「いい塩梅(あんばい)ですね」という言葉を耳にしますね。塩梅と書いて「あんばい」と読みます。昔の調味料は塩と梅酢でした。ですから塩梅(あんばい)とは、もともと味加減を指す言葉です。「塩梅する」といえば、料理の味加減を整えるということでした。もうひとつ、よく似た言葉に「按排(あんばい)」がありますが、これは物事をうまく処理するという意味です。
これらの言葉が一緒になって、物事の具合を表す言葉になったようです。すでに、中世の頃から、混同して使われていたらしく、中国でも同様の例があるそうです。
塩と梅酢だけで味付けするのですから、ほんのわずかな加減で左右されてしまいます。「程よく」ということほど、難しいことはありません。塩梅とは、そんな、微妙で繊細な気遣いまで含まれた言葉なのでしょうね。
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