ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

ドラマ「家で死ぬということ」

2012-02-27 10:45:24 | TV DVD
 NHK土曜ドラマで「家で死ぬということ」を見ました。妻の要請で、会社員純一(高橋克憲)は長男を伴い、がんで余命3ヶ月と宣告された義母を東京に迎えるべく、岐阜県白川郷の旧家に出向いた。「家で死ぬ」と言い張る義母(渡辺美佐子)を説得出来ずに共に旧家で過ごすことになる。

 これまでの年月には旧家を守る義母と結婚して東京で暮らす娘(主人公の妻)の反発があり、さらには夫婦の微妙な関係も絡んでドラマは続くが、日々病気が進行し続ける義母の「家」に対する執念も一段と強くなる。

 ぶっきらぼうな義母との過ごす時間と、「結」と呼ばれる絆で結ばれている多くの村人との交流が、頑な義母の気持ちを理解する様になり、一度は老人ホームに預けるが、最後の看取りの場所を「家」にすることにして連れ帰る。

 身近な人との別れは突然に訪れることがある(村の女医さんは阪神大震災で身内を失っている)。しかし「さよなら」を言う時間があるときには、送る人、送られる人はどう過ごしたらよいのか、そんな問題を投げかけるドラマである。

 17歳で嫁いで来てから長い間の万感の思いの籠った家で、母と娘の長年のいさかいの氷解と、主人公への感謝の気持ちをそっと伝える義母を看取る家族にも涙が禁じ得ないものがありました。

 合掌創りで著名な白川村の冬景色と、村人たちの絆の深さもドラマでは強調されていて、旧き良き伝統を守る人々の逞しさも感じ取れるドラマで、さらに我々にもいずれは訪れる「死」とどう向き合うのかの問題を提起してくれたと思いまます。

NHKのHP からドラマの一場面。
                  
コメント (6)
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