ゲーテの『すみれ』
1本のすみれがひっそりと咲いていた
身をかがめ とても愛らしいすみれだった
そこへ羊飼いの娘がやってきた
軽やかな足取りで 歌をくちずさみながら
”ああ!”とすみれは思った
私がこの世で一番美しい花だったらよかったのに
ほんの少しの間でも あの娘に摘まれて 胸におしあてられて
ほんの少しの間 たった15分だけでもいいから・・
ああ、それなのに! 娘はやってきたが すみれには目もくれず
かわいそうなすみれを踏んでしまった
すみれはつぶれ息絶えたが それでもうれしかった
あの人に踏まれて死ぬんだから!と
哀れなすみれ・・
それは本当にかわいらしいすみれだった
1本のすみれがひっそりと咲いていた
身をかがめ とても愛らしいすみれだった
そこへ羊飼いの娘がやってきた
軽やかな足取りで 歌をくちずさみながら
”ああ!”とすみれは思った
私がこの世で一番美しい花だったらよかったのに
ほんの少しの間でも あの娘に摘まれて 胸におしあてられて
ほんの少しの間 たった15分だけでもいいから・・
ああ、それなのに! 娘はやってきたが すみれには目もくれず
かわいそうなすみれを踏んでしまった
すみれはつぶれ息絶えたが それでもうれしかった
あの人に踏まれて死ぬんだから!と
哀れなすみれ・・
それは本当にかわいらしいすみれだった