会で1曲演奏出来るだけで大満足だった私...
そんな私が、「今だから出来ること」を強く意識し始めるうちに、だんだんと現在のような形を取る様になってきたわけです

このお陰で、すごぉーくゆっくりしたペースとは言え、確実に成長してきたという自信はあるのですが、実際のところ、自分の演奏の事をよく分かっていなかったりする訳です

そういう部分を補う為には、どうしたら...？

今年7月に、3年ぶりに、自由が丘のとあるカフェを訪れたのは、そういう理由もあったのでした
3年前、初めて演奏を聴いて頂いた時に、オーナーに厳しい感想を頂いて以来、足は遠のいていたのですが、「いつかリベンジしたい...」の気持ちは、忘れる事がありませんでした
7月に久々に訪れた際には、「リベンジ成功」との評価を下さった上で、演奏に対する音楽的な厳しい注文やアドバイスも頂くことが出来た事は、私にとって大きな喜びでした
私は、こちらのオーナーの音楽的センスを信頼しているし、オーナーの言われる事は不思議と素直に受け入れられるのです

昨晩も、最後のお客様がお帰りになると、お店を片付けて、私のピアノを聴く時間を作って下さったオーナー
いつも親身に対応して下さって、すごくありがたい事だなぁと思います
私には、「いつかこちらのカフェでコンサートを...！」という目標もありますが、たとえ、その目標が叶う事がなかったとしても、私はすごく幸せです
そんな目標よりも、もっと大きな価値をココに見出しているんだと思います

2度目のライブ後に...

先日、代官山での2度目のライブ、終了しました
忙しい中にもかかわらず足を運んで下さった皆様、本当にありがとうございました！
“秋の夜”をイメージしながら、メローな雰囲気漂うしっとりしたスタンダード、タイトルに“月”とか“夜空”とか“秋”というキーワードが入った曲などを中心に選曲してみました
ボサノバ風にアレンジした“月の砂漠”は、この日の為に準備した新曲の1つでしたが、「素敵だった」との感想も頂けて、私としても嬉しかったです

空間にあった音楽を演奏したい...というのは、私の目標の１つ
正直、まだ感覚をつかみきれていない部分が多いですが、これまでのBGMスタイルとは、一味変えて、ちょっと遊び心を出したり、これまでよりライブ性が感じられるような演奏をしてもイイのかなぁ～という事は、なんとなくイメージしています
かなりテクニックを要する事だけど、そういう意識を持ちながら、この空間にチャレンジしてみたいと思います

生きる伝説

いろいろと経緯があって、先日、急遽、あるライブを聴きに出かける事に!
そのライブとは...「THE QUARTET～Legend Now in Jazz!! Miles Davisに捧ぐ...～」

ライブの話をする前に---
もしも、「今は亡きプレイヤー」の演奏を聴くという夢が叶えられるなら...
私なら、迷わずピアニストのBILL EVANSと、トランペッターのMILES DAVISの名を挙げる
初めてEVANSトリオのアルバムを聴いたときに受けたアノ何とも表現出来ないような衝撃
「私も、こういう感じのピアノを弾いてみたい...」と、ただ漠然と思った事は、私がピアノを再開してから現在まで続けている理由の１つだと思う
それがきっかけで、JAZZというものに興味を持ち、いろんなCDを聴いたりしながら、少しずつその背景が分かってくると、MILESの偉大さというのを嫌というほど思い知る事になったのでした
EVANSに、MILESのバンドで弾いていた時期があった事を知ったのも然り。

我が家には、MILESのアルバムがたくさんあります
1940年代からジャズシーンをリードしてきたMILESのスタイルは、時代と共に進化し続けたというのがよく分かるし、進化し続ける為の苦悩というのも、後に彼の生涯を紹介した本や番組などを見て、共感したし、深く感動した...

ここで話をライブに戻すと---
このカルテットは、まさにそのMILESと共に、常に第一線のスタイルを引っ張ってきたメンバーたち...
彼らにとっても、MILESの存在は大きなもので、MILESに育てられたとも言える彼らが、今尚、それぞれ現役のスーパープレイヤーとして活躍しているというのが驚きでもあります

往年のMILESの作品で構成されたステージ...
「あ、あの曲だ！」と認識されると同時に、観客側からも拍手やどよめきが沸く..
そこにMILESの幻を見たような気がしてしまったのは、私だけだろうか...

横濱ジャズプロムナード

夫の転勤で福岡から横浜へ越してきたのが8年前のこと---
環境の違いはもちろん感じた...でも、そのほとんど全ての事が私にとって、すごく良い刺激になったのでした
横濱ジャズプロムナードというイベントも、その１つ...
ここ3年ほどタイミングが合わなかったのですが、久しぶりに出かけることにしました

プログラムもチケットを持たずに回ったのは、今回が初めての試み
桜木町駅前から赤レンガ倉庫までの道のりを、気の向くままのんびりとお散歩しながら過ごしていると、あちあらこちらから音色が聞こえてくる...
足を止めては、演奏に聞き入り、また歩き進める...
秋晴れの中、時間を気にすることなく、自分のペースで音楽を楽しめる..というこの環境がすごく素敵だナァと改めて思ったのでした